◆本記事はプロモーションが含まれています。
【この記事のエキスパート】
サウンドクリエーター / キーボーディスト:内藤 朗
キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、サウンドクリエーターなど様々な側面を持ち、作編曲からレコーディング制作、ライブ演奏など多方面で活動中。
S.E.N.Sのレコーディングサポート、安部OHJIプロジェクトでのレコーディング、ライブなどから、イベント、キャンペーンソング、放送メディアのテーマ曲、BGM製作等、その活動の幅は多岐に渡る。
また、DTM黎明期より音楽制作系ライターとしても広く知られ、近著は「音楽・動画・ゲームに活用! ソフトシンセ音作り大全」(技術評論社刊)など。
数多くの音楽専門学校、ミュージック・スクールなどでおよそ30年以上に渡り講師を務め、数多くの人材を輩出する実績を持つ。
有限会社FOMIS代表取締役、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)正会員、MIDI検定指導研究会委員。
電圧や音の波形を自由に調整することで独特なサウンドを作り出す「アナログシンセサイザー」。本記事では、アナログシンセサイザーの選び方とおすすめ商品を紹介。サウンドクリエーター内藤 朗さんが選ぶおすすめモデルも掲載しているのでぜひチェックしてみてください。
どんな楽器?
そもそも「シンセサイザー」ってなに?
シンセサイザーとは「synthesize(シンセサイズ):合成する」という英語が語源となっており、電子回路を使ってさまざまな音をつくり出す楽器のことをいいます。また、「アナログ」と「デジタル」の2種類に分けられ、使い勝手の観点からも人気なのはデジタルシンセサイザーになります。デジタルシンセサイザーの記事は下記をご確認ください。
独特で個性的な音色が特徴
アナログシンセサイザーとは
アナログシンセサイザーはアナログ回路を使用し、電圧の変化によってピッチや音色変化などをコントロールするシンセサイザーを指します。デジタルシンセサイザーとは違い、ピアノやギターの音色が出せるものではなく、独特で個性的な音色が特徴です。
初心者におすすめ!
アナログシンセサイザーの選び方
ここからはアナログシンセサイザーの選び方についてご紹介します。ポイントは次の3つです。
【1】最大同時発音数
【2】フィルター機能
【3】入出力端子の有無や種類
上記のポイントをおさえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】演奏可能な最大同時発音数に注意
アナログシンセサイザーには、ピアノのように複数の音を同時に鳴らすことができるポリフォニックシンセサイザー(以下、ポリシンセ)と、単音演奏のみが可能なモノフォニックシンセサイザー(以下、モノシンセ)があります。ポリシンセの場合、あるモデルでは4音、別のモデルは8音と、同時に鳴らせる音数が異なっています。
このように、すべてのアナログシンセサイザーで同じように演奏できるとは限らないので、あらかじめ同時に鳴らすことのできる音数を確認しておきましょう。多くの場合、その商品の仕様説明のなかで「(最大)同時発音数」のように記載されています。
【2】サウンドの要となる「フィルター機能」をチェック
アナログシンセサイザーにおいて、フィルターセクションは音色調整の要(かなめ)となる機能です。フィルタータイプを変えるだけで、同じ波形を編集しても異なる質感に変化させることができます。「フィルタータイプの充実度=サウンドバリエーションの豊富さ」ととらえてよいでしょう。
一般的に、多くのアナログシンセサイザーでは「ローパスフィルター」という、高域をカットするフィルターを装備しています。チェックの際には、それ以外のフィルタータイプの有無をチェックしておくとよいでしょう。
【3】入出力端子の有無や種類で拡張性も変わる
アナログシンセサイザーは、外部周辺機器などと接続するための各種「入出力端子」を装備していますが、有無はモデルによって異なります。ほかのMIDI端子を持ったハードウェアシンセサイザーなどと接続したい場合にはMIDI端子の有無、コンピュータとの接続であればUSB端子の有無、ほかのモジュラーシンセサイザーやアナログシンセサイザーなどと接続したい場合にはCV/GATE端子の有無をチェックしておきましょう。
ただし、端子があるからといって、意図することがすべてできるかどうかは、接続する機器側の機能なども関係してきます。それらについてもあわせて確認が必要です。
音作りの基本はアナログシンセと同様
アナログとバーチャルアナログの違いとは?
【エキスパートのコメント】
バーチャルアナログシンセサイザーとは
本来、アナログシンセサイザーはアナログ回路を使用し、電圧の変化によってピッチや音色変化などをコントロールするシンセサイザーを指します。現在ではアナログシンセサイザーのアナログ回路の特性や挙動などをデジタル演算によってシミュレートした「バーチャルアナログシンセサイザー(あるいはアナログモデリングシンセサイザー)」も多数発売されています。
厳密にいえば後者はデジタルシンセサイザーのひとつですが、楽器自体の操作性はアナログシンセサイザーと同じことから、両者が同等に扱われるケースも多く見受けられます。本記事でもそれらを考慮して、バーチャルアナログシンセサイザーもアナログシンセサイザーに含めています