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【この記事のエキスパート】
日本ローラースポーツ連盟公認指導員/JISSA幹事:大原 秀明
北は北海道、南は沖縄まで日本全国でインラインスケート講習会やデモ滑走、イベントパフォーマンス、大会審査員、大会運営などをおこないインラインスケートの楽しさを伝える活動をしています。
今までにインラインスケートの素晴らしさを伝えた人数は数万人。過去にインラインスケートのフレームも独自に開発し販売した経歴や、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターの経歴などもある。
競技者としても優勝経験多数あり。
著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』
「インラインスケート」とは、靴底に3~5個のウィール(タイヤ部分)が搭載されているスケート靴のことです。この記事では、インラインスケートを選ぶの際のポイントとおすすめの商品をご紹介します。購入を検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
選ぶポイントをまとめて解説!
インラインスケートを安全に楽しむためには注意すべきポイントがあります。上の図で概要をまとめているのでチェックしてみてくださいね。
安全のための装備、フィット感、素材や規格など
インラインスケートの選び方
それでは、インラインスケートの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の8つ。
【1】初心者なら安定して滑れるかで選ぶ
【2】足にフィットするか、快適に履けるかで選ぶ
【3】素材や規格を確認して選ぶ
【4】サイズ調整できるものを選ぶ
【5】必要なものすべてをそろえたいならセットを選ぶ
【6】インラインスケート3大ブランドなら初心者にも安心
【7】最初の一足は専用ではなく万能モデルを選ぼう
【8】留め具は足首とスネ部分の形状をチェック
上記の8つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
ヒールブレーキ付き、補助輪付きなど
【1】初心者なら安定して滑れるかで選ぶ
これからインラインスケートをはじめる初心者や子どもが使う場合に、覚えておきたい選び方を解説します。
すぐに止まれるヒールブレーキ付き
インラインスケートに慣れていない場合、滑り出すとうまく止まれないことも多いです。片方のかかと部分にヒールブレーキのついているインラインスケートを選ぶと、スピードを出しすぎず止まりたいときにすぐに止まれるので便利です。
ヒールブレーキを取り外しできるモデルを選ぶと、インラインスケートに慣れてきたら外せます。
子どもが使うなら補助輪付きも
インラインスケートは車輪が一直線に並んで配置されているので、初心者や子どもでは立つのが難しい場合が多いです。安定して立つには、補助輪付きのモデルを選ぶとよいでしょう。とくに、大人よりも頭が重く転倒しやすい子どもが使うなら、補助輪付きが向いています。
補助輪は取り外しできるので、インラインスケートが上達し安定して立てるようになれば取り外せます。
ソフトブーツとハードブーツ、メッシュ素材も
【2】足にフィットするか、快適に履けるかで選ぶ
インラインスケートは長時間履いていると足が疲れたり、内部がむれてきたりします。快適に履ける工夫や機能のあるものを選びましょう。
インラインスケートは、入れた足をしっかりホールドするものが立ちやすく、滑りやすいです。内部のクッション性が高いものや、足首を固定できるものを選びましょう。
【エキスパートのコメント】
足首や内部がフィットするものを選ぼう
インラインスケートの靴部分には脚に直接あたるインナー、脚全体を支えるための骨格であるシェルがあります。このシェルが全体をおおっているものをハードブーツ、一部が布製になっているものをソフトブーツと呼びます。ハードブーツの利点は、かたく足をしっかりと支えてくれるところです。
ソフトブーツとは違ってハードブーツは脚が正しい形で固定されるため、上達も早くなりやすいです。また、サイズが多少大きくても大丈夫なので、インターネットで購入するのに向いているといえます。その分ソフトブーツより価格は高めで重量も重くなります。
ソフトブーツは、軽量でお手頃なので入門用が多いです。しかし、足よりも靴幅が大きいとブーツのなかで足が横に滑ってしまい、うまくフィットしないこともあります。
メッシュ素材なら通気性がよい
インラインスケートを長時間履いていると、内部がむれてきます。とくに、インラインスケートは足首まで固定するので、一般的なスニーカーよりもむれやすいです。
長時間や夏場にも快適にインラインスケートを楽しみたいなら、通気性のよい素材や構造などを採用しているインラインスケートを選びましょう。たとえば、メッシュ素材などがあります。
ホイールの耐久性、フレームの素材を重視
【3】素材や規格を確認して選ぶ
インラインスケートは安定して使えるか、快適に履けるかに加えて、滑りやすい工夫があるかも確認しておきましょう。
丈夫なホイールを選ぼう
インラインスケートの滑りやすさを決めるポイントのひとつに、ホイールがあります。ホイールはインラインスケートを履いている人の体重と滑るときの負荷がかかる部分のため、耐久性の高い素材のものを選びましょう。
たとえば、ポリウレタン製のホイールのものはプラスチック製のものよりも価格は高くなりますが、耐久性が高いです。滑るときもホイールがぶつかる音がせずなめらかです。
【エキスパートのコメント】
ベアリング数値、フレームやシャフトの形状を確認
ベアリング(回転を補助する部品)には「ABEC」という規格があります。そのランクは、ABECのあとの1〜9の数字で表記しますが、ABEC規格はタイヤの回転性能ではなく、あくまでも製品仕様の規格です。製品によって、ランクが下でもよく回るものもありますので、フレームを重視して選ぶことをおすすめします。
スペックは素材によっても異なり、樹脂製フレーム(プラフレーム)よりもアルミフレームの方がかたいので力が逃げずに、少しの力でラクに進むことが可能。
同じアルミフレームでも板をコの字に組んだものと、コの字で成形されているものでは性能が大きく異なります。コの字で成形されているほうが、精度や剛性が高くてよく回りますが高価。剛性が低いものは力を加えたときに、変形して回転性能が落ちてしまいます。また、車輪を支えるシャフトもネジつきのものより、1本シャフトのほうが性能が上です。
3大ブランド以外でお手頃なものは精度が悪かったり、アルミが薄かったり、形状を工夫してなかったりしますので、実際に滑ると樹脂フレームに劣ることも多くありますので注意が必要です。
子どもが使うなら
【4】サイズ調整できるものを選ぶ
子ども用にインラインスケートを購入したいときには、サイズ調整ができるものを選ぶとよいでしょう。子どもは成長に合わせて足のサイズが変わるのが大人よりも早いです。
あらかじめサイズ調整ができるインラインスケートを購入しておけば、子どもの成長に合わせて都度足のサイズにインラインスケートを調節できます。買い替えずに長く使えて経済的です。
ヘルメットやひじ当て、ひざ当てなど
【5】必要なものすべてをそろえたいならセットを選ぶ
インラインスケートをはじめるときには、インラインスケート本体のほか、転倒したときにひじやひざ、頭を守るための装備をそろえる必要があります。インラインスケートに加えて、ヘルメットやひじ当て、ひざ当てがセットになっているものを選ぶと、必要なものがすべてそろいます。
セットを選ぶと、インラインスケートとコーディネートしやすいのもメリットです。
Rollerblade(ローラーブレード)、K2(ケーツー)、FILA skates(フィラスケート)
【6】インラインスケート3大ブランドなら初心者にも安心
【エキスパートのコメント】
3大ブランドであるRollerblade(ローラーブレード)、K2(ケーツー)、FILA skates(フィラスケート)から選ぶのがいいでしょう。一番下のグレードでも最低限の性能があります。
Rollerbladeは知名度・人気が高く、価格変動が大きいブランドです。旧品も多く市場に出回るものです。K2はスキーなどのウィンタースポーツで人気があり、足の横幅がひじょうに広く、軽量なソフトブーツを多く扱います。Rollerbladeと似た性能を持つFILA skatesは、前述した2社に比べて日本では知名度が低く、同じ性能でもお手頃な傾向。
Powerslide(パワースライド)は海外で人気のブランドですが、日本ではまだ取り扱いが少ないです。
アグレッシブ、スピード、ホッケー、フィットネス、フリースケートなどから
【7】最初の一足は専用ではなく万能モデルを選ぼう
【エキスパートのコメント】
特定の競技用のインラインスケートブーツが存在します。飛んだり跳ねたりする「アグレッシブ」、最速を目指す「スピード」、アイスホッケーのインラインスケート版の「ホッケー」などがあります。それぞれに専用モデルがありますが、最初はフィットネスタイプやフリースケートタイプといった万能モデルを選ぶのがおすすめです。
「アグレッシブ」は重く頑丈で、安定するために曲がりにくくできており、「スピード」モデルはタイヤが大きくキックボード用のようなタイヤが3〜4輪ついているのが特徴です。長い距離をラクに滑れる大径3輪のモデルなどもあります。これらの専用ブーツは扱いがやや難しいので初心者には向きません。
初心者にはタイヤのサイズが84mmくらいまで、タイヤの数は4輪のものが扱いやすく万能です。
ベルト、バックル、ラチェットバックルをみる
【8】留め具は足首とスネ部分の形状をチェック
【エキスパートのコメント】
足が動かないようにする留め具にも種類があります。通常3カ所以上、場所はスネ、足首、足の甲を留めます。足の甲は靴紐が基本です。
足首とスネはお手頃なものから順にベルト、バックル、ラチェットバックルを通常使います。性能的にはベルトが1番保持力が弱く、転倒時に切れてしまう可能性も高いです。ラチェットバックルは締める力の調整がしやすく、締めやすいので人気があります。スネは転倒時の外れ留め機能があるものも。
足首部分は違いが多いので、とくにここを重視して選ぶといいでしょう。