ファイルメーカーは、米国本社のFileMaker, Inc.が、「Claris International Inc.(クラリス インターナショナル インク)」に社名を変更したと発表した。これを受けて、日本法人である同社も2019年8月20日付けで「クラリス・ジャパン」へと社名を変更する。
この発表は、現在フロリダ州オーランドで開催されている「FileMaker開発者会議(DevCon)」で行われた。CEOは今年3月にFileMaker, Inc.の同職に就いたBrad Freitag(ブラッド フライターグ)氏が引き続き担当する。
件の社名変更に加え、イタリアの「Stamplay」を買収したことも明らかにした。Stamplayはクラウド開発とAPIベースのバックエンド開発を専門としていたスタートアップ企業。 Stamplayのサービスを利用すると、運営規模に関わらずあらゆる企業が、「Box」や「DocuSign」などのサードパーティ製クラウドサービスからのデータを自社のカスタム Appに統合できるようになるとのことだ。
ClarisはStamplayのサービスを統合した新サービス「Claris Connect」の提供をまもなく開始するともアナウンスした。このサービスにより、ユーザーは直感的なインターフェースを使用してクラウドベースの複数のサービス全体を横断したワークフローの自動化が可能となり、カスタムビルドのバックエンド統合を構築する作業から解放されるようになる。なお、Claris Connectチームの指揮は、StamplayのCEOだったGiuliano Iacobelli(ジュリアーノ・イアコベリ)氏が取り仕切る。
ここで社名の変遷を整理すると、Clarisは1986年にAppleの子会社としてスタートした。当時は「FileMaker」のほか、「ClarisWorks」などの製品を開発/販売していたが、1998年に最重要製品に焦点を絞るため FileMaker,Inc.に社名を変更。社名が創業当時のClarisに戻るのは21年ぶりのこととなる。