JR西日本は18日、ユニバーサルシティ駅を中心に年々利用が増加しているJRゆめ咲線(桜島線)に関する輸送力強化・混雑緩和の取組みについて発表した。
JRゆめ咲線(桜島線)は利用者の増加により、利用者数はJR西日本の発足当時と比べて3.7倍に。とくに朝の通勤時間帯、駅や列車内で混雑が発生しているという。2020年東京五輪までに沿線のテーマパークで新アトラクションが完成予定ということもあり、JR西日本では今後、さらなる乗客の利用があると想定している。
そこで、JRゆめ咲線では輸送力強化や混雑緩和の取組みとして、西九条駅の線路設備改良やユニバーサルシティ駅改札口改良を進めている。
西九条駅では、関空・和歌山方面の特急「はるか」「くろしお」とJRゆめ咲線の折返し列車が同じ線路である4番線を使って運行しており、利用ピーク時間帯にJRゆめ咲線の列車を増発することが難しい状況となっていた。そのため、渡り線を新設し、信号設備を整備することなどにより、特急列車を5番線で運行できるようにして、4番線をJRゆめ咲線専用として運用可能とする。
運用開始時期は2020年を予定。現在はピーク時間帯に1時間あたり最大9本を運転しているが、運用開始後は最大12本の運転が可能になるとのこと。なお、JRゆめ咲線・大阪環状線では今年6月8日、新型車両である323系(8両編成)の全営業列車への投入が完了しており、現在は計22編成により運用されている。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の最寄り駅となるユニバーサルシティ駅では、とくに開園時間に合わせた朝7~9時台にかけて利用が集中しており、改札内外で混雑が発生していた。今後は自動改札機を13台から15台へ増設するほか、パーク側へのルートを新設し、有人改札と券売機をパーク側から離すことで、利用者の流動と券売機に並ぶ人との列を分け、混雑緩和を図る。竣工時期は2020年5月頃を予定している。