自作の人力飛行機競技会『Iwataniスペシャル 鳥人間コンテスト2019』が28日、読売テレビ・日本テレビ系で放送され、「人力プロペラ機部門」で完全制覇での大会新記録が達成された。
新記録を樹立したのは、2017年に折り返しルール制定後初の最長距離・40㎞フライトを達成し、スタート地点のプラットホームエリアへ戻ってくるという偉業を見せた「BIRDMAN HOUSE 伊賀」(パイロット=渡邊悠太さん)。
この記録のため、琵琶湖の2つの島のチェックポイントをクリアし、三角形を描くコースを飛んでプラットフォームへ帰ってくるルールが新たに導入され、最長距離は60㎞に延長されたが、今回は2時間36分かけてプラットフォームに帰還し、前人未到の60km完全制覇で2連覇を成し遂げた(※18年は悪天候のため競技不成立)。
途中では時速40kmというスピードも記録し、MCのナインティナイン・矢部浩之が「スタッフちゃんと調べました? ちっちゃいエンジン積んでないですか?」と驚くほどの速さで飛行。スタート地点に戻ってきた機体が見えると、会場には大歓声がわき起こり、渡邊さんは「やった~! ああ~涼しい!」と笑顔で着水、コックピットから救出されると、拳を力強く振り上げて「やったぞ~!!」と叫んだ。
その後、インタビューを受けた渡邊さんは「自分でも信じられない…」と感無量。矢部が「2年前の40kmと比べていかがですか?」と聞くと、「途中、竹生島(19km地点)回ってから沖島(41km地点)までがすごい速度でめちゃめちゃきつかったんですけど、そこでもうダメかなと思ったんですけど、(沖島を)旋回してからちょっと余裕ができて、回復して、何とか帰ってこれました」と、知られざるピンチを明かした。
そして、矢部が「まだまだ今日やってみて(さらなる)距離っていけそうですか?」と尋ねると、「まあ高度も維持できてたんで、そうですね、風向きによってはまだ伸ばせたのかなと思います」と自信。
関係者によると、渡邊さんはすでに3連覇を狙う気持ちを固めているようだが、60kmを超えるコースをどう設定していくのか。大会運営側は、頭を悩ませることになりそうだ。