名古屋鉄道は1日、新型通勤車両9500系の報道関係者向け内覧会を実施した。9500系は2019年末までに運行開始する予定とのこと。今年度は計16両(4両組成×4編成)を新造し、順次導入する計画となっている。
新型通勤車両9500系は日本車両(日本車輌製造)が製造。昨年度まで新造された3300系などと同様、片側3扉でステンレス製の車体を採用している。
既存の通勤車両3300系・3150系のうち、2015年度以降に新造された編成ではデザインが変更され、車体前面下部やスカート(排障装置)にも名鉄カラー「スカーレットレッド」を配色していた。新型通勤車両9500系では、先頭部におけるスカーレットレッドの範囲をさらに拡大し、車体前面から側面の乗務員扉付近までスカーレットレッドのデザインを施している。前照灯・尾灯はLED化され、形状も変更。名鉄らしさを強調し、シャープで精悍な印象も与える外観デザインに仕上げた。
9500系の客室内はロングシート。乗降扉の上部に4カ国語対応の車内案内表示器と、名鉄では初という車内防犯カメラを千鳥配置で取り付けた。これまで「ミュースカイ」など特別車を中心に提供していた無料Wi-Fiサービス「MEITETSU FREE Wi-Fi」を通勤車両で初めて搭載し、客室内に同サービスのステッカーが掲出されている。
この日の内覧会では、9500系の外観と客室内が報道関係者らに公開され、操作性・視認性に配慮した運転室も撮影可能だった。名鉄の担当者によれば、9500系は今後、年末までには運行開始させたい考えだという。名古屋本線を中心に、犬山線や空港線・常滑線など、ワンマン線区以外で運行する予定との説明もあった。
なお、名鉄は11月2日、「9500系デビュー記念撮影会 in 舞木検査場」を開催する。事前申込制で、10月10日までに同社サイトの参加申込ページから応募すると、抽選で200名にイベントへの参加に必要な「『9500系デビュー記念撮影会』乗車券」の購入証を発行。当日は第1部(9時~)・第2部(13時~)に分けて開催され、9500系の他に7000系「パノラマカー」など、舞木検査場に静態保存された往年の車両も撮影できる。