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【この記事のエキスパート】
料理研究家&食専門ライター:松本葉子
紙媒体およびwebで食関連記事を執筆するほか、食物学専攻の学生時代から継続している料理研究および多くの料理人や飲食店、生産現場を取材してきた経験を生かして食品メーカーや飲食店などにレシピ提供・メニューアドバイスを行っている。
ごまは栄養価が高く、香りや風味があるので人気がありますが、とくに注目したいのがねりごまです。この記事ではねりごまの選び方とおすすめ商品を紹介します。ごまの種類や産地、製法などでも香りや風味が変わってきますので、じっくりと選んでみてください。
料理研究家に聞いた!
ねりごま選びのポイントは?
料理研究家・松本葉子さんに、ねりごまを選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。多くの種類のねりごまが売られていますが、香りやコクだけでなく使いやすさなどもポイントです。好みのねりごまを選ぶためにも、したの選び方を参考にしてください。
ポイント1
ごまの種類(色)で選ぶ
【エキスパートのコメント】
一般的なごまの種類には「白ごま」「黒ごま」「金ごま」の3つがあります。
ねりごまは、別名「あたりごま」とも呼ばれています。どのごまにも、ねりごまがありますが、商品数でいうと白ごまのねりごま、次が黒ごまのねりごまの順番で多く売られています。
ごま和えやごまだれなどいろいろと使いやすいのが白ごまのねりごまです。色のインパクトが強いので一見使いにくそうな黒ごまのねりごまですが、黒ごまプリンや黒ごまあんなどを作るときに役立ちます。できれば白ごまと黒ごま、両方用意して使い分けるといいのですが、使いやすさで選ぶとすれば白ごまをおすすめします。
また、より香りやコクのあるねりごまを選びたいなら、白・黒より価格は高くなることが多いですが、金ごまのねりごまを選ぶのがいいでしょう。
ポイント2
パッケージの種類で選ぶ
【エキスパートのコメント】
ねりごまを選ぶときにパッケージはかなり重要なポイントです。なぜならねりごまは油と固形分が分離しやすい食品で、分離した場合はよく混ぜ合わせてからでないと使えないからです。
毎日のようにねりごまを使う方、使う量が多く使い終わるのが早い方は、ガラス瓶やプラスチック容器、または缶入りでもスプーンなどでその都度混ぜて使えばそれほど不便ではありません。
しかし頻繁に使わない場合は分離しやすいので、パウチタイプ(バッグ型)のパッケージの商品がおすすめです。このタイプなら袋ごと揉むことでカンタンに全体をしっかり混ぜられるからです。さらに使う量が少ない方には、使い切りの少量パックになったものが向いています。
ポイント3
もとのごまが皮つきか皮なしかで選ぶ
【エキスパートのコメント】
ねりごまはごまを煎ってからペースト状に練り上げたものですが、もとのごまが皮つきか皮をむいたものかで風味に違いがあります。
皮つきは皮なしより、カルシウムや鉄分が多いという利点があり、皮ごとねりごまに加工したほうが通常は香りも強くなります。一方、皮むきごまを使ったねりごまは皮ごとねりごまにしたものよりも舌触りがなめらかで、クリームのような食感が楽しめる商品もあります。
ごま和えにはかすかな粒感もある皮つきねりごまを使って香ばしさを増やし、ごま豆腐を作るときには皮むきねりごまでよりなめらかに、というように使い分けを考えて選んでみるのもいいでしょう。