KDDI(au)は10月1日から、新しい端末購入プログラム「アップグレードプログラムDX」を利用した他キャリアユーザーに対し、SIMロックを即日解除する。同日付けでauの公式サイト「SIMロック解除のお手続き」ページにて、SIMロック解除の条件を変更した。

auでは10月1日から、回線契約を伴わない端末(他社での利用を想定して購入した機種)を買った本人が来店し、購入した端末の割賦代金2カ月分の金額を預り金として支払う場合、SIMロックの即日解除に応じる方針。端末購入時に設定した支払い方法で、端末代金の分割支払い1回目の入金確認後、翌月以降の請求から順次、預り金を充当していく。

  • auの新しい端末購入プログラム「アップグレードプログラムDX」

一方、ソフトバンクも10月1日から、同社回線を契約せず、同社で購入した製品を他社で利用する場合、クレジットカード払いを条件としてソフトバンクショップで即日SIMロック解除に応じると発表した。デポジット制の導入を予定しているが、導入時期や金額などの詳細は別途告知するという。

両社が10月1日から提供する、最大48回払いの新端末購入プログラム「アップグレードプログラムDX」「半額サポート+」(「半額サポート+」は10月10日から「トクするサポート」へ名称変更)は、自社ユーザーだけでなく他社ユーザーも利用できる、回線契約と紐付かない端末割引プログラムになっている。

しかし、キャリア販売のスマートフォンには、もともと不正転売を防ぐため“割賦払いで購入したスマートフォンのSIMロックは、購入後100日が経過するまで解除できない”というガイドラインがあり、割賦払いが必須となる新端末購入プログラムにも、この条件が適用されていた。このため、他キャリアのユーザーが新端末購入プログラムを利用してスマホを購入した場合、最低100日はSIMロック解除できず、新しいSIMを入れて端末を使うことができない、という問題が懸念されていた。

総務省はこれが“実質的な囲い込みにあたる”としてSIMロックの即時解除方針を打ち出し、消費者庁も「消費者に誤認を与えるおそれがある」と指摘しており、auとソフトバンクはこれらの指摘を受けた形で、他キャリア利用者限定で、SIMロック解除に応じる条件を追加した。