9月28日(土)、アップルが九州・福岡の直営店を「Apple 福岡」としてリニューアルオープンしました。アップルの直営店としては世界で初めて採用した「障子スクリーン」や、青々とした竹と苔(こけ)が生い茂る中庭など、「和」のテイストがふんだんに盛り込まれています。
開放感あふれる店舗、これまでにない工夫も
もともと福岡には、2005年にオープンした「Apple 福岡天神」がありました。このほど約14年ぶりに、アップルの新しい建築デザインを採り入れたApple 福岡が同じ天神地区で新たな船出を遂げました。西鉄福岡(天神)駅から徒歩5分ほどの好立地で、福岡の地理に不慣れな筆者でも迷わず到着できました。新店舗の住所は「福岡市中央区天神2-5-19」。営業時間は10~21時で、年中無休となります。
新しいApple 福岡は、以前の店舗よりも一段と広くなりました。天神西通りに面した店舗のファサードは横幅が18.5mと、約1.5倍に拡張されています。まるでコンサートホールのように高い天井は約8mもあり、従来店舗の約3倍にもなります。
アップルの新しい建築デザインを採り入れたストアは、昨年にオープンしたApple 新宿、Apple 京都に代表されるような大きなガラス窓と、木の温もりを活かしたインテリアを共通の特徴としています。そのうえで、各店舗ごとに店構えに工夫を凝らして差別化を図っています。そのワンポイントの“違い”を確認することも、ファンの楽しみといえるでしょう。
Apple 福岡の場合、店舗のエントランスに射し込む日光を遮るためのウッドのキャノピー(ひさし)の存在が、店舗の外観に力強い印象を与えています。
さらに、アップルの直営店としては世界で初めて採用する「障子スクリーン」にも注目です。店内奥の壁の上方は、一見すると障子のように見える白い大きな半透明のガラスになっていて、日中は屋外の自然光を取り込みます。夜間は背面から光を当て、店内を淡く優しい光で照らす仕組みになっています。
Apple 新宿やApple 京都、そして9月にオープンしたばかりのApple 丸の内にも、ストアのシンボルとして設置されているビデオウォールは、Apple 福岡にも国内最大級の画面が店内の最も目立つ位置に設置されました。この場所は、アップルの製品やサービス、アプリなどをテーマにした「Today at Apple」の無料セッションを開催するための場所としても機能することになります。Apple 福岡のWebサイトでは、Today at Appleのセッションの詳しいスケジュールが公開されているので、ぜひ興味のある回に参加してみてはいかがでしょうか。
店舗の地下には、ビジネス専用の商談スペース「Boardroom」も設けられています。アップルの米国本社にある会議室のインテリアと雰囲気をそのまま再現したというBoardroomは、アップルのビジネスパートナーや地元福岡で起業をめざすスタートアップ企業とのミーティングの場として活用されます。Apple 福岡らしい建築デザインのワンポイントとして、部屋の奥には国産の竹と苔を植えた、落ち着いた雰囲気を漂わせる中庭が設けられていました。
600人超のファンが列をなし、早くも福岡の新名所に
リニューアルオープンとなった9月28日には、開店時間の午前10時前に約600人におよぶ長い列が作られました。福岡は、アジアの国々にも近いことから、来客の中には中国や韓国から訪れた観光客の姿もあったようです。早い時間から足を運んだ熱心なファンには、先着でApple 福岡オリジナルデザインのトートバックやピンズ、ステッカーがパッケージになったノベルティグッズが配られました。
新規オープンやリニューアルオープンが続くアップルの直営店は、それぞれ独自の魅力があります。出張や旅行などで福岡に足を運んだ際には、ぜひApple 福岡に立ち寄って違いを確かめてみるのもよいでしょう。