大型で猛烈な強さの台風19号が、10月12~13日に日本列島へ接近するおそれがあると、気象庁が発表しました。いつ、どこで起きるかわからない地震と違って、台風はある程度、事前に対策する時間の猶予があります。この機会に「台風などによる停電に備えて持っておきたいデジタル製品」「インターネットを活用した災害対策」をまとめてみました。防災対策の一助となれば幸いです。(※価格は10月8日時点の編集部調べ)
大容量モバイルバッテリー
日常生活に欠かせない電気。台風などの影響で停電が発生し、電気が使えなくなると、たとえ短時間であっても不安が大きくなるものです。特に、災害が発生した際はスマートフォンや携帯電話が重要な情報源になりますが、バッテリーの持ちには限りがあります。充電用にモバイルバッテリーを買い足すなど、あらかじめ対策しておくと安心です。
多種多様なモバイルバッテリーが様々なメーカーから発売されていますが、今回は災害時や緊急時の予備電源としても使える、ACコンセント付きの大容量モバイルバッテリーを紹介します。電源がない外出先でノートPCを充電するといった使い方もできるので、いざというときのためにひとつ持っておいて損はないでしょう。
また、複数のモバイルバッテリーを持っているなら、あらかじめすべて満充電にして備えることをおすすめします。
マクセルのAC出力付きモバイルバッテリー、USB-Cも
マクセル「MPC-CAC22800」は、22,800mAhの大容量モバイルバッテリーで、ヨドバシ.comの価格(税込)は27,030円。
USB Type-A出力×2とACコンセント×1を備え、出力はUSBが5V/最大2.4A(2ポート合計)、コンセントは最大65W。主な使用回数(時間)のめやすとして、ノートPCの使用時間を約4時間延長できるほか、タブレットは約2回、スマートフォンは約7.5回、ゲーム機は約8回充電できるとしています。バッテリーのフル充電にかかる時間は約4.5時間。本体サイズはW96×H26×D217mm、重さは約880g。バッテリー充電用の電源アダプターとACケーブルが付属します。
マクセルは、薄型26mmのくさび形デザインを採用した容量12,800mAhのACコンセント付きモバイルバッテリー「MPC-CAC12800」も発売しています。ビックカメラ.comの価格(税込)は16,280円。USB出力×2に加えて、USB PD(Power Delivery)対応のUSB Type-Cポートも1基搭載し、USB充電に対応した3台のデバイスを同時に充電できます。ACコンセントの出力は最大65W。
1万円を切るAC付きモバイルバッテリー、サンワサプライ
サンワサプライ「700-BTL025N」は、容量11,400mAhでACコンセント付きモバイルバッテリーで、直販サイト「サンワダイレクト」の直販価格(税込)は9,980円。
最大5V/2.4AのUSB Type-A出力と、最大65WのACコンセントを各1基装備。主な使用回数(時間)のめやすとして、ノートPCの使用時間を約2時間延長できるほか、スマートフォンやタブレットを複数回充電できるとしています。バッテリーのフル充電にかかる時間は約3~4時間。本体サイズはW96×H34×D148mm、重さは約600g。バッテリー充電用のACアダプターが付属します。
アンカー製モバイルバッテリー買い換えキャンペーン
モバイルバッテリーなどで知られるアンカー・ジャパンは、Anker公式オンラインストアで「モバイルバッテリー買い替えキャンペーン」を実施中です。期間は2019年10月15日23時59分まで。
買い換えキャンペーンの対象製品は、2013~2016年に日本で販売されていた「Anker Astroシリーズ」。アンカーの申し込みフォームから申し込んで送られてきた回収キットに、古くなった対象製品を入れて送ると、Anker公式オンラインストアで使える1,000ポイントが付与され、新しいモバイルバッテリーの購入に利用できます。アンカー製品を使っているユーザーは、手持ちのモバイルバッテリーを一度チェックしてみるとよいでしょう。
ミニ冷蔵庫も使えるポータブル電源
キャンプや旅行などのレジャー用途を想定したポータブル電源が各社から発売されています。なかでもアンカー・ジャパン「Anker PowerHouse 200」は、57,600mAhのバッテリーを搭載し、ミニ冷蔵庫のような小型の電化製品にも使えるとしています。価格は29,800円(税込)で、アンカー公式ストアやAmazon.co.jpで販売中です。
最大5V/3A(各ポート最大3A)のUSB Type-A出力×2と、USB PD(Power Delivery)対応のUSB Type-Cポート、110VのACコンセント、12V DCシガーソケットを各1基搭載。主な使用回数(時間)のめやすとして「MacBookを3回以上、スマートフォンを約15回、ミニ冷蔵庫のような小型電化製品であれば連続で4時間以上使用可能」としています。本体充電用のACアダプターと電源ケーブルが付属します。
手回し充電対応・LED搭載ポータブルラジオ
ソニーは、ハンドルを回してスマートフォンや携帯電話を充電できるFM/AMポータブルラジオラジオ「ICF-B99」「ICF-B09」を発売しています。LEDライトを備え、懐中電灯としても使えます。ヨドバシ.comの価格(税込)は、ソーラーパネルを上部に備えたICF-B99が8,120円、ソーラーパネル非搭載のICF-B09が6,710円。
ただし、ICF-B99は執筆時点で、ソニー直販サイトを含めて購入にしばらく時間がかかる模様です。どちらも人気商品で一時は生産が追いつかず、注文受付を停止したこともありました。購入を検討している人は在庫状況をチェックしておいたほうがよさそうです。
手回し充電に対応するラジオは他にも各社から発売されており、一例として山善からは、手回し充電ラジオ「YTM-R100」(実売6,450円)と手回し充電テレビ+ラジオ「YTM-RTV200」(実売11,660円)が発売されています。
iPhone用テレビチューナー
災害時の情報収集先のひとつとして、インターネットテレビ局「AbemaTV」のニュースチャンネル等で逐次行われる、気象庁会見の中継が役に立ちます。しかし、インターネット回線が通信回線の混雑などで重くなったり、そもそもつながらなくなる可能性も考えると、スマートフォン用のテレビチューナーを用意しておくと安心です。
Androidスマートフォンにはワンセグチューナー内蔵モデルもありますが、国内でユーザーが多いiPhoneはチューナーを搭載していないため、テレビを見るには別売チューナーが必要となります。一例として、ピクセラから発売されているLightning直結型ポータブルテレビチューナー「Xit Stick XIT-STK200」(サイトスティック)のヨドバシ.comの価格(税込)は12,580円。地上デジタル放送を直接受信するため、データ通信料はかかりません。
iPhoneやiPadのLightningコネクタに、XIT-STK200をさし込み、専用視聴アプリ「Xit」を立ち上げるとテレビが見られます。フルセグ/ワンセグ両対応で、フルセグの電波が入りにくい場所では自動でワンセグに切り替わります。放送番組の録画機能も備えています。Lightning端子から給電されるため、XIT-STK200を充電する必要はありません。本体サイズは約47.8×31×9.1mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約15g。
対応OSはiOS 10/11/12、対応機種はiPhone X、iPhone 8 Plus/8/7 Plus/7/6s Plus/6s/6 Plus/6/5s、iPhone SE、iPod touch(第6世代)、iPad Pro、iPad Air 2/Air、iPad mini 4/mini 3/mini 2。iPad(第5世代)。