ダイソンは8月27日、小型軽量タイプのコードレススティッククリーナー「Dyson V8 Slim」(以下、V8 Slim)のプレス向け説明体験会を開催しました。V8 Slimは8月21日に発売したばかりの新製品。マイナビニュース・デジタルでもファーストインプレッションのレビュー記事を掲載しましたが、改めてV8 Slimの概要ととともに、体験会の内容をレポートします。
「日本の住環境」に特化した日本のための掃除機
体験会では、V8 Slimのインテグレーション リードを担当したアンヘル イシドロ氏がプレゼンテーション。「日本の掃除環境は世界でも特殊」と話します。ダイソンは過去5年間で300件以上の家庭を実際に訪問し、日本における掃除の問題点などを検証しています。そこで浮き彫りになったのが、日本人の清潔性に対する意識の高さ。
イシドロ氏によると、日本は欧米などと異なりクツを脱いで生活するため、掃除におけるこだわりも高く(汚れた床や畳の上を裸足で歩きたくないですもんね)、細かな場所までしっかりと掃除する習慣が。どんな場所も掃除しやすい軽さと機動性の高い製品が求められています。V8 Slimは、そんな日本のために開発されたという、日本に特化した製品です。
V8 Slimのベースとなったのは、名前からもわかる通りダイソンのコードレススティッククリーナー「Dyson V8」。ただし、V8 Slimでは延長パイプが細く短くなり、製品の高さは104mm短くなりました。また、モーターヘッドも約40%軽量化・小型化して、製品全体の重さは460gも軽量化。「日本仕様」の掃除機というと、ヘッドや付属品を独自仕様に変更するメーカーもありますが、ダイソンはヘッドやパイプがコンパクトになっても吸引性能が落ちないよう、本体も最適化しているそうです。
壁際のゴミをサッと掃除するためのヘッド
イシドロ氏によると、今回の開発で苦労したのがヘッドに内蔵するモーターの配置。ダイソンの掃除機は、ヘッド内にモーターを組み込んでブラシを回転させています。モーターをブラシに内蔵しない場合、ブラシの横にギアやベルトを配置する必要があり、ブラシ幅をヘッド幅ギリギリまで配置できず、ヘッドの両脇からゴミを吸引する性能が著しく落ちてしまうそうです。
一般的に掃除機で壁際のゴミを掃除する場合、ヘッドの正面を壁にあててゴミを吸引します。ですが、V8 Slimはヘッドの両脇からもゴミを強力に吸えるため、壁に沿ってヘッドを動かすだけでゴミをすばやく吸引できます。
V8 Slimは付属品も新しく開発されました。それが「LED隙間ノズル」です。透明な隙間ノズルの根元にLEDを組み込み、導光素材でノズル先端を光らせられるアクセサリーです。ノズル先端にLEDを組み込んだだけだとノズルの先しか照らせませんが、導光素材でノズル先全体が光るので、掃除をしたい隙間全体を照らせるのが特徴です。
ダイソンならではの吸引力も健在
もちろんV8 Slimでも、ダイソンならではの「吸引力の変わらない」性能もそのままです。会場ではゴミの入っていないダストビンと、ゴミが満量まで入ったダストビンを使って吸引力を比較するデモンストレーションも行われ、どちらも吸引力が変わらないことをアピールしていました。
また、会場では大きなゴミや粉ゴミを撒いたフローリングを実際に掃除することもできました。フローリングには幅5mm、深さ5mmという一般のフローリングよりも大きな溝をつくり、この溝に白い粉を詰めた状態で掃除します。実際に掃除をしてみると、ヘッドを一度通過させるだけで溝の中までゴミが除去され、V8 Slimのパワフルさを実感できました。