家族みんなで使うことが多いドライヤーは、使用頻度が高い家電の1つ。ただ、髪の悩みは人によって異なりますね。「速く乾かしたい」「うねりを解消したい」「ツヤを出したい」「簡単に乾かしたい」「乾かしているときに地肌が熱くなるのをなんとかしたい」など。そんなわがままな要望をかなえてくれそうなドライヤーが、シャープから登場しました。
シャープが9月下旬に発売するのは、「プラズマクラスター ドレープフロー ドライヤー IB-WX1」です。価格はオープンプライス、推定市場価格(税別)は3万3,000円前後。特徴は、吹き出し口を2つ備えていることです。
「速くラクにキレイに乾かしたいというユーザーニーズに応えるため、ヒントにしたのはヘアサロンでの乾かし方です。プロは速く乾かすために、2本のドライヤーを使って、2人で乾かしています。そこで、新モデルは吹き出し口を2つ用意することで、広範囲に風を届けることを目指しました」と話すのは、シャープの末次由美子氏。2つの吹き出し口から広範囲に風を届けることで、乾燥時間が従来比で約25%も短くなったとのこと。
実際に、IB-WX1の風を髪にあててみると、ふわっとした風の流れ。風のあたり方は、一般的なドライヤーに比べて柔らかい印象です。それでいて、髪は広い範囲で揺れています。
風が広範囲に届くことは、速乾以外にもメリットがあります。髪を乾かすとき、ドライヤーを持っていない手の指を広げて手を大きく動かし、風の通り道をつくることがありますよね。最初のうちはいいのですが、髪の長さによっては乾かす時間が長くなり、手が疲れてしまいます。IB-WX1は広範囲に風が届くので、手を動かす手間が減るわけです。
いつも自宅で使う感覚で試してみたところ、IB-WX1の風は広範囲に届きますが、地肌付近の深いところまでは届いていないような感じも。IB-WX1の風量は約1.1立方メートル(ターボ時)なので、他社の高性能ドライヤーと比較すると風量は少ない部類です。髪の根元までしっかり風を届けるには、IB-WX1を少し髪に近づけたほうがよさそう。
髪との距離にあわせて風の温度を自動調節
さて、ドライヤーで髪を乾かすときの悩みの1つが、ドライヤーの熱による髪のダメージです。髪の根元に風をしっかり届けようとしてドライヤーを近づけ、髪が傷んでしまうのはちょっと悲しいですよね。
熱によるダメージとは、濡れた髪のケラチン(髪のタンパク質)が熱の影響をうけて変成すること。「ケラチンは約55℃から変成をはじめます」とシャープの末次さん。そこでIB-WX1では、髪とドライヤーの距離を測るセンシング機能を搭載。どの距離であっても、髪の表面温度を約55℃以下に保つように調整します。これなら、髪のダメージを抑えながら使いやすい距離で乾かせますね。
プラズマクラスターで静電気の発生を抑える
シャープならではの技術「プラズマクラスター」も搭載しています。空気清浄機などでおなじみかもしれません。「プラズマクラスターは水分子に囲まれた、うるおいたっぷりのプラスとマイナスのイオンです。そのため、たっぷりの水分子で髪と頭皮にうるおいを与えます」(末次さん)。
同じ温風で髪を乾かす場合、プラズマクラスター「あり」は水分子を風と一緒に放出しているので、プラズマクラスター「なし」よりも髪のダメージが抑えられるそうです。さらに、プラズマクラスターには静電気の発生を抑える特徴があるので、髪がまとまりやすくなります。
家族で使うなら、「うるおい」は重要なポイント
都内で開催された発表会では、ヘアサロン ステアケースのアートディレクタースタイリスト、時枝弘明氏による、髪の乾かし方のデモンストレーションも行われました。「前髪のうねりを解消するには、根元にドライヤーを近づけて分け目の反対方向から風をあてるように乾かすとよい」など、今日からすぐに使えそうなポイントが紹介されました。IB-WX1を使えば、熱ダメージを気にすることなく、ドライヤーを髪に近づけてスタイリングできそうです。
また、家族みんなで使うことを考え、時枝氏に世代別のポイントを聞いたところ、「小さな子どもはドライヤーの熱を暑がるので、低めの温度で乾かすのがオススメです。また、年齢を重ねた方の髪(注:白髪やグレイヘアー)、カラーリングした髪は乾燥しやすくなっているので、髪にうるおいを与えることが重要です」とのこと。なるほど、うるおい効果を備えたIB-WX1なら、家族みんなで使うドライヤーとして活躍しそうです。