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【この記事のエキスパート】
防災・危機管理ファシリテーター&編集ライター:南部 優子

防災・危機管理ファシリテーター&編集ライター:南部 優子

出版社の編集・執筆、地域NPOの政策企画・広報、危機管理コンサルタントを経て独立。 多彩な分野でファシリテーター兼編集ライターとして活動中。

編集・執筆の経験を生かした計画・マニュアルなどの各種資料作成・製本・出版や、企画会議運営・板書経験を活用したワークショップ・イベントの設計・運営、防災コンサルタント経験による各種調査・研究・組織開発支援など、公共団体や研究機関・企業・NPOとのプロジェクトを数多く実施している。


災害時には、ガラスの破片や釘などの危険物が床に散乱する可能性があり、素足やスリッパを履いた足で踏んでしまうと、ケガをしてしまうことがあります。そこで大切なのが「防災シューズ」です。この記事では、防災ファシリテーターの南部優子さんへの取材をもとに、おすすめの防災シューズとその上手な選び方を紹介します。

防災ファシリテーターに聞く
防災シューズの選び方

防災ファシリテーターの南部優子さんに、防災シューズを選ぶときのポイントを5つ教えてもらいました。

【1】踏抜き防止機能があるか
【2】付加的性能
【3】屋外での活動なら長靴タイプ
【4】風水害では通水性を重視
【5】持ち出し用にはやわらかくて丈夫なシューズ

上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】「踏抜き防止機能」のものが安全

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

災害時は、ガラスや壁面・ブロックの破片などのガレキが散乱し、とても危険な状態になります。特にとがったガレキは、靴のゴム底を突き抜けて足に刺さる危険があるため、踏抜き防止機能のついた靴底を選ぶと安心です。

踏抜き防止の機能は、JIS(日本工業規格)とJSAA(プロテクティブスニーカー規格)の付加的性能のひとつ「耐踏抜き性」として安全基準が設定されており、基準を満たしたものにはマークがつけられています。

JIS合格品の場合は「P合格」という記号の表示で、またJSAA認定品の場合は絵のアイコンや「耐踏抜」の文字マークで確認することができます。

耐踏抜き性能の認定基準は、JIS規格、JSAA規格ともに、くぎが貫通するときの力が1,100N以上とされています。

マークを確認しづらい商品や、認定品と明示されていない場合は、商品説明の中で基準に準拠したテストを行っており、基準値と同等または基準値以上である明記しているものを選ぶと安心です。

【2】耐踏抜き性以外の付加的性能もチェック

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

JIS規格・JSAA規格の付加的性能には、耐踏抜き性以外にもかかと部分の衝撃エネルギー吸収性、耐滑(たいかつ)性という機能もあります。

付加的性能のマークは、JIS規格では記号で表すこともあり、かかとの衝撃エネルギー吸収性は「E合格」、耐滑性は「F合格」という記号の表示が用いられています。

JSAA規格の場合は記号ではなく、絵または「衝撃吸収」「耐滑」といった文字のアイコンがつけられています。

かかと部分の衝撃エネルギー吸収性については、かかとへの衝撃をやわらげてくれるため、長距離を歩いたり、飛び降りたり飛び越えたりする場面が多い避難時の移動に効果が期待できます。

吸収するエネルギーの基準は20Jですので、JIS合格品またはJSAA認定品と明示されていない商品の場合は、この基準値をめやすに判断するといいでしょう。

耐滑性については、摩擦(まさつ)係数が高くて滑りにくい特性を活かし、水や液体などがまき散らされて滑りやすくなった床でも滑りにくくなるため、ガレキ撤去などの災害対応時にはいていると心強いです。

耐滑性の基準値は、動摩擦係数2.0以上となっていますので、JIS合格品またはJSAA認定品と明示されていない商品の場合は、この基準値を参考にして判断しましょう。

【3】屋外での活動には長靴タイプを選ぶ

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

家屋が被害を受けた場合、泥のかき出しや使えなくなった家財の撤去作業などをしていかなければなりません。

そんなときに足を守る靴は、しっかりと足首をホールドするハイネックタイプや長靴タイプの防災シューズが、長時間の作業でも疲れず、また安全です。

長時間の作業が続くことが多いため、靴そのものの重さで疲れないよう、できるだけやわらかくて軽い素材を使っているものを選びましょう。

【4】風水害ではメッシュ生地など通水性のいいものを

【エキスパートのコメント】

災害は地震だけではありません。毎年のようにやってくる台風や豪雨による浸水被害も深刻な状況になります。

浸水する前に避難するのが原則ですが、万一浸水後に水のなかを歩かなければならないときは、長靴では脱げてしまうため、しっかりと足をホールドするスニーカータイプをはきましょう。

水を含むと重くなり扱いづらくなるため、メッシュ素材などできるだけ水を通しやすく軽いものがおすすめです。

また、洪水の水は泥を巻き込み茶色くにごっていて、水のなかに何があるかわからないため、踏抜き防止機能も必要です。

【5】持ち出し用にはやわらかくて丈夫なシューズを

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

避難所へもっていく非常持ち出し袋に靴も入れておきましょう。体育館やグラウンドなどを歩き回る形になるので、脱げやすいスリッパより、モックタイプのシューズを履いているほうが活動しやすいです。

靴はかさばりやすいため、やわらかく折りたたんでも品質に影響のない、機能性・収納性にすぐれたものがいいでしょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)