パーソルキャリアは9月2日、2019年10月1日より施行される「幼児教育・保育無償化制度(以下、幼保無償化)」に関する調査結果を発表した。調査期間は2019年8月2~6日、調査対象は全国の働きながら子育てをする20~40代の男女(ワーパパ・ワーママ)で、有効回答は600人。
現在、家庭の時間を十分に取れていると思うか尋ねると、86.0%が「十分に取れていない」と回答し、「十分に取れている」は14.0%にとどまった。十分に取れていないと思う家庭の時間を聞くと、「子どもとの触れ合いの時間」と「自分のための時間」が最も多く92.8%。次いで「休息のための時間」が79.3%、「夫婦ですごす時間」が73.0%となった。
家庭の時間を得るため、仕事の時間を減らしたいと思っている人は70.6%。一日のうち、現在取れている家庭の時間(平均)は「3.3時間」、本当は取りたいと思っている理想の時間(平均)は「5.3時間」で、2時間のギャップがあることがわかった。
幼保無償化による補助金の使い道を問うと、「子育ての費用に充てたい」が71.6%で最多。次いで「貯金をしたい」が56.1%、「家庭での旅行や娯楽に充てたい」が33.4%となった。また「その分仕事を減らして時間を増やしたい」という人も23.0%おり、同調査では「幼保無償化には、金銭面以外にも、家庭の時間を取るために役立てたいという隠れたニーズがあることもわかった」と分析している。
一方、「幼保無償化によって仕事の時間を減らすことができる」と答えた人はわずか4.1%で、95.9%が「減らせない」と回答。この他、減らした時間で「子ども・妻と過ごしたい」「子どもと遊びたい」という声が多くみられた。
幼保無償化とは、幼稚園や保育所に通う3~5歳のすべての子どもと、保育所に通う0~2歳の住民税非課税世帯の子どもに対し、幼稚園・保育所などの利用料を政府が補助する制度。