数年に一度やってくる筆者のシティーハンターブーム(今回は2019年2月に公開された劇場版に刺激されたことは言うまでもない)。仕事そっちのけでコミック全35巻を読破していたわけだが、正確な射撃で事件を解決していく冴羽りょうはやはりカッコイイ。40代の太ったオッサンだが、その気分に少しでも浸りたい。そんなときこそ我を忘れて自分の姿が見えなくなるPS VRの出番。そして「GUN CLUB VR」は、その気分にピッタリのゲームなのである。
銃が出てくるゲームと言えば危険な雰囲気が漂うのが世の常だが、GUN CLUB VRはその心配は全くナッシング。基本的には出てくる的を銃で撃っていくという非常にシンプルなゲーム。誰も怪我をしない、誰もやられないのである。的を素早くカッコ良く撃つことに専念できるワケだ。なお、本作はPS VRに加えて、PlayStation Move モーションコントローラー2本が必須。DUALSHOCK4(コントローラー)だけではプレイできない点は注意してほしい。
的を撃つだけではすぐ飽きるのではと思うかもしれないが、そんな心配はない。多数の円形の的を狙ったり、屋内や屋外で人型の的を狙ったりとシチュエーションは豊富。しかも、シチュエーションごとに多数のステージが用意されている。しかも、素早く、正確にすべての的を撃つほどお金が獲得できるとやり込み要素もバッチリだ。
そして、獲得したお金でさまざまな銃が購入できる。そのバリエーションも非常に豊富。ピストル、サブマシンガン、ショットガン、アサルトライフル、スナイパーライフルと5つのジャンルでそれぞれ多数の種類が用意されているのだ。ピストルだけ見ても、M9やG17、SW629もある。そしてワルサーP38もあったりとルパン三世気分にも浸れてしまう。
銃の種類だけではない、それぞれカスタマイズも可能。搭載できる弾数を増やしたり、スコープを追加したり、威力を向上させたりとこれまた幅広い。使える銃の種類を増やすのもいいし、お気に入りの銃をじっくりとカスタマイズしていくのもアリだ。
暴力性のないゲームではあるが、銃の扱い方はけっこうリアル。ピストルであれば、スライドを引かないと発射できない。リロードもマガジンを抜いて、腰にある新しいマガジンを掴んで銃に入れて、またスライドを引くという一連の動作が必要だ。素早く的を撃ち抜くためには、このリロードの動作をいかにスムーズにできるかが重要になる。うまくリロードすると「パーフェクトリロード!」と音声で褒めてくれるのがうれしかったりする。
面白いのはゾンビが迫ってくるモード。これもゾンビが描かれた的というか板きれが画面の奥から迫ってくるというもの。撃っても板が壊れるだけなので残虐な感じはまったくない。ヘッドショットを決めればすぐに壊れるので、うまく狙う楽しさもある。また、プレイヤーの目前まで迫るとライフが減っていきゼロになるとゲームオーバーになるが、それでも全然怖くないのはゾンビを扱ったゲームとしては逆に貴重ではないだろうか。
的を撃つだけなので手軽に楽しめて、銃に興味がある人ならその種類の多さも楽しめる。一部移動が発生するステージもあるが、指定されたポイントへワープするような感じなので画面が大きく動くことで起きやすいVR酔いの心配もない。これまたVRの面白さを味わうのにピッタリのゲームではないだろうか。
◆ GUN CLUB VR
ジャンル:シューティング
対応機種:PlayStation 4※PlayStation VR専用タイトル
対応コントローラー:PlayStation Move モーションコントローラー
発売日:2019年4月3日(水)
価格:2,749円(税込)ダウンロードのみ ※2019年8月21日23:59までは30%割引で1,924円(税込)
プレイ人数:1人
CERO:A(全年齢対象)
発売元:The Binary Mill
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