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【この記事のエキスパート】
ワインエッセイスト、ギフトソムリエ:Papp Hideko(パップ ヒデコ)
WSET認定Higher Certificate(Level.3)、食品メーカーにてフランスワインインポーター▶広告代理店CR局コピーライター プランナー ディレクターを経てハンガリー(ブダペスト)移住。
コスメ、ビューティ、ファッション、インテリアグッズ、文房具とありとあらゆる商品のコピーライティングを手がけてきた経験から様々な商品知識に精通し、ギフトセレクト系記事も多数執筆。メディア等現地メディア・フィノマガジン ハンガリーワイン専門サイト/フィネスワインピアを自らWEBサイト制作し運営中。
在ブダペスト・ワインエージェント”クルティエ“。一般社団法人国際芸術文化交流日本ハンガリーワイン協会ハンガリー支部・理事。日経xwomanアンバサダー。ブダペスト&東京でワインイベント企画多数開催。ワイナリー取材撮影を精力的に行いハンガリーのワインメディア雑誌にも出演。
辛口白ワインの代名詞と呼ばれるシャブリワイン。白ワインの女王と呼ばれる「シャルドネ」を使用し、ブルゴーニュ地方にある、比較的涼しい地域に位置するシャブリ地区で栽培・製造され、シャープな酸味の効いたワインです。本記事ではシャブリワインの選び方とおすすめ商品を紹介します。
シャブリワインとは
「シャブリ」とは、フランスのブルゴーニュ地方にある地名のことです。このシャブリ地区で、シャルドネ種というブドウを使ってつくられるワインが「シャブリワイン」です。
シャブリ地区は、ブルゴーニュ地方北部にある冷涼な気候の土地で、最大の特徴は「キメリッジアン土壌」と呼ばれる、小さな牡蠣の化石をふくむ石灰岩と泥灰岩からなる特殊な土壌にあります。
この特殊な土壌と冷涼な気候が、シャブリワインの特徴である、スッキリとした酸味とミネラル感あふれる味わいを生み出しているのです。それでは詳しく特徴について見ていきましょう。
シャブリワインの特徴
シャブリワインで使用されるブドウは、白ワインの女王と呼ばれる「シャルドネ」のみ。そして、ブルゴーニュ地方の中の比較的涼しい地域に位置するシャブリ地区で栽培・製造されているため、基本的にはシャープな酸味の効いたワインになります。
また、土壌の影響も強く受けることも特徴のひとつ。シャブリ地区はもともと、海が陸地に変化して生まれた土地。そのため、貝殻などが豊富に集まった地形で、石灰やミネラルが凝縮されています。それら石灰質の強い土壌を「キリメンジャン」と呼びますが、そこで育つと辛口のワインにもなります。
これら、ブドウの品種、地域の気候、そして地球の歴史が生み出す土壌により、酸味の効いた辛口のワインが生まれます。
シャブリワインの格付け
シャブリはフランスのワインですが、そもそもフランスではワインの製造方法についての法律がかなり厳しいです。シャブリの基準もまさにそうで、厳しい審査基準と規制があります。
特にシャブリの製造については、「生産の畑」について、下記のような格付けがされています。
・シャブリ・グランクリュ(特級)
・シャブリ・プルミエクリュ(1級)
・シャブリ
・プティ・シャブリ
階級が高いと、より品質なども高いということになるため、しっかり確認しておきましょう。
【シャブリ・グランクリュ(特級)】
全体の生産量の2〜3%ほどしか生産されない最高級のシャブリワイン。
シャブリ地区の中央にある、スレン川沿いの7つの畑で造られ、そこは日当たりがよく、さらにミネラル豊富な土壌であるため、ワイン製造に最も適しています。さらに、熟成時間を長くすることで、より酸味の効いた、ミネラル豊富なワインに仕上がります。
ちなみに余談ですが、グラン・クリュは7つ。北西から南東に向かって、「ブーグロ」、「プリューズ」、「ヴォーデジール」、「グルヌイユ」、「ヴァルミュール」、「レ・クロ」、「ブランショ」。このクリュとはフランス語でブドウ畑のことで、ワインの格付けが上になると、生産地の地名だけでなく、クリュという畑名までラベルに記載されるようになるのです。
【シャブリ・プルミエクリュ(1級)】
シャブリ地区の中央、スレン川の両脇にある畑で製造されたワイン。
地域の土壌や栄養素もさることながら、一番の魅力は、熟成度により味わいが一転すること。早熟の場合、ミネラルをより感じられ、さらにアロマの香りも感じられますが、熟成させると、複雑な味わいに変化。熟成度の違いも感じられるワインです。
【シャブリ】
一番オーソドックスな階級であり、シャブリ地区の様々な場所で栽培されたぶどうを使用したワインです。
採れたブドウの品質で大きく変わるため、味わいもまちまちですが、やはり土壌の関係でミネラル感が感じられるワインに仕上がります。価格も幅広いため、手軽に飲むこともできる身近なワインです。
【プティ・シャブリ】
基本的にシャブリワインは、指定された地域、品質を担保していますが、それらの基準に満たない、もしくは基準外のものになったものがプティ・シャブリのワイン。使用されるブドウもシャブリ全域、土壌などもミネラルの含まれない場所で作られるなど、シャブリっぽさはありません。
しかしその分、味わいも軽く、フルーティな香りのワインが多いため、手軽に味わいたいという型にピッタリの階級です。
シャブリの選び方
それでは、シャブリワインの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記。
【1】「土壌」や「生産者」
【2】ワインラベル
【3】食事との相性
上記のポイントをおさえることで、より具体的に美味しさを知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】「土壌」や「生産者」をチェック
ワインにそれほど詳しくない方でも、辛口の白ワインといえばシャブリを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ブドウ品種シャルドネを原料につくられるシャブリは、日本のワイン好きにもっとも人気のある白ワイン。単一のブドウ品種でつくられるため、その味わいに個性や違いをもたらすのは、「テロワール」と「ドメーヌ」による部分が大きいといわれています。
その2つの言葉をかんたんに説明すると、「テロワール」は場所・気候・土壌といったブドウを取り巻く環境を指し、「ドメーヌ」はブルゴーニュ地方で生産者を意味します。この2点にこだわって選んでみましょう。
【2】ワインラベルをチェック
キリッと爽快な味わい、それでいて上品な余韻が楽しめる希有な白。「テロワール」と「ドメーヌ」によって味わいに個性が生まれるシャブリは、世界中のワインファンに愛され続ける大人気のワインです。
そして、気になるのはそのお値段。やはり価格が高いシャブリほど上質かつおいしい傾向は否めませんが、それがすべてとは言い切れません。そんなシャブリを選ぶ際にチェックしてほしいのが、ワインのラベルに記載されている内容です。
フランスワインにはA.O.C.(原産地統制呼称)という制度があり、それに関連して、ブドウの栽培方法やワインの製造方法が厳しく規制されています。上級に格づけされたワインには必ずラベルの中にA.O.C.と生産地の名称、もっとも上質なワインには原料となるブドウの畑名まで記載されているのです。
【3】食事との相性をチェック
シャルドネ種からつくられるシャブリは、このブドウ品種が持つ独特の果実味とイキイキとした酸味、ミネラル豊かな味わいが魅力です。そんな辛口の白ワインには、旬の鮮魚をふんだんに使った料理がとてもよく合います。世界のワイン大国・フランスの人々は、ワインと料理の組み合わせを意味する「マリアージュ」に常にこだわりながら、その日の献立に合うワインをセレクトしています。
ワインの本来の姿は単品で味わうものではなく、お料理やスイーツとマリアージュすることで、その真価を発揮するアルコール飲料といえるでしょう。辛口シャブリと相性がいいのは牡蠣(かき)やお刺身、魚介類を使ったお料理全般。海の幸をふんだんに使う和食メニューと相性抜群の白ワインを吟味して選びましょう。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
1時間ほど冷やすのがさらに美味しく楽しむコツ
プティ・シャブリからグラン・クリュまで、シャブリは実に振り幅の大きい、ほかのどの産地も真似できない唯一無二の辛口ワインです。シャブリ独自の土壌には牡蠣殻が含まれているので、牡蠣にもおすすめ。シャブリのようにキレが鋭く、力強い辛口白は、飲む30分〜1時間前から、ワインクーラーなどで冷やしておくと、いっそうおいしくいただくことができますよ。
畑の等級・格づけが最高級のグラン・クリュのシャブリは、生まれ年のワインや大切な方のお誕生日、結婚・還暦のお祝い・贈り物としてご活用くださいね。