伊豆急下田駅と寝姿山を結ぶ東急グループの下田ロープウェイが8月1日からリニューアル運行を開始した。8月30日には、観光施設「THE ROYAL HOUSE」が寝姿山に開業する。この報道向け内覧会が行われ、あわせて東急電鉄が運行する伊豆観光列車「THE ROYAL EXPRESS」の専用バスも報道関係者らに公開された。

  • 空中に浮かぶ下田ロープウェイ(写真:マイナビニュース)

    空中に浮かぶ下田ロープウェイ

■ロープウェイの内外装を水戸岡鋭治デザインで統一

これらの乗り物・施設はいずれも水戸岡鋭治氏(ドーンデザイン研究所)がデザイン・設計を手がけた。ロイヤルブルーの外観、天然木を使用しした内装といった「THE ROYAL EXPRESS」と同じ世界観をロープウェイに乗るときも、観光施設で食事をしているときも、バスで移動しているときも味わえるようになっている。

下田ロープウェイは伊豆半島の海をイメージしたロイヤルブルーにラッピングされ、寝姿山の木々の緑に映えるようにしている。内装には天然木を使用。海の青、山の緑とのアクセントになるようなロープウェイが全長540m、高低差156mの区間を走行する。空中を移動する目を引く存在として、注目を集めることになるだろう。

  • 下田ロープウェイ新下田駅

  • 新下田駅で乗客を待つ

  • 眼下に下田の景色が広がる

  • 車内は天然木を使用している

■伝統工芸が導く和洋の世界

寝姿山に開業する「THE ROYAL HOUSE」はレストランや観光交流施設で構成され、室内は天然木を使用した床、組子細工で囲まれた個室、ペリー来航時をイメージした土壁に畳、椅子の茶室など、旅のひとときをよりよく過ごすための工夫が散りばめられている。大きな窓から広い海が見え、ベランダにも出ることができる。

レストランは8月30日にオープンする。伊豆ならではの海の幸や季節の野菜を生かした料理を提供し、値段も手頃だという。東急電鉄の松田高広氏は、「ひとつひとつデザインにこだわり、下田の歴史を感じられるようにしています」と語った。

  • 「THE ROYAL EXPRESS」をイメージした椅子

  • 「THE ROYAL HOUSE」の室内

  • ゆったりとした施設で食事を楽しめる

  • ペリー来航時をイメージした茶室

  • 組子細工の向こうに海が見える

  • 床も天然木でできている

  • ベランダから海が見える

  • 廊下は美術館のよう

  • 施設を出ると展望台などに行くことができる

  • 展望台からは日によって伊豆七島が見える

施設内の廊下を通ってから外に出て、寝姿山の展望台などに向かうようになっており、その廊下には美術館のように絵が飾られている。「THE ROYAL HOUSE」のレストランなどが開業する8月30日より前でも、この廊下を通り抜け、寝姿山の観光を楽しむことが可能である。

■デザインだけでなく設備も充実した専用バス

今回、報道公開された「THE ROYAL EXPRESS」専用バスは伊豆箱根バスが運行。ロイヤルブルーの外観が印象的なだけでなく、内装と設備を充実させ、伊豆半島を巡る旅をさらに魅力あふれるものにしている。

  • 伊豆観光列車「THE ROYAL EXPRESS」の専用バス「THE ROYAL BUS」

いすは布地が他の観光バスと異なり、小物入れなども充実させ、畳表を使用した足置きなども備えられている。こちらも天然木を使用した内装である。後部にはソファもあり、またトイレは広く、洗面台も大きなものとなっている。

  • 木目調の車内空間に

  • 座席には独特の文様が

  • 小物入れや足置きも充実

  • 後部にはひと息つけるソファが

「THE ROYAL EXPRESS」のロイヤルブルーと天然木の世界観は今後、下田ロープウェイや伊豆の観光施設、バスなどにも展開されることになる。「THE ROYAL EXPRESS」に乗車しなくても、その世界観を味わえるものもある。

開国の地・下田の海をイメージした新しい下田ロープウェイと、海を眺められる「THE ROYAL HOUSE」で、下田をより一層楽しめることになるだろう。