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【この記事のエキスパート】
キッチンまわり評論家/科学する料理研究家:さわけん
フランスの星付きレストラン、イタリアンカフェのシェフを経て料理研究家に。
科学的に料理を考えて、狙った通りの料理を作るレシピ作りの達人。
低温調理など調理理論と最新機器やキッチングッズに精通。
2010年より毎月30品~50品の食品や調味料を実食検証し、キッチングッズなども頻繁に検証する。
フレンチ・イタリアン・アメリカ料理・唐揚げ・肉のスペシャリスト。
ジャガイモをスライスしたり機械で押し出したりするだけで、お店で出てくるようなフライドポテトの形が作れるポテトカッター。定番の細い棒状から、波形、トルネード、ワッフル型など、様々な形状にカットできる商品が販売されています。ここではポテトカッターの選び方とおすすめ商品を紹介します。
タイプ・形・使いやすさをチェック!
ポテトカッターの選び方
キッチンまわり評論家のさわけんさんへの取材をもとに、ポテトカッターの選び方のポイントをご紹介します。
【1】カットのタイプ
【2】カット後の形状
【3】切れ味
【4】洗いやすさと収納性
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に合わせてタイプを選ぶ
ポテトカッターには「カットタイプ」と「押し出しタイプ」の2種類があります。使用目的に合ったものを選べるように、それぞれの特徴を説明します。
手軽さ・扱いやすさならカットタイプを
「カットタイプ」には包丁、スライサー、ピーラー型があります。どのタイプもつけ合わせや炒めものなどに使う少量カット向き。手軽にポテトカッターを使いたい方に適しています。
使い方がかんたんなので初心者にも使え、形もシンプルで収納しやすいです。お手入れもしやすいため、誰にでも使えます。
ただし1個ずつカットするので時間はかかります。
たくさんカットするなら押し出しタイプを
「押し出しタイプ」は一度にたくさんのポテトスティックを作りたいときに便利です。じゃがいもをセットして押し出すだけで、大量のカットが可能。カットされた形も整っているので、見た目もきれいに仕上がります。
ただし一度にカットするので、押し出すときに力が必要です。腕力のない方は、押しやすいレバー型が向いています。また底に滑り止めがあると、力を入れても作業しやすいです。
【2】ジャガイモをどんな形にしたいかで選ぶ
ポテトカッターを選ぶときは、カットされた形状にも注目してください。おもに3つの形状があります。
【エキスパートのコメント】
ひとくちにポテトカッターといっても、カットの形状はさまざまです。
棒状、一般的な太さよりも細い棒状、六角形、スパイラルカットなど、できあがる形やカットのしやすさも異なります。
まずは、どんなポテトが食べたいかを考えてポテトカッターを選びましょう。
アタッチメント式なら何種類かの形にカットできるので、どんな形状のポテトカッターを選ぶか迷っている人にはおすすめです。
食感を楽しみたいならストレートカット
フライドポテトの定番といえるのがストレートカットです。細長いスティック状で、切るのがかんたん。短時間で大量に作れます。
ストレートカットはいろいろなシーンで使えるので便利。メインで食べるのも、料理のつけ合わせにするのにもぴったり。幅広いメニューに対応できます。
じゃがいも本来のおいしさを味わえるカットタイプです。
華やかにみせたいならクリンクルカット
クリンクルカットは切り口が波形模様になるカットタイプ。ストレートタイプよりもおしゃれ感のあるポテトフライになります。表面がギザギザになるので、ソースが絡みやすいのが特徴。
カットの仕方で見た目の変化を出せます。じゃがいもの向きを変えてカットすれば、華やかなワッフル状に。薄く波形にカットすればカリカリ食感が楽しめます。
見た目を楽しませるならトルネードカット
トルネードカットは見た目のインパクトが特徴。スパイラル型、ツイスト型、ハリケーン型などがあります。パーティーなど大人数が集まるシーンでのおつまみ向きです。
見た目は派手ですが、表面積が広くなるので食べごたえがあります。トルネードカットタイプはセットに時間がかかるのと、収納スペースが必要な点に要注意です。
【3】ストレスのないサクサクの切れ味かどうか
じゃがいもは水分量が少ないため、硬くて切りにくいこともあります。カットするときにケガをしないように、刃が手に触れない構造のものを選びましょう。カットするときにストレスを感じないものが使いやすいです。
押し出しタイプは、持ち手がしっかりしており刃がむき出しになっていない構造のものを選びます。レバーで操作するタイプは、滑り止めがあるものを。スライサータイプはじゃがいもを押さえるホルダーつきがいいでしょう。
【エキスパートのコメント】
ポテトカッターを使用するときに、ストレスなくサクサク切れるか。これが一番重要かもしれません。
生のポテトは意外とかたいので、切れ味が悪いとかなりの力が必要になります。スパッと切れない場合はバキッとジャガイモが割れてしまったり、本体や刃が歪んでしまったりすることも。
なるべく切れ味がよく、思ったとおりにサクッと切れるほうがストレスがなくていいでしょう。
ポテトカッターには、小さいカッターをジャガイモに押しつけてカットするタイプと、ハンドルを操作して押し出す比較的大きいタイプがあります。
カットするのが楽なのは押し出しタイプですが、本体が大きいのがデメリット。また、本体や刃が弱いと押し出す力に負けて刃が曲がったり本体が破損することもあります。
小さいカッターは刃がジャガイモに当たる本数と長さが少ないので、ジャガイモの抵抗が少なくコツと力が必要ですが、切りやすいというメリットも。
いずれにせよ、多少の工夫が必要ですので何回かは練習と割り切って使ってみましょう。
【4】洗いやすさと収納性で選ぶ
ポテトカッターは洗いやすさも選ぶポイントです。構造が複雑で洗いにくいので、パーツに分解できるものが便利。パーツが分解可能なら、汚れやすい刃だけ洗えます。
分解できると収納もしやすくなり、スペースのないキッチン向きです。調理器具は取り出しにくい場所にしまうと、面倒になって使わなくなります。その点でも、パーツに分解できれば手の届く場所に収納できるでしょう。
【エキスパートのコメント】
ポテトフライの本場といえばベルギーです。そんなベルギーのポテトカッターは、さすがによく切れて作業がはかどります。
しかし、サイズが大きいのです。日常的にポテトをカットしてポテトフライを作るベルギーのキッチンなら少々大きくてもいいのですが、「そんなに毎日食べないなぁ」という場合は結構邪魔になります。
日本の場合、収納スペースも小さいのでかたづけやすさは重要です。
ポテトカッターの場合はパーツが多く、複雑な形をしている場合もあるので「できるだけシンプルな構造で隅々まで洗いやすい」というのもポイントですね!