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【この記事のエキスパート】
カージャーナリスト:松村 透
輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。
その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。
また、輸入車専門の自動車メディア・カレントライフの編集長を務める。現在の愛車は、2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランと1970年式の古いドイツ車。妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。
本記事では、カークリーナーの選び方とおすすめ商品をご紹介。車内の掃除に役立つ車用掃除機。コードレスタイプや砂利やこまかいホコリを吸える最強の吸引パワータイプなど人気の製品をピックアップしています!ぜひ参考にしてください。
車用掃除機の特徴
車内で飲食をしていて、シートの下や隙間に食べこぼしをしたことがある方は多いはず。子供がいるとお菓子をボロボロこぼしてしまったり、車に乗る人の髪の毛や、ドアや窓を開け閉めすると外から砂利やホコリも入ってきます。そんな時には、家庭用掃除機ではなく、車用掃除機を使いましょう。
車用掃除機はコンパクトなサイズで持ち運びやすく、吸い込み口が小さいため、背もたれと座席の狭い隙間、ドアポケットなどにも対応し、いつでも手軽に掃除ができます。使い終わったらトランクまたは車内においておけば、わざわざ家庭用掃除機を持ち出したり洗車場に行ったりなどの手間も省けます。
集じん方式の種類
車用掃除機は家庭用と同じく、紙パック式、サイクロン式、フィルター式の3種類の集じん方式があります。ごみ捨てのしやすさ、ランニングコストに影響するので、購入前にチェックしておきましょう。
紙パック式:ホコリが舞わず、ごみ捨てがラク
「紙パック式」の特徴は、吸い取ったホコリやゴミなどに触れることなくゴミ捨てできること。ゴミ捨てのときに手を汚したくない方に適している集じん方式です。
掃除機が吸い取ったゴミは装着した紙パックに集められますので、いっぱいになったらパックごと捨てるだけ。ゴミ捨てに手間をかけたくない方や忙しい方に向いています。
サイクロン式:掃除中に出る排気が比較的キレイ
掃除機を使っていて困るのが排気のニオイです。狭い車内ではとくに気になりますが、すこしでもニオイを抑えたい方には「サイクロン式」がぴったり。遠心力によりゴミと空気を分離する方式なので、ニオイが気になりにくいというのがメリットです。
ダストカップにゴミが溜まっても、吸引力が落ちにくいという特徴があります。また、捨てるときはカップを取り外して直接ゴミ捨てが可能。ただし、捨てるときにホコリが舞いやすいので要注意です。
フィルター式:洗って繰り返し使える
紙パック式は常に紙パックを用意しておく必要があり、消耗品としてのコストがかかります。コスト重視の方に向いているのが「フィルター式」です。
車用掃除機の内部にフィルターを装着して、吸い取ったゴミをそこに集める方式です。捨てるときはフィルターを外してゴミだけを取り除くので、フィルターを洗えば繰り返し使えます。
車用掃除機の選び方
それでは、車用掃除機の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】吸引力で選ぶ
【2】使い方に合わせた電源方式を選ぶ
【3】女性も使うなら重すぎない1kg前後を選ぶ
【4】静音性が高いものを選ぶ
【5】使い勝手に影響する便利機能もチェック
上記の5つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】吸引力で選ぶ
車用掃除機で一番優先したいのが吸引力。足元にある砂利やほこり、シートの下、背もたれと座席の隙間に落ちた食べこぼしなどをしっかり吸い取り、キレイにしたいですよね。吸引力が十分にあるかどうかは、「吸引仕事率」と「ダストピックアップ率」が高いかどうか確認しましょう。
JIS規格の「吸引仕事率」が高いものを
車用掃除機を選ぶときの重要ポイントは吸引力の強さです。吸引力を表す目安として「吸引仕事率」というものがあり、JIS規格で決まっています。吸い込む空気の量とパワーが示されており、W(ワット)の数値が高いほど吸引力は強力です。
また、じゅうたん、マットの種類や掃除機のブラシタイプによって吸引力は変わります。W数が大きくなると商品電力も増えてバッテリーの持ちが悪くなる点も気をつけましょう。
比較的新しい「ダストピックアップ率」でも比較
実際にゴミをどのくらい吸い取れたかを示すのが「ダストピックアップ率」。これが100%に近い数値のものを選んでください。
国際電気標準会議(IEC)で定められた新しい基準なので、国内メーカーの車用掃除機にはまだこの基準が表示されているものは少ないです。海外メーカーを選ぶときにダストピックアップ率に注目しましょう。
【2】使い方に合わせた電源方式を選ぶ
取り回しよく使うなら電源方式が重要です。コンセント式、コードレス式があるので、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
コンセント式:バッテリー切れの心配がない
車用掃除機は電源の選び方によって使い勝手が変わってきます。コード式は車内の隅々までしっかり掃除したいときにぴったりです。
バッテリー切れの不安がないので、じっくり掃除ができます。シガーソケットから給電できるので、一般的なコンセントが近くになくても使えて便利。
気をつけるポイントはコードの長さです。大型ミニバンなどはコードが短いと後部座席まで届かないことがあります。
コードレス式:使い勝手がよく自由に動かせる
コードレス式はコードがないので使い勝手のよさが特徴。ひんぱんに車内を掃除したい方は、使いたいときに素早く使えるので重宝します。
コードがないので狭いところも掃除がしやすく、サブとして一台持っておくと便利です。ただし、充電時間が長いわりにはバッテリーの稼働時間が短いのがデメリット。
コードレス式を選ぶポイントは、バッテリー交換ができるかどうかです。
【3】女性も使うなら重すぎない1kg前後を選ぶ
女性が使うのなら掃除機本体の重さをチェックしてください。狭い車内なので片手で持って掃除することが多いので、本体が重いと腕が疲れてしまいます。
重さの目安は800~1,000gぐらいで、この程度なら女性でも無理のない掃除が可能です。片方の手でシートのすき間を広げたり、フロアマットをめくったりしながら掃除ができます。
【4】静音性が高いものを選ぶ
掃除機を使うと大きな音が出ます。音が大きいと使っている本人へのストレスになりますし、周囲に迷惑をかけることもあるでしょう。車用掃除機を選ぶときは静音性にも注目してください。
目安は50~60db(デシベル)前後。製品に表示されていますので確認が必要です。吸引力が強いと音も大きくなりますが、50dbなら通常の会話ができます。
【5】使い勝手に影響する便利機能もチェック
車用掃除機をより便利に使いたいなら、便利機能のチェックもしておきましょう。
アタッチメントが豊富だと、場所に合わせて掃除が可能に
車用掃除機にはいろいろなアタッチメントが付属しています。アタッチメントを取り替えると用途が広がるので、選ぶときはアタッチメントにも注目してください。
延長ホースやすき間ノズルがあれば狭い車内でもらくに掃除ができます。先端にパワーブラシがついていると、汚れのひどいフロアマットの掃除もかんたん。
必要なアタッチメントがついているかどうかも選ぶときのポイントです。
暗い場所でもLEDライト付きなら問題なし!
車内を掃除するとき、シートの下などは薄暗くてよく見えない場所があります。このような場所を掃除するときに便利なのがLEDライトつきの車用掃除機です。
暗い場所はゴミやホコリを見逃しがちですが、LEDライトつきなら照らしながら掃除できるのでしっかりきれいにできます。意外に気づきませんが、あると重宝する装備です。
飲み物をこぼしたマットにも使える、湿乾両用モデルも!
家族でドライブをすると、子どもが食べものや飲みものをこぼすことがあります。そのような汚れを掃除するときに便利なのが湿乾両用モデルの掃除機です。座席の水汚れなども水分ごと吸い取ります。
雨で濡れたフロアマットなども、乾くまで待つ必要がなく、マットに染み込んだ泥水やジャリを一緒に吸い取るのでとても使い勝手がよく、便利です。
連続稼働時間も忘れずに
コードレス式の車用掃除機を選ぶときは、連続稼働時間がポイントです。すでに説明しましたが、コードレス式はバッテリーの充電時間が長く、実際の稼働時間は短いものが多いです。選ぶときは少なくとも20分以上連続稼働するものを選びましょう。
稼働時間が短いと途中で掃除ができなくなり、再度充電することになります。時間と手間がかかるので、忙しい方は連続稼働時間の長い製品を選ぶことが大事です。
人気メーカー・ブランドの特徴
ここからは車用掃除機の人気メーカーをご紹介していきます。
Makita(マキタ)
「マキタ」は1915年創業の総合電動工具メーカーです。電動工具の国内シェアだけでなく、世界シェアも拡大しています。
マキタの車用掃除機はコードレス式が人気で、軽いボディと使いやすさが特徴です。バッテリーは同社の電動工具と互換性があるリチウムイオンバッテリーを採用。マキタの工具を持っている方に適しています。
Twinbird(ツインバード)
「ツインバード」は調理家電、照明器具、掃除機などの家電を製造販売するメーカーです。過剰な機能を搭載しないで、軽くて使いやすさにこだわった掃除機が特徴。
ほかのメーカーよりもリーズナブルですが、日常使うにはじゅうぶんな吸引力をそなえたシンプルさが人気を集めています。サイクロン式掃除機をリーズナブルに手に入れたい方におすすめ。
SharkNinja(シャークニンジャ)
「シャークニンジャ」という個性的な名称のメーカーですが、本社はアメリカです。最近日本に上陸したのでなじみがないかもしれませんが、洗練されたデザインが注目されています。
一見して掃除機に見えないスリムでおしゃれなデザインのスタイリッシュなハンディクリーナーが特徴。従来の掃除機のイメージとかけ離れており、若い世代に人気があります。
アイリスオーヤマ
「アイリスオーヤマ」は仙台に本社を置く、生活用品の企画や販売・製造を手がけているメーカー。生活家電から季節家電など幅広い家電製品を扱っています。
掃除機はいろいろなタイプのラインナップをそろえており、延長パイプを外せば車用掃除機になるモデルも。「ほこり感知センサー」搭載モデルは、ゴミやホコリの量によってパワー調整するのでバッテリーが節約できます。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)