米Microsoftは10月2日 (現地時間)、Surface Proの新製品「Surface Pro X」を発表した。Qualcommと共に開発したARMベースの独自プロセッサ「Microsoft SQ1」を搭載。薄く軽量で、バッテリー動作時間は最大13時間、パフォーマンスにも優れた2-in-1デバイスを実現した。

  • Surface Pro X

    ARMベースのSoCで2-in-1をデザイン「Surface Pro X」

ARMベースのSoCを採用することで省電力動作が得られる一方で、PCに求められるパフォーマンスが課題になる。主にスマートフォンで採用されているSnapdragonのTDPは約2Wだが、SQ1は約7W。Surface Proに必要なパフォーマンスを効率的に得られるようにSQ1を最適化。その結果、ワットあたりで、Surface Pro 6の3倍のパフォーマンスを実現した。また、SQ1は9TeraOPSの処理性能を備えたAIエンジンを搭載する。例えば、ビデオカンファレンスでカメラの位置から生じるアイコンタクトのズレをリアルタイムで修正する場合、従来は15W程度の電力を消費していたのが、AIエンジンによって1W程度にまで削減される。グラフィクスは2TeraFLOPS兆の性能を備えるAdreno 685 iGPU。Snapdragon X24 LTEモデムを備え、LTE常時接続が可能。

本体サイズは287×208×7.3ミリ、スタンドを除くと本体部分の厚さはわずか5.33ミリだ。重さは774グラム。12.3インチのSurface Pro 7が292×201×8.5ミリであるのに対して、Surface Pro Xはほぼ同じフットプリントで13インチのPixelSenseディスプレイ(2880×1920、267ppi、アスペクト比は3:2)を搭載する。これは狭額になっているためで、Microsoftによると2-in-1デバイスで最細のベゼルだ。

RAMは8GB/16GB (LPDDR4)、SSDは128/256/512GB。SSDはリムーバブルなので、購入後のアップグレードが可能だ。ワイヤレスはWi-Fi (IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0。前面にWindows Helloカメラ/ 5MPカメラ、背面に10MPカメラを備える。ポート類は、USB-Cポート×2つ、Surface Connect、Surface Keyboardコネクタ、nano SIMスロット。

マグネットで着脱できるキーボードカバー「Surface Pro X Signature Keyboard」には、本体と接続する部分に細長い溝が設けられている。そこに「Surface Slim Pen」を置いて簡単にペンを充電でき、畳んで格納することで安全に持ち歩ける。

  • Signature KeyboardとSlim Pen

    Surface Pro X Signature KeyboardのドックにSlim Penを置いて充電

  • Slim Penを格納した状態

    カバーやチルトのためにキーボードを畳むとSlim Penのドックが隠れる

  • SSDはリムーバブル

    修理しやすいモジュラー構造を採用、SSDを交換できる

Surface Pro Xは米国で11月5日に発売、RAM 8GB/SSD 128GBで999ドル、RAM 8GB/SSD 256GBで1,299ドル、RAM 16GB/SSD 256GBが1,499ドル、RAM 16GB/SSD 512GBが1,799ドルとなっている。