米Parallelsは8月13日 (現地時間)、MacでWindowsを動作させる仮想マシン(VM)環境ツールの新製品「Parallels Desktop 15 for Mac」を発表した。Metal APIをサポートし、DirectX 9/10/11に対応する (DirectX 11サポートはmacOS Mojave以降)。macOSとWindowsの環境を連動させる機能を強化。次期macOS「macOS Catalina」(2019年秋正式版リリース)の様々な機能を取り込む。
3Dグラフィックスの処理速度が最大15%向上、グラフィックス関連の強化によって、グラフィックス要件の高いCAD (computer-aided design)やCAM (computer-aided manufacturing)のアプリケーションやWindowsゲームを幅広くMacで利用できる。また、Microsoft Officeの起動が最大80%高速になり、Parallels Desktopのユーザーインターフェイスがレスポンスよく動作するなど、全体のパフォーマンスが向上している。
Bluetooth LEのサポートを通じてXbox Controllerを使用できるので、Macで動作するWindows 10 VMでXboxゲームをプレイできる。他にも、Logitech Craft、IRISPen、スマートホーム家電やスマートバンドなど、様々なBluetooth対応機器を利用可能だ。
MacとWindows間の連動機能では、macOSのスクリーンショット機能、Safariや写真から画像をWindowsアプリケーションにドラッグ&ドロップできるようになった。また、Finderの共有メニューに「Send with Windows Email App」を追加でき、直接FinderからWindowsで使用しているメールアプリケーションにファイルを送れる。
macOS Catalinaが秋にリリースされたら、iPadをセカンドディスプレイや液晶タブレットのように使える「Sidecar」をVM環境でも使用できるようになる予定だ。CorelDRAWやCorel Painter、Microsoft SketchPadのようなWindowsアプリケーションで、iPadとApple Pencilの組み合わせを活用できる。他にも、Apple IDでサインインできる「Sign in with Apple」をサインインオプションに追加。macOS Catalinaのセキュリティおよびプライバシー・ダイアログをサポート、iCloudとの連携が向上する。
Parallels Desktop 15 for Macはparallels.comで13日から販売が始まっており、新規ライセンスが79.99ドルから、アップグレードは49.99ドル。Pro EditionとBusiness Editionは99.99ドル/年となっている。Pro EditionとBusiness Editionは、128GB vRAM、32個のvCPUをサポート、Virtual Platform Trusted Module (vTPM)に対応する。