岐阜羽島の美顔器メーカーARTISTIC&CO.が"MADE IN JAPAN"を旗印に、国内外で売上を急激に伸ばしている。代表取締役の近藤英樹氏が「15年前に6畳ひと間の作業場から始まりました」と話す企業だが、2019年8月決算期のグループ売上高は約300億円に到達する見込みだ。同社は8月1日、ブランドアンバサダーにリン・チーリン氏を起用すると発表。都内でリンさんをゲストに招いた就任記念式を開催している。
アジアで美意識と購買力が急上昇
自身でも、ショップチャンネルなどテレビの通販番組に露出して製品を宣伝している近藤氏。「20万円の製品が1時間で数百台も売れます。もちろん日本でも引き続き販売に力を入れていきます」と話すが、その目はアジア全体に向いている。「アジアの人たちの美意識が高まっているんです。それだけでなく、最近は『良いものが欲しい、安いものは欲しくない』というお客様が増えた」(近藤氏)。
ヒットの要因は、これまで市場にMADE IN JAPANの美顔器がなかったこと。近藤氏によれば美顔器の9割以上が中国製、台湾製、韓国製だという。「たしかに弊社でも海外の工場でつくれば安くできますが、日本でつくることにこだわった。しっかりしたものを提供すること、それが我々のブランドミッションだと思うからです」と言葉に力を込める。現在、売上の割合は海外が60%。そのうち45%程度が中国だという。
美の秘訣は?
今回、アジアの国々で"女神"と呼ばれるほど人気のあるリン・チーリンさんをアンバサダーに起用した。アジア圏における、さらなる売上拡大をはかっていきたい考えだ。
就任記念式に真っ白なドレスで登場したリンさんは「ARTISTIC&CO.の理念には『ありのままの自分を、もっと美しく』とあり、とても共感しています」とコメント。MCから美の秘訣について聞かれると「運動、食事などを楽しむ心が大事だと感じています。肌が呼吸できるよう、仕事以外ではノーメイクで過ごすことが多いですね。美顔器は半年前から使っています。弾力のある肌が保てるので愛用しています」と笑顔になった。
近藤氏は「ARTISTIC&CO.は、いま日本に92店舗、中国に103店舗、香港に31店舗、韓国に9店舗を展開しています。まだまだチャンスがある。今後は国内の主要都市に10店舗のオープンを目指します。来年には、常識にとらわれない新しい発想の新製品も発売予定です」と意気込んでいた。