関西ジャニーズJr.のユニット・Aぇ! groupが8日、滋賀・ひこね市文化プラザ グランドホールにて『僕らAぇ! groupって言いますねん』関西凱旋公演の千秋楽を迎えた。
同グループは2月に結成が発表された新ユニットで、正門良規・末澤誠也・草間リチャード敬太・小島健・福本大晴・佐野晶哉の6人が所属する。関ジャニ∞の横山裕が企画・演出を手掛け、東京グローブ座にて公演が行われたあと、地元・関西での凱旋公演ツアーを行った。
舞台は「楽屋」。普段の6人の素顔が垣間見えるような楽屋トークから、オリジナル曲「Firebird」をキレキレのダンスでパフォーマンスする冒頭シーンで一気に観るものを惹きつけた。その後、「冠番組の企画を考える設定」でタップ、一発ギャグ、マジック、空耳英会話、令和をテーマにしたミュージカルと、各々が持つ特技や持ちネタを存分に披露し、芝居仕立ての展開でメンバーやグループの個性を見せていく。「特技披露」を本筋としつつ、回を重ねて作品が成長した千秋楽では、メンバー同士のアドリブの嵐。メンバーの素の一面が見られたり、思わぬ展開になったりで、会場は大爆笑。ダンスや歌などのスキルを持ちながら、彼らの「笑いに対する瞬発力」の高さを見せた。
東京公演では韓流スターっぽいユニットが登場し、笑いを取りながらも確実な歌唱力で見事なハーモニーを披露したが、本作では正門、福本、佐野による「BTC(僕たち・とにかく・カレー)」というグループで、インド風の楽曲「スパイシーLOVE」をインド風舞踊で華麗に魅せた。ラストには小島が作詞、佐野が作曲した「神様のバカヤロー」をバンドで披露。骨太なロックアレンジの楽曲に乗せて熱い想いを込めた歌詞を聴かせた。正門(ギター)、末澤(ボーカル)、草間(サックス)、小島(キーボード)、福本(ベース)、佐野(ドラム)それぞれソロパートでも魅力を発揮した。
ラストには、プロデューサー役の横山裕(声のみ出演)が「君たちは才能の塊」と、6人の個性を伝える。福本は「気持ちを奮い立たせ、どんな状況でも飛び込んでいくメンタルオバケ」、佐野は「多大なる才能を持つ。劇団四季で鍛えた舞台映えするたたずまい、高いポテンシャル」、末澤は「生まれ持った華をもつ存在。歌やダンス、芝居でリードする存在」、小島は「自然と人が集まってくる。ピュアなのに熱い、不思議な魅力を持つ」、草間は「個性が大渋滞。歌やダンス、バラエティなどで自己プロデュースに優れ、観るものを惹きつける」、正門は「一歩下がって、個性の強いメンバーをまとめる存在」と紹介される。
エンドロールが流れた後、ツアーTシャツを着て再登場した6人。そしてバンドスタイルで「Firebird」をもう一度。「声出せんのかー?」とあおる末澤に、観客の声もヒートアップ。サビでは一緒に手をあげてリズムをとり、テンションは最高潮に。この一曲だけで、すでに数曲やったかと思えるほどの盛り上がりを見せた。
ラストは新曲「ボクブルース」(作詞:小島 作曲:佐野)を初披露。ボーカルの末澤がアコースティックギターを持つ姿に観客が沸く。今のAぇ! groupの熱い気持ちが詰まったバラードに、観客は静かに聞き入った。横山が「こんなグループを作りたい」とジャニー喜多川社長に直々に伝えて結成されたというAぇ! group。結成から約半年で、オリジナル曲3曲のうち2曲がメンバーによる作詞作曲という才能を見せた。