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【この記事のエキスパート】
フリーライター、小物王:納富 廉邦(のうとみ やすくに)
文化、飲食、メディア、ガジェット、雑貨、伝統芸能など、娯楽全般をフィールドに雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、講演などで活動する。
文具系、カバンなどの装身具、お茶、やかん、ガジェット、小説、落語などに関する著書もある。テレビ「マツコの知らない世界」ではボールペンの人、「嵐にしやがれ」ではシステム手帳の人として出演。
チタン製タンブラーは、保温・保冷効果がバッチリで、ステンレスや銅よりも金属臭を感じにくいため、飲み物の風味が失われない点もポイントです。この記事では、小物王・納富廉邦さんさんと編集部が選び方、おしゃれで使いやすいおすすめのチタンタンブラーをご紹介します。
チタン製タンブラーの選び方
小物王・納富廉邦さんに、チタン製タンブラーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
保冷保温力を重視するなら「構造」をチェック
チタン製タンブラーを選ぶ際には、その機能や構造に注目してみましょう。それぞれポイントを紹介します。
保温保冷機能なら「真空二重構造」を
チタンの特徴のひとつは、保温・保冷機能がすぐれていること。そのままでも、適温をたもつことができますが、タンブラーが二重構造になっているものを選ぶとさらにその機能を高めます。タンブラーが結露することがないので、テーブルや手を濡らさないのもメリットもあります。
ただし、二重構造のタンブラーにも「中空二重構造」と「真空二重構造」がある点には注意が必要です。中空は2枚の金属の間に空間があるので外気の温度などによっては中身の液体に影響を与える可能性も。より保温・保冷機能を高めたものを求めるなら「真空二重構造」のものを選びましょう。
飲み口にこだわるなら「シングル構造」
ドリンクを飲む際のタンブラーの口当たりにこだわるなら、シングル構造のものを選びましょう。二重構造のものより保温・保冷機能は劣りますが、飲み口が薄い分、滑らかな口当たりになります。
また、二重構造のものより、チタン使用量が少ないので、価格もリーズナブルというメリットもあります。ドリンクの温度よりも、快適な飲み心地やコスパにウェイトを置いてタンブラーを探すなら、シングル構造のタンブラーがおすすめです。
美味しいお酒を飲むなら「加工方法」もチェック
タンブラーを作る際の加工方法によっても、タンブラーはさまざまな特徴を持つことがあります。代表的な「凹凸加工」と、「ブラスト加工」について解説します。
ビールの泡立ちをよくする「内側の凸凹加工」
ビールや発泡酒、炭酸飲料を飲む際にチタンのタンブラーを使うなら、タンブラーの内部に凹凸加工を施したものを選ぶといいでしょう。タンブラー内部の凹凸が、キメのこまかな泡を作り、口当たりをよくします。
また、泡が蓋の代わりとなって、炭酸成分やお酒の旨味を閉じ込めるため、お酒やドリンクを長くおいしく飲むことができます。
表面にざらつきのある「ブラスト加工」
チタンの魅力は、鏡面のようになめらかでうつくしいフォルムにもあります。ただし、タンブラーを使用する際に指紋がついたり、キズが入ったりしてしまうことも。汚れやキズが気になるなら、ブラスト加工を施しているタンブラーも検討してみましょう。
ブラスト加工とは、鏡面のような表面に砂やエアーなどを吹き付けて、わざと荒らし、ツヤ消しにする加工です。少しザラザラとした手ざわりになります。指紋やキズなども目立たないので、長くタンブラーを使いたい方におすすめです。
飲み物に合わせてサイズを選ぶ
洋酒や焼酎など、氷を少しずつ溶かしながら味わいの変化を楽しむような場合には、すこし小ぶりな200mlのものがおすすめです。日本酒など入れて手で温めながら香りや味の変化を楽しむのもいいでしょう。
また、ジュースやビール、炭酸飲料などを飲むためのものなら500mlのものがぴったりです。ペットボトルのドリンクが1本分きれいに注げるほか、350mlの缶ビールや炭酸飲料の泡を立てても、500mlの容量があれば吹きこぼれずに済むので便利です。
より使いやすくなる機能面もチェック
チタン製タンブラーにも、さまざまな機能が付与されたものもあります。用途に合った機能があるものを選びましょう。
食洗機対応かチェックする
口に触れるものだから、タンブラーもできれば衛生的にたもてるものを選びたいもの。タンブラーひとつ洗うのはそれほど手間がかかりませんが、食洗機が使えると便利です。
タンブラーを選ぶ際には、食洗機対応と明記してるかを確認して選びましょう。対応していないものを食洗機に入れると、破損や変形などを起こす場合があるので注意が必要です。
アウトドアやキャンプで使うなら「蓋つき」も便利
苦労して移動したあと、大自然のなかで好きなドリンクを飲むのは、楽しいですね。アウトドアにチタンタンブラーを持っていくのであれば蓋がついているものがあると便利です。ほこりや異物が入らずおいしいドリンクが飲めます。口コミなどを確認して、蓋がしっかり閉まるものを選びましょう。
また蓋つきのタンブラーであれば、職場に持ち込んでデスクのそばにおいても、タンブラーを倒してパソコンやデスクが水浸しになるリスクを防いでくれます。
デザインやカラーはお気に入りのものを!
チタン製のタンブラーは、どうしても価格が高くなるので、製品としては付加価値が必要になると考えるメーカーが多いようです。そのため、デザインに凝ったり、表面の化学反応によってカラーバリエーションを作ったりと、高級品志向の製品がほとんどです。実際の使い心地としても、ステンレス製と大きく変わるわけではないので、かなり趣味性が高い製品と考えた方がよいでしょう。
もっとも筆者は、チタン製のタンブラーの軽さが気に入っていて、ステンレスには戻れないのですが。コストパフォーマンスよりも実際に使ったときの満足感を重視した製品なのです。
専門家からのアドバイス
【エキスパートのコメント】
チタン性タンブラーはタンブラーの最高峰
チタン製タンブラーは、まだまだ製品数が少ないのですが、それはそれだけ作るのがむずかしく、またタンブラーとしてオーバースペックなほどに高性能なので、そこまで需要が多くない、ややマニアックな製品だということです。
しかし、今回紹介した製品を見てもわかるように、飲み物を楽しむカップとして、チタン製は本当にすぐれています。やや値は張りますが、興味を持たれた方は思い切って購入しても損はないと思います。飲み物の風味をそのまま味わえて、しかも軽いのですから、飲み物好きにはたまらない製品なのです。