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【この記事のエキスパート】
お菓子・パン・ジャム研究家:飯田 順子
結婚後かねてから大好きだったお菓子・パンの研究をスタート。
専門書を片手にお菓子を作り続け、パティシエの講習会にも参加し、独自のレシピを開発。1998年よりお菓子・パン・料理教室を主宰。
スィーツファンを集めて都内の有名パティスリー巡りやフランスへのスィーツツアーを定期的に開催する一方で、毎年フランスで研修を重ね、リッツエスコフィエやベルエコンセイユで本格的に学ぶ。
現地のパティシエやマダムからの取材をもとにプロのテクニックと家庭菓子への造詣を深める。著書多数。
冷凍庫から取り出したアイスクリームを食べる際、カチカチに凍っていてすくえないといった経験はありませんか?そんなとき役立つのが、熱伝導率に優れたアルミや銅などの素材で作られたアイスクリームスプーン。高級感のあるデザイン、使いやすい形状など厳選したおすすめ商品と選び方を紹介します。
アイスクリームスプーンの選び方
それでは、アイスクリームスプーンの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】用途に合わせた素材
【2】スプーンの形状
【3】持ち手の長さと形
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合わせた素材をチェック
アイスクリームスプーンの素材は大きく分けて、銅・アルミニウム・ステンレス・木製の4つのタイプがあります。
それぞれの特徴をチェックして、目的や好みに合う素材を選びましょう。
銅・アルミニウム製|固いアイスもすぐに食べられる!
銅やアルミニウムのスプーンは熱伝導率が高く、手から体温が伝わりアイスが溶けることで、スムーズにすくえる素材です。冷凍庫から出したばかりの、冷たくてカチカチにかたいアイスでもすぐに食べられます。キンキンに冷えたアイスを食べたい人向きです。
デメリットとしては、アイスの冷たさもスプーンから伝わり、長く持っていると手が冷えてしまう点があげられます。また、アルミはほかの金属よりも耐久性が低く、落としたりぶつけたりするとキズがつくため、扱いには注意が必要です。
ステンレス製|錆びにくく、耐久性の強さが魅力
ステンレス製は、さびにくくお手入れがしやすいです。耐久性が高い素材なので長持ちします。アイススプーンだけでなく、ほかのカトラリーでも採用されている素材で、デザインの種類も豊富です。テーブルコーディネートなどをおしゃれにしたい、ほかのカトラリーもそろえたい人に向いています。
ただし、熱伝導率が高い素材ではないので、ステンレスのスプーンを使うならアイスは常温で少し溶かすのがベターです。
木製|手が冷たくならない!
木製のスプーンは手や口に冷たさが伝わりにくく、金属製のように口のなかがキーンと冷たくなりません。口あたりなめらかなアイスを味わえます。美しいフォルムやあたたかみのあるデザインが人気で、テーブルコーディネートにおしゃれさとぬくもりを届けてくれます。手触りや使い心地のよさも魅力です。
熱伝導率が高くはないので、カチカチの冷たいままではなく、常温でやわらかくしてから食べましょう。
【2】スプーンの形状をチェック
スプーンの素材を選んだら、次に形を決めましょう。
アイスクリームスプーンを選ぶ際は、どんなアイスを食べるのかを考えて形を選ぶとよいでしょう。
スクエアタイプ|最後までしっかりすくえる
スクエア型は幅広く四角い形状のスプーンで、一度にたっぷりとすくえます。層によって違う味や具材が入っているアイスでも、一気にすくえて便利です。また先端部分がカップの底にフィットして、最後まできれいにすくえるといったメリットもあります。
アイスをたくさん食べたい、最後までむだなく取りたい、というアイスが大好きな人にぴったりの形状です。
卵型タイプ|口あたりがなめらか!
アイスクリーム用としてだけでなく、ほかの料理を食べるスプーンでもよく見かけるのが、丸い卵型の形状です。すくいやすく、量の調整もしやすいうえ、口あたりもなめらか。自分のペースでアイスを食べたい人にぴったりです。
また、ゼリーやプリンなどほかのデザートを食べるときにも使えるため、汎用性にすぐれています。ひとつでいろいろな食品に使えるという視点では、コスパがいいといえるでしょう。
フォークタイプ|トッピングもすくいやすい
先割れタイプのフォーク型スプーンは、フルーツや固形の食材が入っているアイスに使いやすいです。ソルベやシャーベットなど、氷のジャリジャリとした食感のアイスでも、フォーク部分でけずるように食べられます。
またいろいろなトッピングがのったパフェや、フルーツを食べるときにも便利。カトラリーに使い慣れていない子どもでも、扱いやすい形状です。
フラットタイプ|固いアイスにスッと差し込める!
アイスを買うとついてくる、木のスプーンのようなフラットな形状もあります。素材は木だけではなく金属も。平らなため冷たくてカチカチにかたいアイスでも、スプーンがスムーズに入ります。薄いデザインが多く、口あたりも軽く、アイスのなめらかなおいしさを味わえます。
一度にたくさんすくうのは難しいので、時間をかけてじっくりアイスを味わいたいときにおすすめです。
【3】持ち手の長さと形をチェック
かたいアイスクリームをすくうこともあるので、持ちやすく手になじむ形や長さのものを選びましょう。
安定して持つことができないと、食べていて疲れてしまうので、手になじみやすい大きさで、できるだけ装飾などのないシンプルなものを選ぶことをおすすめします。
大人用であれば、8~10cmほどの長さがあると持ちやすいです。手の形に沿うような持ち手が曲線のスプーンも使いやすいでしょう。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
アイスクリームスプーンは、アイスをさらにおいしく食べるための便利なアイテム。どれも、アイス本来の風味や食感を損なわないためのこだわりが詰まっています。
また、美しいフォルムでおしゃれなものが多いので、アイスクリームスプーンをプレゼントとして贈るのもおすすめ。
アイスだけでなく普段の食事にも使えるものばかりなので、この機会にプチ贅沢(ぜいたく)なアイスクリームスプーンを選び、いつもの食事をさらにおいしくいただきましょう。