東急は東京オリンピック・パラリンピックなどに向け、今後増加する訪日外国人が安全・安心・快適に東急線を利用してもらうことを目的に、ヤマハが開発した音響通信技術「SoundUD」を用いた音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」を東急線全駅・全列車(世田谷線・こどもの国線を除く)に順次導入する。
同社は「おもてなしガイド」の放送用アプリを駅係員・乗務員に配布しているタブレット端末にインストール。災害・輸送障害時の計画運休・間引き運転・折返し運転などに関する案内のほか、駆け込み乗車といった注意喚起など48種類のアナウンスを日・英・中・韓の4言語で放送する。駅構内では、駅の放送装置とタブレット端末を接続することで構内放送を行い、列車内においては、車掌マイクを通じてタブレット端末から発せられる音声を放送する。
駅・列車でのアナウンス音声と合わせ、音声トリガーも流す。利用者がスマートフォンなどにインストールした「おもてなしガイド」アプリで音声トリガーを受信することで、放送内容を日本語・英語・中国語(簡 / 繁)・韓国語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・タイ語・タガログ語・ベトナム語・マレー語・インドネシア語の13言語でアプリ上に表示させることも可能に。これにより、訪日外国人がスマートフォン等を通じ、駅などの放送内容を文字情報で確認することができる。
同社はこれまで、駅の改札窓口などで1対1の多言語案内の強化に取り組んできたが、「おもてなしガイド」の活用により、とくに災害・輸送障害時、いままで以上により多くの訪日外国人に迅速かつきめ細かな情報提供を行っていくとしている。