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【この記事のエキスパート】
唎酒師・国際唎酒師、マーケティングコンサルタント:宇津木 聡子

唎酒師・国際唎酒師、マーケティングコンサルタント:宇津木 聡子

日本の風土、知恵、歴史が生み出した日本酒の魅力や楽しみ方を、より多くの人に広めるため、訪日外国人へのプライベート日本酒体験、外国人・日本人向け日本酒にまつわるセミナーやイベントの企画を行っている。

外国人のプライベート日本酒体験では、これまでに30か国以上から400人余りをお迎えしている。

日々の生活でも、カンパイは日本酒、スキンケアは日本酒と酒粕で、そして朝晩の甘酒を欠かさない。


福井県は、古くからお酒造りが盛んにおこなわれてきた地域の1つ。約30の蔵元があり、おいしい水と米から造られるみずみずしい日本酒が人気です。この記事では、福井のおすすめの日本酒を甘口・辛口別にご紹介!特徴や選び方も解説しているので、参考にしてみてくださいね。

酵母採取や純粋培養技術で発展
福井の日本酒の歴史

出典:Amazon

幸福度ランキングで常に上位の福井県。東尋坊や越前海岸など自然に恵まれており、お酒造りも盛んにおこなわれてきました。地酒は、室町時代にかけて流通しており、江戸時代からはいろんな製造方法が編み出され、明治時代から昭和にかけては、酵母採取や純粋培養などの技術により、発展してきました。

大きい酒蔵はあまり多くはないですが、昔ながらの製法を守り、大切に作られています。福井県初のオリジナル酵母「ふくいうらら」が完成するなど、福井の地酒はいま着実に力を伸ばしています。

あと味すっきり、なめらかでみずみずしい
福井の日本酒の特徴

出典:楽天市場

福井は名水が豊かな場所で、県に「ふくいのおいしい水」として認定されている湧き水が30カ所以上あります。水が豊かであることは、おいしいお酒づくりには大切な条件となっています。

また、福井はコシヒカリ発祥の地でもあり、代表的な酒米のひとつである「五百万石(発祥は新潟県)」の全国屈指の生産量をほこる、日本有数の米どころでもあります。

越前若狭のよい水、よいお米で造られる福井のお酒の特徴は、地域や蔵元による違いはありますが、あと味のすっきりとした、なめらかでみずみずしい味わいです。

各蔵元が、それぞれに歴史と伝統を受け継ぎつつ、新たなチャレンジもしながらさまざまな銘酒を造り出しています。

福井の日本酒の選び方

国際唎酒師の宇津木聡子さんに、福井の日本酒の選び方を教えてもらいました。ポイントは下記。

【1】福井の有名酒蔵・蔵元から選ぶ
【2】酒米から選ぶ
【3】口当たりを重視するなら水にも注目!
【4】辛口、甘口など好みの味で選ぶ

上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】福井の有名酒蔵・蔵元から選ぶ

福井には約30の蔵元があり、さまざまなこだわりを持ち、切磋琢磨(せっさたくま)を重ねて、越前・若狭のおいしい地酒を造っています。

福井県の越前・若狭地区は、大きく4つのエリアに分かれており酒造りが行われています。

奥越地区:真名鶴酒造 南部酒造場 宇野酒造場 源平酒造 一本義久保本店

嶺北地区:常山酒造 田嶋酒造 越の磯 毛利酒造 安本酒造 美川酒造場 舟木酒造 黒龍酒造 田辺酒造 吉田酒造 西岡河村酒造 吉田金右衛門商店 力泉酒造 伊藤酒造 久保田酒造 坪三酒造

丹南地区:片山酒造 堀口酒造 畠山酒造 加藤吉平商店 豊酒造 朝日酒造 丹生酒造

嶺南地区:鳥浜酒造 三宅彦右衛門酒造

奥越地区なら一本義久保本店や真名鶴酒造など

一本義久保本店は、明治35年創業の老舗蔵元です。食との調和を意識した酒は「雑味無く透明感に溢れる綺麗な味わい」とされ、南部流酒造りの本質をついています。有名な日本酒だと『澤乃井』があります。

真名鶴酒造は、江戸時代中期に創業し代々の伝統的な酒造りの手法を受け継ぎながらも、独創性と個性的な日本酒造りに励んでいます。複雑さのなかにある絶妙な旨味は、天然の乳酸菌によって作り出される味わいです。

嶺北地区なら黒龍酒造や舟木酒造など

黒龍酒造は、創業1804年の蔵元で『良い酒をつくる』という基本をモットーに時代を超えて愛される日本酒を提供し続けています。有名な銘柄だと、福井県産の「五百万石」を使い、さわやかな飲み心地を追求して造られた『黒龍 石田屋』。そのほか『黒龍 しずく』なども有名です。福井を観光する機会があれば、酒蔵見学もできますのでぜひ。 

舟木酒造は、慶応2年の創業の歴史ある酒蔵です。福井県内でも初めて吟醸酒造りを手掛けたとされています。九頭龍川の伏流水を150mの地下水からくみ上げて使用し、米は福井県産の五百万石などを使うこだわりがあります。

丹南地区なら加藤吉平商店や片山酒造など

加藤吉平商店は、創業万延元年(1860年)。他の酒蔵との違いは、山田錦と五百万石だけを使い、完全無添加の純米酒のみを造っていることです。またマイナスの氷温熟成を年月をかけて行っており、旨味が完全に出る最高の状態で出荷されています。

片山酒造は、創業明和年間(1764~1771)といわれており、歴史のある蔵元です。 昭和5年から冷蔵庫での低温貯蔵をおこなっており、日本酒の旨味に対する熱意を感じます。何杯飲んでもうまいお酒造りをモットーにしています。

嶺南地区なら鳥浜酒造など

鳥浜酒造は、大正9年創業の酒蔵です。甘口の日本酒を主としています。若狭地方の三方五湖の近くにある酒蔵で、そこでとれる川魚は生臭いため、甘口の日本酒で臭みを消すという風習があるようです。

【2】酒米から選ぶ

肥よくな土地、豊かな水、夏の昼夜の気温差など、もともと福井には米作りに適した環境があり、それを生かすために、戦後から食米と酒米の栽培が行なわれてきました。もともとは新潟県で育成された酒米「五百万石」ですが、福井県でもさまざまな試行錯誤をへて栽培技術を確立し、今では全国有数の産地のひとつとなりました。福井県オリジナルの「越の雫」の開発、「山田錦」の栽培への挑戦など、数多くの取り組みが行なわれています。

また、8年の歳月をかけて開発され、一般公募で「さかほまれ」と命名された最新の酒米品種は、お酒としての商品化はこれからですが、今後がとても楽しみな品種のひとつです。

米どころ福井のお酒を味わうなら、使われているお米にも着目して選んでみましょう。

【3】口当たりを重視するなら水にも注目!

白山をはじめとする山々に降る雨や雪が、長い年月をかけて、良質なミネラルを吸収しながら地層をとおりぬけ、伏流水となって県内の川に流れこみます。豊かな川からの名水や湧き水は、それぞれ少しずつ性質の違いがあり、それらが県内の酒蔵での酒造りに使われています。

名水の地、福井ならではの「水」に注目してお酒を味わってみるのもひとつの楽しみ方です。

【4】辛口、甘口など好みの味で選ぶ

日本酒には、辛口や甘口など味わいがスッキリして飲みやすいタイプや、フルーティーなタイプなど様々です。同じ福井にあってもその味わいはさまざまです。福井県地域のお酒をセレクトして、飲み比べてみるのもひとつの方法です。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)