米Googleは8月7日 (現地時間)、Androidの次期メジャーバージョン「Android Q」(開発コードネーム)のベータ6をリリースした。正式版が備える全ての機能、システムのふるまいの変更を備えたリリース候補版 (RC)となるビルドで、順調に進めば、あと数週間で正式版の公開になる。
Android Qでは、システムUIにダークテーマを追加、戻るボタンやホームボタンを廃したフルジェスチャーナビゲーションをサポートする。また、ここ数年でGoogleが特に力を入れているオンデバイスの機械学習機能の活用を強化。セキュリティとプライバシー保護も強化ポイントの1つになっており、プライバシーに関する重要な情報確認や操作を一カ所で行える専用セクション、位置情報に関する確認とコントロールを行えるロケーション・セクションなど、50件近くもの新機能・機能強化が行われた。昨年追加されたデジタルウェルビーイング機能についても、Focusモードやボーナスタイムといったユーザーの利用に即した改善が行われている。ディスプレイを折り曲げられるデバイスや5G対応デバイスなど、新世代のデバイスのサポートを含む。
ベータ5からベータ6は、主にパフォーマンスと効率性、動作の一貫性、セキュリティとプライバシー保護を向上させるアップデートになっている。大きな変更点としては、フルジェスチャーナビゲーションにおいて「戻る」ボタンに相当するジェスチャーの反応を調整し、「戻る」ジェスチャーの感度を調整できるオプションを設定に追加した。「戻る」ジェスチャーは端からのスワイプで行うが、左右のスワイプで前後の写真に移動できる写真アプリなど、同じような動きのジェスチャーを採用しているアプリで異なる目的のジェスチャーが混同するのを避けられるようにした。
Pixelシリーズのスマートフォンのほか、Essential Phone、Huawei Mate 20 Pro、LG G8、OnePlus 7シリーズ、Sony Xperia XZ3など、20機種以上のスマートフォンがベータ6のサポートデバイスになっている。開発者向けのAPI 29 SDKの最終版、Android Emulator、最新のAndroid Studioを含み、アプリ開発者はベータ6を用いてAndroid Q向けアプリのアップデートの最終確認を行える。Androidは多種多様なデバイスで使われる上に、Android Qでは3ボタン、2ボタン、フルジェスチャーとナビゲーションの幅が広がる。Googleは全てのアプリ開発者に対して、フルジェスチャーナビゲーションの動作とダークテーマの表示をチェックするように呼びかけている。