近畿日本鉄道は11日、大阪阿倍野橋駅にて観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」運行開始3周年の記念セレモニーを実施した。平日の昼間の開催にもかかわらず、当日は多くの利用者らが集まった。
観光特急「青の交響曲」は、「上質な大人旅」をコンセプトに2016年9月10日から運行開始した。通常は水曜日を除く毎日運行とされ、大阪阿倍野橋駅から吉野駅まで1日2往復する。使用車両は6200系を改造した16200系3両編成。1・3号車には横3列(2列+1列)の幅広デラックスシートが並ぶ。2号車はラウンジ車両で、落ち着いた雰囲気の中、食事やドリンクを楽しめる。乗車する際は普通運賃と特急料金の他に、特別車両料金として大人210円・小児110円が必要となる。
運行開始3周年の記念セレモニーが開催された9月10日、「青の交響曲」が入線する前から「近鉄ミュージック・メッセンジャーズ」による演奏が行われ、駅構内はにぎやかな雰囲気に。14時13分、多くの人々が見守る中、「青の交響曲」が4番線にゆっくり入線。山伏がほら貝を吹き、列車を出迎えた。
記念セレモニーで挨拶した近鉄取締役常務執行役員、原恭氏は、「青の交響曲」の利用者が3年間で18万人を超えたと紹介した上で、より上質な大人の旅を味わえる3周年記念ツアーをPRした。吉野町長の北岡篤氏も挨拶し、近鉄の吉野町に対する思いが吉野町民に勇気を与えているとコメント。今年3月に運行再開した吉野山ロープウェーにも言及し、さらなる町おこしへの期待を示した。
記念セレモニーの終了後、「青の交響曲」の2・3号車の車内が公開された。3号車では、大阪マリオット都ホテルの総料理長が監修した料理と日清フーズのパスタ「青の洞窟」、新しく車内メニューに追加される「奈良 大和肉鶏(にくどり)カレー」が公開された。これらのメニューは「青の交響曲」の3周年記念ツアーのうち、10月25日と11月15日に行われるツアーでも提供されるという。
2号車では、日清フーズ「青の洞窟」の各種商品が陳列された。日清フーズの協力の下、ツアーPRや「青の洞窟」の試食イベントも車内で行われた。
今後、豪華なグルメと「青の交響曲」の旅が楽しめる3周年記念ツアーも開催。詳細は近鉄の特設サイト「運行開始3周年キャンペーン」に掲載されている。