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【この記事のエキスパート】
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター:神村 さゆり
住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。
住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。
整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。
多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。
子ども3人。A型・獅子座
コンクリートやモルタルの穴あけに便利な振動ドリル。本記事では、振動ドリルの基礎知識から選び方、そしておすすめ商品をご紹介。パワー重視で硬いコンクリにも使えるタイプや、コンパクトで操作しやすいタイプまで幅広くピックアップしましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
振動ドリルとは
DIYの基本ツールに電気ドリルがあります。木材や金属などに穴をあける工具ですが、コンクリートやレンガの穴あけは苦手です。そのため、コンクリートやレンガの穴あけができるツールとして開発されたのが、電気ドリルに振動機能をつけた「振動ドリル」です。
振動ドリルの特徴はドリルの回転と同時に、垂直方向に細かく振動すること。コンクリートの表面を何度もこまかく叩く(振動)ことにより、コンクリートに穴をあけることができます。振動を止める機能もあり、普通の電気ドリルとしても使えるので便利です。
振動ドリルと類似商品の違い
続いて、類似の電動工具との違いをご説明します。
インパクトドライバーとの違い
振動ドリルと似ているツールに「インパクトドライバー」があります。インパクトドライバーは回転する方向に打撃を加えることができるのが特徴。そのため作業時の打撃音が大きく、ネジの締めつけ力が強いです。
ドリル系のツールである振動ドリルは、コンクリートなどの硬い素材に穴をあけるのが目的。もちろん振動機能を使わなければ、ドリルとして使えます。
ドリルとして使う場合の違いは、インパクトドライバーがビスなどの締めつけパワーが強いのに対し、ドリルドライバーは締めすぎを防ぐことができる点です。
ハンマードリルとの違い
「ハンマードリル」と「振動ドリル」の共通点は、コンクリートのような硬い素材に穴をあけられることです。違う点は、ハンマードリルはパワフルで、大きく深い穴をあけることができる点。
25mm以上の穴をあけたいときは、振動ドリルよりハンマードリルが適しています。パワーがあるのでスピーディーに穴あけができ、連続してたくさんの穴をあけたいときにも重宝します。
振動ドリルの選び方
それでは、振動ドリルの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】電源の供給方法
【2】ドライバー機能があるか
【3】穴開け能力
【4】変速機能(回転数や打撃数が変えられるか)
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】電源の供給方法をチェック
振動ドライバーには、コンセントに差し込むコード式、コードの心配をしなくていいバッテリー式があります。
コード式|バッテリー切れの心配不要
コード式の振動ドリルはコンセントに差し込んで使うので、使用する場所が限られます。そのかわり充電する必要がなく、バッテリー切れの心配がありません。
コンセントにつなぐコードがあるため取りまわしがしにくいのが難点ですが、重量が軽くて使いやすく、値段もリーズナブルなものが多いです。
コード式は長時間の作業や作業場所が決まっているときに使います。
バッテリー式|コンセントがなくても使える
バッテリー式の特徴はコンセントがなくても使えること。そのため屋外での作業に適しており、コードがないので取りまわしもしやすいです。
ただし、バッテリーが切れると使えなくなるのが難点。重量もバッテリーの分だけ重たくなります。対策としては予備のバッテリーを用意しておくことです。
バッテリー内蔵のものと、取りはずしタイプの2種類があります。
【2】ドライバー機能があるかをチェック
振動ドリルは、「回転+打撃」と「回転のみ」の切り替えスイッチがあり、回転のみで使用することができます。
これを利用してドライバーとしてネジ締めに使用することができますが、ドライバー機能がない電動ドリルの場合、ネジ山をつぶしてしまう可能性があります。
ドライバーとしても使用したい場合は、ドライバーの締めつける力の調整が可能なクラッチ機能がついたドリルドライバーをおすすめします。
【3】穴開け能力をチェック
最大穴開け能力が、商品カタログやメーカー公式サイトでも記載されています。石工(コンクリート)φ8mm/鉄工φ10mm/木工φ21mmなどと記載されていますが、これが最大の穴を開ける指標となります。
コンクリートの穴開けには「石工」の欄を参考にしましょう。最大穴開け能力を確認して購入するのはもちろんのこと、期待する能力値がそれよりもはるかに超えている場合は、振動ドリルでなくハンマードリルなどを選ぶようにします。
【4】変速機能(回転数や打撃数が変えられるか)をチェック
変速機能つきの振動ドリルは、作業状況に合わせてこまかく回転速度を変えられます。ネジを締めるときはネジ山がつぶれないように回転数を遅くする必要があり、変速機能つきなら普通のドリルとしても使えて便利です。
普通のドリルとしても使いたい場合は、レバーで無段階に回転コントロールできるタイプがおすすめ。一気に回転数を落とすワンタッチ変速機能があればさらに便利です。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
長時間の使用はじゅうぶん注意!
振動ドリルはコンクリートなどに打撃を与えますので大きな音が発生します。自宅で使用するくらいであれば、長時間の使用はないかと思いますが、連続使用は控え、かつ耳栓を使用することをおすすめします。
打撃・振動からくる疲れは相当なものです。長時間の使用は控え、少しでも疲れを感じたらじゅうぶんに休憩をとるように心がけてください。
有名メーカー・ブランドの特徴
振動ドリルでおすすめのブランドとして、マキタ、ハイコーキ、ボッシュ、リョービをご紹介します。
マキタ(Makita)
DIYをやる方におなじみのメーカーが「マキタ」。愛知県に拠点がある電動工具メーカーで、世界的にも知られているブランドです。振動ドリルでも数多くのヒット商品を生み出しています。
マキタが力を入れている振動ドリルは、充電式の多機能ドライバードリルです。とくに強いのが3モード、4モードの振動ドライバードリルで、ほかのメーカーを寄せつけません。
ハイコーキ(HiKOKI)
「ハイコーキ」はもとの名前を「日立工機」といって、日立グループの工具メーカーとして長い実績を築き上げてきました。コスパの高い工具をたくさん送り出しています。
振動ドリルではAC電源式に力を入れており、高性能ドリルでありながらリーズナブルな値段が人気です。クオリティの高さが評価されるメーカーでしょう。
ボッシュ(BOSCH)
ドイツに本社があり世界的に知られているメーカーが「ボッシュ」。電動工具のジャンルでは確固たるブランド力があります。ボッシュの日本支社も長い歴史があり、日本にもおなじみのメーカーです。
特徴は洗練されたデザインと性能の高さで、玄人(くろうと)御用達のブランドといわれきました。振動ドリルでは充電式の分野で実績を築いています。
リョービ(RYOBI)
「リョービ」は本社が広島にあり、本業はダイカストという特殊製法による鋳物製造です。この分野では世界的な企業のひとつで、有数の売り上げを誇っています。
電動工具メーカーとしても知られており、現在は京セラに事業移管して製造を継続。振動ドリルでは軽量でありながら大口径の穴をあけられるAC電源方式の製品が主流です。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)