お金が貯まる人に共通する特徴のひとつに、家にモノが少ない、整理整頓されているということがあります。というのは、どこに何があるかわからないような散らかった家では、ムダな買い物をするなどお金が貯まらない行動につながるからです。

いまや家事も代行してもらえる時代で、もちろん片づけ作業も依頼することが可能です。片づけは苦手、忙しくてなかなか手が回らないという人は思い切ってプロに頼るというのもひとつの方法ではないでしょうか。

“片付け”と“掃除”は別モノ。片づけは仕組みづくり

掃除はきちんとしているのに家がきれいに見えない、家族の誰かがいつも何かを探している、ダイニングテーブルの3分の1はモノが置きっぱなし……。これらに心当たりがある人は、きっとお金も貯められていないはず。節約を考える前に、家の収納の仕組みを見直した方がよさそうです。

というのは、家の様子と貯蓄額には相関関係があるようで、散らかった家に住んでいる人にお金を貯めている人はほとんどいません。その反対に、お金を貯めている人の家はモノが少なく、片付いています。

もちろん、その理由にはいろいろありますが端的にいうと、“家が散らかっている→ムダな買い物が多い→お金が貯まらない”ということではないでしょうか。家が片付いていない人は、家が狭い、収納が少ない、子どもが小さい、家族が散らかす……とよくいいます。しかし必要なものだけを持ち、家にあるすべてのモノの置く場所を決めれば、子どもでも片づけられるようになります。

一度きちんと整理収納の仕組みを作って片付けが成功すると、この状態をキープしようと思うので、モノを増やすことに抵抗を感じるようになります。こうなればいいのですが、片づけられない人が、ひとりでここまでの状態にするのは至難の業です。

仕組みづくりはプロに頼むという手も!

まだまだ日本では、家事代行サービスを依頼することに抵抗を感じる人も多いようです。もちろん、日常の掃除だと継続して依頼する必要があるので費用が気になりますが、整理収納のための片づけサービスは“仕組み”を作ってもらえばOKなので継続する必要はありません。自分ではなかなか片づけられない人は、この際、思い切ってプロに依頼して一気に片づいた家を実現してみてはどうでしょうか。

整理収納をプロに依頼したいと考えるなら、まず選択肢になるのが家事代行会社。最近は日常の掃除や料理といった家事代行だけでなく、整理収納の代行もしてくれるのです。このサービスを行っている主な企業をまとめたのが下表。料金は内容と時間を勘案すると、それほど大きな差はなさそうです。

片づけや整理収納の資格を持っている人に個人的に依頼する

プロに依頼したいけれど、知らない人が家の中、それもクローゼットなどのパーソナルな場所に入るのは抵抗があるという人は、整理収納関連の資格を持った人に依頼するという方法もあります。整理収納関連の資格は国家資格がなくすべて民間資格で、主なものには下図のような資格があります。

個人的に依頼するって、どうすればいい? と思うでしょう。一番簡単なのは、上記のような整理収納の資格を付与している協会のHPで探す方法。多くの協会では資格を保有している人を紹介していて、顔写真やブログなどが掲載されています。住所地(自宅へ訪問しての作業になるので遠方だと難しい場合が多い)や家族構成などパーソナルデータを確認して、信頼できそうな人を選んで依頼することができます。

家がすっきり片付くとムダな買い物をしなくなって、お金が貯まるようになります。キリキリ節約しなくても、自然にムダ使いをしなくなるのです。思い立ったときがチャンス! プロの手を借りて収納の仕組みづくりをしましょう。

  • 鈴木弥生

鈴木弥生

編集プロダクションを経て、フリーランスの編集&ライターとして独立。女性誌の情報ページや百貨店情報誌の企画・構成・取材を中心に活動。マネー誌の編集に関わったことをきっかけに、現在はお金に関する雑誌、書籍、MOOKの編集・ライター業務に携わる。ファイナンシャルプランナー(AFP)。