セイコーエプソンは10月2日、壁の前に置くだけで大画面の4K映像が楽しめる超短焦点プロジェクター「EH-LS500」を発表した。壁からわずか50cmの距離でも80インチの大画面で投影でき、プロジェクターを高い場所に設置する手間をなくして利便性を高めた。予想実売価格は税別30万円前後で、発売は12月19日。

  • 壁の前からでも大画面で投影できる個人向けの超短焦点プロジェクター「EH-LS500」

特殊な屈曲式レンズユニットを用いることで、超短焦点での投影を可能にした高性能モデル。壁やスクリーンまでの距離を確保する必要がなく、テレビの代わりにテレビボードに置けば大画面で投影できる。投影サイズは48~130インチ。

  • ホワイトモデル「EH-LS500W」

  • ブラックモデル「EH-LS500B」

  • 超短焦点レンズを搭載しており、壁の近くに置いても大画面で投影できる

スティック型のAndroid TV端末が付属しており、これを利用すれば動画配信サービスなどがワイヤレスで楽しめ、電源ケーブル1本を配線するだけでセッティングできる。Android TV端末は本体内に収納するスペースを用意し、完全に格納できる。HDMI端子を利用すれば、家庭用ゲーム機やBDプレーヤーなどの外部機器も接続できる。

  • 付属のメッシュプレートを外すと、内蔵のステレオスピーカーや操作ボタン類にアクセスできる

  • スティック型のAndroid TV端末を格納するスペースがある。Android TV端末用のUSB電源ケーブルも内部に用意している

  • 本体の背面にはHDMIなどの端子類を用意する

内蔵の液晶パネルの解像度はフルHDだが、内部の光学デバイスを高速に細かく動かして1つの画素の映像を斜め方向に0.5画素シフトさせ、縦横の解像度を2倍の4K相当にする「4Kエンハンスメントテクノロジー」により、擬似的に4K画質で表示できる。4Kパネルが不要になることで低価格化が図れるほか、ピクセル1つあたりの開口率が高いので明るく投影できるメリットがある。HDRにも対応しており、UHD対応のBlu-rayコンテンツや4K放送も高画質で楽しめる。

  • 中央の光学デバイスが高速に振動することで、1つの画素が斜めにずれて投影解像度が2倍相当になる

本体には10W+10Wのステレオスピーカーを内蔵しており、スピーカーを接続しなくてもステレオで音声が再生できる。Bluetoothは搭載しない。本体サイズはW458×D375mm×H210mm、重さは約9.3kg。ブラックモデル「EH-LS500B」とホワイトモデル「EH-LS500W」の2製品を用意する。

通常レンズの普及価格帯モデルも用意

通常タイプのレンズユニットを搭載する4K HDR対応モデル「EH-TW7100」「EH-TW7000」も発表した。光学式のレンズシフト機構を搭載しており、上下60%、左右24%の範囲で映像をずらして投影できる。スクリーンの正面にプロジェクターが設置できない6畳間でも、80~100インチの大画面が楽しめる。

  • 超短焦点ではない通常タイプの4K対応プロジェクター「EH-TW7100」

EH-LS500と同じく4Kエンハンスメントテクノロジーを搭載しており、4K画質で明るく投影できる。EH-TW7100は、10W+10Wのステレオスピーカーを搭載しており、コントラスト比が10万:1と高い。EH-TW7000はスピーカーを省略し、コントラストを4万:1に抑えた。予想実売価格は、EH-TW7100が税別20万円前後、EH-TW7000が税別17万円前後。発売はいずれも11月14日。