サッカー元日本代表の中田英寿さんがプロデュースするキットカットの新商品「キットカット ミニ 柚子酒 美丈夫」が発売となった。今回で第3弾となる中田プロデュースのキットカットだが、新フレーバーは中田さん本人も「これまでの2つには悪いですけど、一番出来がいいと思えるほど、いい味が出せたんじゃないかと思います」と自信を示す仕上がりだ。
中田さんも納得! ゆずらしさを感じられる仕上がり
キットカットは約20種のご当地土産シリーズを展開しているが、売り上げで上位を占めるのは、中田さんがプロデュースする「日本の酒」とコラボした一連の商品群だ。日本酒ベースの「キットカット 日本酒 満寿泉」、梅酒ベースの「キットカット 梅酒 鶴梅」に続く第3弾に選ばれたのは、高知県の名産品であるゆずを使った柚子酒だった。
その理由について、これまでに全国約400カ所の酒蔵を巡っている中田さんは、「ゆずの酸味や渋味、苦味などがチョコレートと合うのではないかと思いました。第2弾で梅酒とコラボした後、柑橘系で何か面白いことができないかと考えていたのですが、海外でも知られているゆずにフォーカスしました」と明かした。
チョコレートに練りこまれているのは、高知県・田野町の酒蔵「濵川商店」の「美丈夫 ゆず」という柚子酒。このお酒は、「美丈夫」という日本酒に搾りたての高知県産ゆず果汁、希少糖を加えた甘酸っぱいリキュールだ。テイスティングしてみると、ゆずの豊かな香りが鼻腔を通り抜け、ほどよい酸味と苦味が口に広がり、柑橘系の爽やかさも感じさせるスッキリとした飲み口だった。非常に飲みやすいので、いごっそう(酒豪)な高知県民でなくても、これは飲み過ぎてしまうぜよ。
そんな「美丈夫 ゆず」をベースとする粉末酒を使用して作ったのが、「キットカット ミニ 柚子酒 美丈夫」だ。開発でこだわったポイントとして中田さんは、「ゆずの良さである苦味と渋みの両方をいかしたこと」を挙げた。実際に食べてみると、チョコレートの甘さの中に、ゆずらしい苦味と渋みがしっかりと表現されていた。
ゆずがチョコレートのトレンドに?
「日本の酒」とコラボしたキットカットは、訪日外国人旅行客の増加とともに、毎年2桁の割合で売り上げを伸ばすなど、大成功といえる結果を残している。ネスレ日本は第3弾となる「キットカット ミニ 柚子酒 美丈夫」にも大きな期待を抱いている様子。同社のセドリックさんは「非常に野心的な展望を持っています」とし、「日本に訪れた際に手に取ってもらえるよう、今後は中国、韓国、台湾でもPRを行い、さらなるインバウンド需要の獲得を目指していきます」と話していた。
セドリックさんによれば、「チョコレートに関しては、かつては米国と西ヨーロッパがトレンドを作っていましたが、今ではそのトレンドは日本発になってきています」とのこと。次のトレンドとしては、今回の商品に採用したゆずを打ち出していきたいそうだ。
最後に、今後のコラボ商品について中田さんに聞くと、「すでに第4弾のアイデアは動き出しています。来年になるかもしれませんが、楽しみにしていてください」との回答が得られた。次は、どんなお酒とのマッチングを見せてくれるのか。今後の展開も気になるところだが、まずは「キットカット ミニ 柚子酒 美丈夫」を存分に味わいたい。