猛暑続きの毎日、いつもはランチタイムでラーメンを食べているサラリーマンも、さすがに熱いスープのラーメンは避けたくなってしまうのでは? とはいえ、やっぱりお昼は美味しい麺をガッツリ食べたい! という人も多いはず。そんな麺好きに今回ご紹介するのが、渋谷にオープンしたまぜそばの新店「三角(mikaku)」(東京都渋谷区)だ。
ライブハウスで味わう(!?)名店の一杯
「三角(mikaku)」は、渋谷新南口から徒歩2分ほど、並木橋の交差点近くの明治通り沿い地下1階に、7月下旬にオープンしたばかりのまぜそば専門店。
じつはこのお店、音楽レーベル「FABTONE」が運営するライブハウス「SANKAKU」として7月15日に先にオープンしており、ライヴやDJパーティーなどが行われている。ライブハウスの営業は夜からということもあり、昼間の空き時間を使って何かできないかと考えていたところ、スタッフが池袋で水木のみ営業している名店「麺処一龍庵」のまぜそばを食べて「めちゃくちゃ美味い!」と感激。渋谷でもこの味を、ということで同店のオーナーに相談したところ、味をプロデュースしてくれることとなり、店名は違うものの「麺処一龍庵」の味を継承したメニューで出店したのだという。
「特製ポルチーニオイルのまぜそば」を実食!
お店イチオシの看板メニューは「特製ポルチーニオイルのまぜそば」(税込1,100円)。イタリア産の高級ポルチーニ茸を厨房でグツグツ煮込み、そこから抽出した自家製ポルチーニオイルを贅沢に使った醤油ベースのまぜそばで、ほとんどのお客さんがオーダーしている大人気メニュー。
というわけで、早速「特製ポルチーニオイルのまぜそば」の並盛をいただいてみることに。真ん中にはツルンッと輝く卵の黄身が置かれ、豚チャーシュー、コロコロチャーシュー、鶏チャーシューが豪華にのせられて、万能ネギ、赤玉ねぎ、ブロッコリースプラウトが彩りを加えており、見た目にも美しい。
そんなSNS映えするフォトジェニックな状態から、卵を中心に箸で一気に容赦なくまぜまぜ~っとして、さて実食。口にした瞬間、麺のもっちりツルツルした食感と醤油ダレの絶妙な味が絡まって、めちゃくちゃ美味しい! なにしろ、タレが旨い。醤油にもこだわっていて、原材料にこだわって愛媛県産の杉桶天然醸造のものをメインに使用しているのだとか。麺は、まぜそば用に数種類の小麦をブレンドした特注麺。ほどよい太さで食感も良いから、スルスルと胃袋に吸い込まれて行った。
所謂油そばと違って、脂ぎったところがなくしつこくないので、食べ進めてもまったく飽きがこない。女性客も多いというのも納得だ。そして、チャーシューが半端ない。肉好きな人も大満足できる相当ガッツリした食べ応えだから、この一杯でお腹は満たされるはず。
おっと、食べきってしまう前に、途中でトッピングの「ポルチーニバター」(税込150円)を加えてみよう。高級ポルチーニとバターで作られたもので、溶かして麺に混ぜて行くと、とてもまろやかな味になって、さらに美味しくなった。これは絶対トッピングするべき。さらに、麺と具材を食べてタレが残っていたら、「追いめし」(税込150円、小は税込100円)でシメるのもおすすめ。
特製まぜそばは、「ポルチーニオイルのまぜそば」「辣醤(ラージャン)まぜそば」「柚子胡椒まぜそば」の3種類から味を選ぶことができ、それぞれの通常メニューもあり(各税込850円)。「柚子胡椒まぜそば」は柚子胡椒の味が鮮烈で、一度食べたらクセになりそう。「辣醤(ラージャン)まぜそば」は自家製調味料「辣醤」の後からくる辛さが食欲を増進させてくれる。辛みは2倍、3倍とトッピングで足すこともできるから、辛いものが好きな人は試してみては?
まだオープンしたてながら、交通量も多い明治通り沿いという立地もあり、行列を作る日もあるようだが、開店時間の11時30や遅めの14時頃なら比較的空いているとのこと。周辺にお勤めの方はもちろん、「麺処一龍庵」のまぜそばを食べてみたかったという人も、その味を継承した「三角(mikaku)」で、きっとその美味しさに感激するはず。是非一度足を運んでみてほしい。
●information
「三角 (mikaku)」
東京都渋谷区渋谷3-13-9 エトワールUビル B1F
営業:11時30分~15時(L.O.14時45分)
休:土・日・祝日
岡本貴之(オカモト タカユキ)
1971年新潟県生まれのフリーライター。音楽取材の他、グルメ 取材、様々なカルチャーの体験レポート等、多岐にわたり取材・ 執筆している。好きなRCサクセションのアルバムは『BLUE』。趣味はプロレス・格闘技観戦。著書は『I LIKE YOU 忌野清志郎』(岡本貴之編・河出書房新社)」。