コールマンは、このほど関係者向けの2020年新製品展示会を都内で開催した。ライフスタイルの変化によって新しいキャンプスタイルが生まれる中、コールマンが2020年に向けて行う提案はどのようなものだろうか。注目の製品をピックアップしてご紹介したい。
キャンプのニーズとイメージが変化
キャンプといえば、家族や仲間たちと車で出かけてワイワイ楽しむというイメージが強い人も少なくないだろう。しかし現在はアウトドアの楽しみ方が多様化しており、「誰」と「どこ」に「どうやって」行くかは千差万別。
野外フェスや山ガール、ゆるキャンなどのキーワードからも、キャンプ用品に求められるラインアップの幅が広がっていることが読み取れる。
初心者から上級者までカバーする幅広いキャンプ用品を取りそろえるコールマンも、このような多様化したニーズに合わせてラインアップを拡充。3つの大きなターゲット「ファミリーキャンプビギナー」「フェスキャンプビギナー」「エクスペリエンスドキャンパー」を柱として、新世代のキャンプスタイルを提案する。
キャンプスタイルに合わせた幅広いラインアップ
「ファミリー」は、子どもの成長をきっかけにキャンプを始める家族連れのキャンパーに向けたスタイル。テントは大きく分けて通常生地を使用したタイプと、光を90%以上ブロックする遮光性素材生地を使ったダークルームタイプが存在する。
通常生地を使用した「タフオープン2ルームハウス」は、ドームテントにもオープン2ルームにもできるアレンジ自在なスタイルが魅力。タープのアレンジやフルクローズも可能で、季節や天候、家族の睡眠などに配慮した多彩な使い方ができる。
遮光性素材"ダークルームテクノロジー"を使ったルーフフライを標準装備する「タフスクリーン2ルームハウス/ LDX+」は、日光による温度上昇を抑えた天井の高い2ルームタイプ。
新たにクロスフレーム構造を採用することで、立てやすさとともに雨風への強さと寝室の広さを実現した。
「フェス」は野外音楽祭などの野外イベントをきっかけでキャンプを始める若者に向けたスタイル。自動車を利用しない人も持ち運んで利用できるよう、コンパクトなスタイルを実現した。
デザインが特徴的なコールマンストンプシリーズはすでに発売しているシリーズだが、ワゴンにすべて乗せられるサイズ感を重視しており、開放感のある2~3人用ドームテント「ツーリングドーム/ LX」、「ツーリングドーム/ ST」などが代表的な製品。
個性的でありながらも悪目立ちしない適度なデザインを採用し、初めてのキャンプでも使いやすい。価格が抑えられている点もポイント。
「マスター」は、経験者に向けて最高のオートキャンプ体験を提供するシリーズ。長らく同社のフラッグシップだった「ウェザーマスターワイド2ルーム コクーンII」を刷新し、「ワイド2ルーム コクーンIII」を発売。
インナーテント生地をコットンポリエステルにするなど、コクーンIIの"もう少しここが良くなれば……"といったポイントをブラッシュアップし、最高峰のテントを使いたいこだわりのキャンパーに向けて訴求する。
また、キャノピータープを張り上げられるオープン2ルームスタイルの「4S ワイド 2エアリウム」なども追加された。
テント以外の商品もアップデート
テント以外のキャンプ用品にも新製品が登場している。中でも人気が出そうなのが、チャコール(炭)グリル「クールスパイダープロ/L ファン」。チャコールグリルで大変なことといえば、着火時の送風。うちわで必死に扇いでいる人も多いだろう。
この面倒な送風を自動で行ってくれる新型グリルだ。送風口はコンロ下部に内蔵されており、電池で動作。炭の中で起こる上昇気流によって効率よく、かつ炭を舞い上げずに着火、火力キープができる。
ライセンス商品として、カメラの三脚専業メーカーであるベルボンが開発した自撮りスタンド「コールマン セルフィー マルチスタンド」の利便性の高さも見逃せない。
本体を伸ばすと同時にスタンドが繰り出されるスマホ用スタンドで、グリップに取り外し可能なBlueToothリモコンを搭載し、自撮りスタイルでも、一脚スタイルでも利用できる。スマホホルダーの先端には1/4ネジも搭載されており、コンパクトデジタルカメラやGoPROを取り付けて2台同時に撮影も可能。
毎年定番、のシーズンズランタン。今年の「シーズンズランタン 2020」には、ファン垂涎のあのマスタードカラーを復刻したモデルが登場。12月中旬より発売が開始される。
この他、汚れが付きにくく落ちやすい食器「イージークリーンシリーズ」や、キャンパストートバッグの新モデルなど、さまざまなアイテムが展示された。
普遍的なキャンプに対しての根強いニーズに加え、近年は働き方や暮らし方の多様化、SNSの普及などによって、キャンプスタイルは大きく広がっている。自分のスタイルに合ったキャンプ用品を選んで、自分らしいキャンプを楽しんでほしい。