Twitter日本語版で「自己肯定感」というワードが6日、トレンド入り。自分自身を認める気持ちが下がっている時に感じられる精神的不調や、肯定感を高める思考法など多様なツイートが寄せられた。

自己肯定感とは、自分自身を受容し、認めていく感覚のこと。それは、自分自身に何かしらの条件を設け、クリアすれば許されており、その条件や目標に到達できなければ許されないといった制約つきのものではなく、自分自身が存在することそのものに対しての肯定感とも言えよう。

一方で、人間は社会的な存在でもあるため、自分自身が他者と比べられたり(また、自分自身でも他者と比べてしまったり)、努力や献身が報われなかったりすると、自然と自己肯定感は低くなってしまいがちだ。自己肯定感は、同じ人の中でも常に一定に保たれる感覚ではない。

Twitterでは、自己肯定感の低さにより起こった精神的な不調を描いた漫画も発表され、話題を呼んだ。

集まったのは、「優しい人からの言葉を受け入れずに、悪意のある人からの言葉を優先させてしまう」「人からの評価=自分の価値って発想しかなかったんだがだいぶ根が深いんだな」という同意や共感の声。こちらの他にも、低い自己肯定感による辛さを吐露するツイートや、自己肯定感が低下した時に身に起こった経験談や傾向についての投稿があった。

この他、多くみられた傾向は、無力感や自罰感などによる意思の低下だ。一時的なものでも多くの不都合が生まれるが、これが常態化し、自己肯定感が低い状態のままとなると、自分自身を受容する力も弱まり、他者からの目線が自分の尺度となる。自己を認めようとするのでなく、他者に認められようと奮闘することになってしまう。その努力が報われれば一時的には解放されるのだが、それだけが自己目的化してしまうと、常に「許されている」という安心を得るために誤った努力を繰り返してしまい、負のループに陥ってしまう。言うなれば、自分自身の在り方を肯定するか否かを他者に委ねてしまっている状態だ。

それでは、どうすれば、自己肯定感を高められるのか。また、できる限りいつも安心感をもって自分自身を認めていけるようになるにはどうすれば良いのだろうか。こちらにも多くのツイートが寄せられている。

多くのツイートに共通することは、「自分の価値」や自分の存在の意義を、他者や何かの条件に当てはめないということ。自分が存在するというそれ自体に肯定感を抱けるようになるということが重要だ。そうは言っても、元々の肯定感が希薄であれば、それ自体も難しいかもしれない。

そういった場合は、先述の漫画の作者(あかり*生き辛いOLさん)も指摘しているように、わずかでも自分にできたことをメモしていくことが一つの解決策になり得るだろう。また、「自分の価値」というものがあったとしても、それは一朝一夕に生まれたり削られたりするものではない。何かができる、誰かに認めてもらえたから……ではなく、自らの良い部分と悪い部分を見つめ、自分自身で自分を認めていき、自分を肯定できれば、自己肯定感を少しずつでも養っていけるのではないだろうか。