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【この記事のエキスパート】
ビアジャーナリスト・パンコーディネーター:宮原 佐研子
ビールやパン、ワインなどの魅力にはまり、国内外のオイシイもの探しに足をのばし、胃袋を広げる毎日です。
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。
『ビール王国』では、ビールと料理のペアリングやビール列車などの記事を担当。日本パンコーディネーター協会主催世田谷パン大学でパンとビールのペアリング体験講座も実施。
華やかな香りを楽しむことができ、いろんな料理にも合う「エールビール」の選び方とおすすめ商品を紹介します。日本産や海外産、コンビニでも手軽に購入できるビールなどもピックアップ! エールビールの美味しい飲み方も紹介しています。
ラガービールとの違いも紹介
そもそもエールビールとは?
最近は、「◯◯エール」というビールを見かけるようになりましたね。エールとは、ビール酵母の種類なのです。
酵母は、発酵するときに下に沈む下面発酵(かめんはっこう)の「ラガー酵母」、上昇する上面発酵(じょうめんはっこう)の「エール酵母」、そして空中に浮遊している「野生酵母」があり、「エール酵母」で発酵してつくったものが「エールビール」です。
ビールはそのほとんどが「ラガー酵母」か「エール酵母」でつくられていて、前者は総じて、スッキリと喉越しが良く、後者は華やかな香りが楽しめます。
種類や飲み方なども確認
エールビールの選び方
エールビールを選ぶときのポイントを詳しく解説していきます。ポイントは下記。
【1】エールビールの種類で選ぶ
【2】メーカーで選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】エールビールの種類で選ぶ
エールビールには、「ペールエール」や「IPA」などさまざまな種類(ビアスタイル)があります。ここでは、代表的なものを紹介するので、好みのエールビールを選ぶ参考にしてくださいね。
ペールエール|バランスのいい苦みと香りが特徴
ペールエールとは、イギリス中部の街であるバートン・オン・トレントで19世紀前半にうまれたビアスタイルです。ロースト色の濃いビールがそれまではビールの印象でしたが、ミネラルを含んだ硬水の湧き水によって透明感のあるビールが生まれました。
ペールエールの製法がアメリカに伝わるとホップをたくさん使ってつくるアメリカン・ペールエールができました。その後イギリス生まれの製品はイングリッシュスタイル・ペールエールとよばれるようになります。
どちらもそれぞれに特徴があるので飲み比べて確かめてみてください。
ヴァイツェン|苦味が少ない優しい味わい
ドイツ語で小麦のことを意味するヴァイツェンは、その意味どおり小麦麦芽を使うビールです。タイプもいろいろとあり、白濁したやわらかいイエローのビールの製品やロースト麦芽を使った色の濃いビールがあります。
ヴァイスタイプは小麦麦芽を使用する量が少なめですが、小麦本来の味わいとフルーティな香りが口と鼻を刺激してくれるでしょう。ほかにやわらかいテイストのヘフェ・ヴァイツェンや飲み口がすっきりしたクリスタル・ヴァイツェンなどがあります。
IPA|ずっしりとした苦みが特徴
インディア・ペール・エール、通称IPAはクラフトビールの中でも多くの人に支持されているビールです。もとは18世紀に当時イギリスの植民地であったインドへビールを運ぶ際に、殺菌性のあるホップを大量に使って作ったことが起源となっています。
ホップをたくさん使って仕上げるのがこのビールの特徴で、ホップのもつ苦みを存分に楽しむことができるでしょう。タイプもいろいろとあり、とくにイングリッシュスタイルIPAやアメリカンスタイルIPAなどが愛好家からは好まれています。
ベルジャンホワイト|甘み感じる爽やかなビール
麦芽化していない小麦を使っていて、そのほかの原料にオレンジピールやコリアンダシードを使っているため爽やかな酸味とほのかな甘みが特徴のエールビールです。
また泡立ちと、副原料に柑橘系やスパイスの香りをプラスしているため、口当たりは柔らかく、ヨーグルトのような味わいを感じることができます。そのフルーティな味わいを楽しむためには、味が淡白な白身魚料理と相性がいいですよ。
ダークエール|濃厚な味わいの黒ビール
18世紀はじめに、ロンドンの港で荷受人(ポーター)の間で流行っていたブレンドビールが、「ポーター」と呼ばれ人気を博しました。
そこで隣国のアイルランドでも同じものをつくろうとしますが、麦芽の税率が高く、それを逃れるためローストした大麦を使うビールを生み出し大人気となりました。それが、今や世界的に知られている「ギネス」ビールです。
ギネスに合う食材は、海のミルク、牡蠣(かき)。そのほかローストした肉やビーフシチュー、はたまたチョコレートやバニラアイスなど、意外といろいろな料理と相性のよいスタウトです。
【2】メーカーで選ぶ
海外ブランドに加えて近頃では国産メーカーのエールビールが増えています。エールビールに馴染みがない方であればまず国内ブランドから試してみるのもおすすめですよ。
日本の大手ビールメーカー
安定の味わい「キリン・サッポロ・サントリー」
日本のメーカーで選ぶ場合には、キリンビールをはじめ、サッポロビール、サントリーがエールビールを製造しています。
キリンビールは発酵中にホップを漬け込むディップホップ製法を取り入れて、クラフトビールのシリーズであるグランドキリンから多くの商品を販売しています。フルーティーでワインのような飲み口が特徴です。
サッポロビールは、プレミアムエビスブランドでエールビールを手掛けています。ブランドのカラーでもある厳選した素材で仕上げたビールは上品なエールビールとして堪能可能です。
サントリーもまた、メーカーの上位製品であるプレミアムモルツシリーズから香るエールを販売しています。神泡リッチ製法も取り入れられており、製品の代名詞ともいえる神泡も味わえるでしょう。
よなよなエールで有名な「ヤッホーブルーイング」
日本にエールビールを広めたいという創業者の思いによって設立されたのがヤッホーブルーイングです。1996年から製造をはじめ、徐々に認知度が上がっています。取り扱っている商品はペールエールやIPAです。エールビールのビアスタイルを深くたのしめます。
クラフトビールでありながら、缶で販売していて最近ではコンビニなどでも気軽に購入できるようになっています。缶のデザインもおしゃれで女性も手の伸ばしやすい製品でしょう。
伝統的な味を楽しむなら「海外エールビールメーカー」
エールビールの本場でイギリスやヨーロッパ、アメリカなどのエールビールもおすすめです。ギネスやバラデンなどさまざまな商品があります。長い歴史をもつビールばかりですのでその歴史も含めてじっくりと味わいたい商品ばかり。
日本では少ないヴァイツェンやダークビールなどをメインにしているメーカーも多いので、いろいろと試してお気に入りを見つけてみるのも楽しいでしょう。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)