NHKの大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(毎週日曜20:00~)で、平泳ぎの金メダリスト・鶴田義行役を演じている大東駿介。なんと大東は、元々カナヅチだったが、鶴田役にキャスティングされてから10kgもパンプアップし、泳ぎも猛特訓して、見事に鶴田選手になりきった。
アムステルダムオリンピックで金メダルを獲った鶴田だが、ロスオリンピックでは、斎藤工演じる高石勝男と共に、ピークを過ぎた水泳選手とされ、あまり期待はされていなかった。だが、2人のベテランは後輩選手たちを牽引する存在となり、日本水泳チームをメダルラッシュへと導くことに。大東を直撃し、無謀ともいえる壮絶な役作りの舞台裏について話を聞いた。
――最初に鶴田選手が登場されたシーンを観た時、その肉体美に目がクギ付けになりました。
10kg増量しましたが、結果的にタンクトップのシーンがすごく増えました(笑)。また、メイクさんもなぜか、僕の体をオイリーにしてくれて。モニターを見て、なんかテカってないか? と思いました。でも、そこまで体を大きくできたことで、鶴田さんに近づけた気がしてうれしかったです。ただ、今まで着ていた服は着られなくなりましたが。
――オリンピックの金メダリストということで筋骨隆々のたくましい肉体が印象的です。どのように役作りをしていきましたか?
大河ドラマは、『平清盛』(12)、『花燃ゆ』(15)に続いて3作目となりましたが、写真が残っている実在の人物を演じるのは今回が初めでした。せっかくなので、本当に鶴田選手のビジュアルを意識して、やれるところまでやってみようと思いました。目標を持つことで、モチベーションが上がった気がします。
僕は本当にアスリートの人たちを尊敬しています。僕が彼らのようになれるなんて思ってもいないけど、そういう役を演じるので、自分にも何か負荷をかけなきゃいけないと思いました。だから、体重も10kg以上増やし、水泳にも打ち込みました。
――まさに、水泳の金メダリストという説得力のある風貌になっていましたが、肉体改造はどのようにされていったのですか?
食事はクランクインする2カ月くらい前に、とにかく過剰に取りました。夜中にステーキ、米も1回あたり2、3合、1日7食くらいフルで食べていました。もともと食べることが好きなので、意外と苦じゃなかったです。それでブクブクとむやみやたらに増量し、そこからウエイトトレーニングをしました。また、ジムは週7で通いました。