第60期王位戦七番勝負は8月26、27日に徳島県徳島市「渭水苑」で第5局が行われ、豊島将之王位が木村一基九段に勝利。対戦成績を3勝2敗とし、初防衛まであと1勝としました。
豊島vs木村 真夏の十番勝負が佳境へ
豊島王位と木村九段は第32期竜王戦でも挑戦者決定三番勝負を戦っており、「十番勝負」として話題になっています。王位戦では第4局まで2勝2敗、竜王戦では1勝1敗。そして2人のトータル対戦成績は7勝7敗と、全くの五分になっていました。
王位戦第5局は勝ったほうがシリーズ制覇にぐっと近づく天王山の一局。豊島王位が先手番で得意の角換わりに誘導すると、木村九段も堂々と受けて立ちました。初日から戦いが始まり、局面がどんどん進んでいきます。終盤戦の入り口あたりで1日目が終了しました。
2日目に入ると、戦いながらも自玉を固めることに成功した豊島王位が優勢になります。万全の態勢を築いてから攻めに転ずると、「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ木村九段といえども、受け止めることができません。豊島王位の鮮やかな寄せが決まり、131手で勝利を収めました。
豊島王位が初防衛を決めるか、木村九段が初タイトル奪取へ望みをつなぐか。ますます注目の王位戦第6局は、9月9、10日に神奈川県秦野市「元湯 陣屋」で行われます。