2019年7月20日と21日の両日、東京ビッグサイト青海展示棟Aで開催された「東京キャンピングカーショー2019」に、今年は180台を超えるキャンピングカーが集結した。来場者は昨年比微増の2万2,983人。大盛況の会場では、衰え知らずのキャンピングカー人気を再確認した。最新モデルから定番モデルまでが一堂に会したキャンピングカーの中から、「これは」と感じた3台をピックアップしてご紹介しよう。
アウトドアライフをより面白く、遊び心あふれる「RIW350」
最初に紹介するのは、RIWが手がけた「RIW350」(リュウ サンゴーマル)だ。日産「NV350 キャラバン」をベースとする同車には、アウトドアライフを盛り上げるギミックが満載。天井にはエレベーティングルーフを採用しており、跳ね上げることで料理を立ったまま行うことができる。限られた車内スペースで快適に過ごすための設備だ。2段目のベッドにも工夫がある。このベッドを取り外し、付属する折りたたみ式の脚を装着すれば、野外でベンチやテーブルとしても使用できるのだ。
広々とした空間と高い安全性を備える「DD」
KATO MOTORの「DD」(ディーディー)は、トヨタ「ハイエース スーパーロング ハイルーフ」をベースに“ダブルデルスタイル”という独自の架装を施した1台。車内とは思えないほど広い室内空間は、長年同社が培ってきたFRP(単板構造ボディ)技術の賜物だ。ボディー主要部を切ることなくサイドをワイド化し、リビングスペースはそのままに、横になれるベッドスペースをリア部に常設。ボディーとFRPの2重構造で安全性を高めている。加えて、ボディーと内装の間には、同社オリジナルの断熱材「雪国断熱866」を敷き詰めてある。見落とされがちな断熱性が向上している点もポイントだ。
日常使いもOKの最新モデル「ANNA」
AtoZブースには新型「ANNA」(アンナ)が展示されていた。日産「NV200バネット」をベースとする同車は、オリジナルハイルーフを採用して室内高を1,670mmに拡張。コンパクトキッチンには14Lの冷蔵庫をビルドインするほか、給排水タンク(それぞれ10L)も装備する。運転席上部からリアにかけてのルーフサイドにも収納庫を完備するなど、普段使いからアウトドア利用まで幅広い用途で使えそうだ。
居住性の高さが求められるキャンピングカーだけに、出展されていたクルマはいずれも内装に各ビルダーの強いこだわりが感じられた。購入を検討している人には、実際に見比べてみることをオススメしたい。