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【この記事のエキスパート】
ふくふく動物病院 院長:平松 育子
山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院を2006年に開業。得意分野は皮膚病です。2019年4月より皮膚科と内科中心の病院を目指していきます。飼い主さまのお話をしっかり伺い、飼い主さまと協力し合いながら治療を進めていくように心がけています。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。
キャットフードは猫の年齢や健康状態に応じて選ぶ必要があります。またウェット・ドライの他にも、グレインフリーや無添加、国産素材にこだわったものなど様々な商品が市販されています。ここでは、キャットフードの選び方とおすすめ商品を紹介します。人気のロイヤルカナンやダイエット向けもピックアップ。
大前提:ライフステージに合うものを選ぼう
キャットフードは、猫の年齢に合ったものを選びましょう。子猫用・成猫用・高齢猫用のように、ライフステージに合ったものが販売されています。また、全年齢に対応できるオールステージ用のキャットフードもありますよ。
生後4週齢前後まで:授乳期
子猫は生後4週齢前後までが授乳期で、母猫の母乳を飲んで育ちます。母親とはぐれてしまった子猫には、母乳の代わりとして子猫用ミルクをあげましょう。
同じミルクでも人間用の牛乳だと、お腹をこわしたり尿路結石になるなどの危険性もあります。また、猫用ミルクにも成猫用やシニア猫用などさまざまありますが、授乳期の子猫には、高たんぱく・高カロリーのミルクが必要です。必ず子猫用ミルクを選んでください。
生後8週齢前後まで:乳歯のはえ始め
生後3週齢から4週齢で乳歯がはえ始めたら、離乳食を始めましょう。
市販の離乳食には、子猫の成長に必要な栄養素がバランスよく含まれています。最初は、離乳食をミルクやお湯でゆるめたスープ状から。次はムース状やペースト状の離乳食をそのままで。さらに、粉末状の離乳食でかたさを調節し、ドライフードをお湯やミルクでふやかすなどして、だんだんとかたさに慣らしていきましょう。
生後1歳まで:成長期・仔猫
離乳食を卒業したら、子猫用のフードに変えましょう。
猫は1歳になるとオトナ、成猫ですが、それまでの時期は「成長期」「グロース」や、子猫という意味で「キトン」と表示されています。子猫用フードは成長期に必要な栄養素が含まれ、成猫用よりカロリーも高めで、子猫にも食べやすい形状になっています。ドライフードだけでは食べにくい子猫には、好きなウェットフードを混ぜるなどして誘ってみてください。
生後1歳以降:成猫・維持期
子猫は1歳を過ぎたら、「成猫用」や「成人猫用」、あるいは「維持期用」と表示されたフードを選んでください。子猫用フードは高カロリーですから、食べ続けると肥満の原因になることもあります。美しい体形や健康への配慮からも、年齢に応じたフード選びは大切です。たくさんのフードがありますから、楽しく選んでください。
6歳~8歳以降:高齢期・シニア
6歳~8歳以降の猫は、だんだん食欲が低下します。運動量が減り、代謝も低下し、歯が弱って、硬いものが食べづらいこともあります。そうしたシニア猫には、「高齢期用」「シニア」「エイジングケア」などと表示されているフードがよいでしょう。
シニア猫用フードは低脂肪・低カロリーですが、それでも食べにくそうな場合は、ドライフードをお湯でふやかしたり、ウェットフードに切り替えるなど、おいしく食べられるよう工夫してください。
ポイント:多頭飼いなら「オールステージ用」のご飯も検討!
猫のフードは、成長や年齢に応じたものを選ぶことが大切です。とはいえ、多頭飼いのお宅では食事をきちんと分けられない事情もあるでしょう。そんなときは、すべての年代の猫が食べられるように作られた「オールステージ用」が便利です。ただ、比較的高カロリーなフードが多いので、食べる量を管理できるとよいでしょう。
キャットフードの選び方
それでは、キャットフードの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】キャットフードの種類
【2】カロリー
【3】容量
【4】生産国
上記の4つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】キャットフードの種類をチェック
キャットフードには、「カリカリ」と呼ばれるドライタイプと、液状のウェットタイプがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
ドライフード
水分含有量が10%以下のフードで、カリカリと呼ばれるものがドライフードです。水分が少ないため、カビが生える心配もなく、長期保存が可能です。また、コスパの良いものが多いので、ドライフードの総合栄養食を主食とする猫が多いでしょう。歯石がつきにくく、ある程度保存がきくのがメリットです。
また、水分含有量が25~35%程度の半生フードをソフトドライフードといいます。ソフトドライフードはドライフードの製法と同じ発泡処理を行っています。お肉の匂いがドライフードより強く、食いつきは良好です。やわらかいので、子猫やシニア猫によく食べられています。
ウェットフード
ウェットフードは水分含有量は75%程度で、猫缶と言われるとおり、缶詰やレトルトパウチに詰められたものが販売されています。総合栄養食ではなく、間食が多いです。水分量が多いので、飲水量の少ない猫にとっては、水分補給の役割も担います。嗜好(しこう)性のよさがメリットです。
また、水分含有量は25~35%程度の半生タイプをセミモイストフードといい、製法の段階で発泡処理を行っていない点がソフトドライフードと違います。どちらも開封後の劣化が早いので、冷蔵庫などで保存し、早めに使い切るようにしましょう。
【エキスパートのコメント】
ドライ・ウェット、2つの違いをしっかり確認しよう
キャットフードは大きく分類すると、「ドライフード」と「ウェットフード」に分かれます。それぞれにはメリットとデメリットがあります。
ドライフードのメリットは歯石がつきにくく、ある程度保存がきくのでコストがあまりかからないことです。ただ、嗜好性(しこうせい)が劣るというデメリットがあります。
一方、ウェットフードのメリットは嗜好性のよさですが、歯石がつきやすいことや、開封後は保存が利かずコストがかかることがデメリットです。
どちらを選ぶかは愛猫の好みになりますが、できるだけ両方のよいところを取り入れて利用していきましょう。
【2】カロリーをチェック
キャットフードのカロリーが高いからといって栄養価が高い、というわけではありません。猫も人間と同じく、カロリーを摂りすぎると肥満の原因となります。
猫の年齢や体格ごとに適したカロリーは異なります。キャットフードのカロリー表示をチェックして、与える猫に適したカロリーのものを選びましょう。適したカロリーのキャットフードを与えれば、体型の維持にもつながります。
【3】容量をチェック
ドライフードは長期保存に対応できますし、大容量パッケージの方が割安ですが、1カ月以内に食べきれる量のパッケージを購入しましょう。特に、フードを切り替えるときは、容量の少ないものでお試しをしてからが安心です。
ポイント:事前に試せるサンプル利用も確認!
はじめて購入したキャットフードは、猫によっては食いつきが悪い場合があります。
そのため、はじめての銘柄のキャットフードは、少量試せるサンプル容量のものを選ぶのも選択肢のひとつ。食べきれるサイズのため、猫が食べるかどうか、体に合っているかどうかを事前に試せます。
【4】生産国をチェック
キャットフードは日本を含めたアジア圏のほか、ヨーロッパ圏、オセアニア圏、アメリカなどで製造されています。生産国は猫を飼う文化のあるヨーロッパやオセアニア、北米などのキャットフードがよいでしょう。
日本のメーカー製の場合は、自社工場で製造していることや、自国の原材料を使っていることを明確にしているものを選ぶと納得のものが見つかります。
動物病院院長のアドバイス
【エキスパートのコメント】
キャットフードを選ぶときになにを目的にするのかによって探す方法は変わります。
「ライフステージ」「ダイエット」「原材料の種類」「病気の治療」「ドライフードなのか、ウェットフードなのか」など、購入したい目的によってキャットフードは分類され、この目的をしっかり把握することによって、キャットフードが選びやすくなるでしょう。
人気メーカー・ブランドの特徴
本項では、どんなメーカーやブランドがあるのかについて解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
ロイヤルカナン
1968年にひとりの獣医師がフランスの小さな町で始めたメーカーです。今では、ペットフードの最大手とも言われるほどの規模になりました。市販品だけでなく、動物病院用や療法食も数多く手がけています。
動物たちのよりよい体づくりを今なお考えており、年齢や体質などに応じて、さまざまな種類のフードを取り揃えています。
ニュートロ
マースというアメリカの大手メーカーが手掛けるペットフードのブランドです。自然素材でのフードづくりにこだわって製造しています。酸化防止剤や着色料なども不使用で、ペットだからということで妥協しないところが特徴です。
プレミアムフードやグレインフリーフードという製品に定評があり、多くの飼い主に支持されています。
オリジン
オリジンはアメリカのペットフードメーカーです。ワシントンDCのグリセミックリサーチ研究所のペットフード・オブ・ザ・イヤー2010、2011、2012年度賞をはじめ、キャットフードをふくめたペットフードが多くの受賞した実績があります。
犬と猫の体づくりに欠かせない栄養バランスや、厳選した生産者からの新鮮な原材料調達、一貫した自社工場製造など、ペットフードづくりに対していろいろな取り組みをおこなっています。
ヒルズ
あるひとりの盲目の少年がバディである盲導犬の体調を気遣い、会社の創業者に相談したことがきっかけに開業したメーカーです。ロイヤルカナンと並んで、2大メーカーと言われる大手になります。
ヒルズも市販品のほか、病院用や療法食なども多く、幅広いラインナップがあります。世界で初めて療法食を作ったのは、ヒルズだといわれています。
ピュリナワン
ピュリナワンは、アメリカのペットフードメーカーです。ペット専門の栄養士による栄養設計をしたキャットフードを展開していて、すべての栄養をバランスよく配合しているのが特徴です。
猫の生涯を通じたサポートをするキャットフードを幅広く発売していて、成長段階のほかフレーバー、猫の好みによっても選べるフードが充実しています。
日本ペットフード
日本ではもっとも古くからあるペットフードメーカーです。「COMBO」シリーズや「ビューティプロ」などで知られ、人気があります。
ペットライン
「メディファス」や「懐石」シリーズ、「和の究み」などで知られる日本のペットフードメーカーです。45年以上前に発売された「キャネットチップ」は、国産第一号の猫用ドライフードです。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)