楽天グループ最大規模のイベント「Rakuten Optimism 2019」が7月31日から8月3日までの4日間、パシフィコ横浜で開催。イベント名のオプティミズムとは『楽天主義』のこと。「未来を知り、体験できる」をテーマに、様々なサービスが展示された会場の様子をお伝えします。
会場には、楽天モバイルが設置を進めている4Gおよび5G基地局の実物が展示されていました。5G基地局はとてもコンパクト。また、4Gの電波(1.8GHz)を発する基地局は縦長で、自由に角度を変えられる珍しいタイプでした。ブースの担当者によれば、将来的にはAIと連携させることで、パケットの消費が集中しているエリアに最適な角度で電波を向けられるよう、自動調整できるようにしたいとのこと。
未来を感じられる製品やサービスもたくさん展示されていました。OPPO JAPANのブースでは、2019年春にスイスで発売した5Gスマホ「Reno 10x Zoom 5G」がお目見え。「ヨーロッパ初の5Gスマホ」として話題を集めた製品です。展示機の画面をのぞいてみると、アンテナピクトの通信モード表示は5G。ダウンロード速度は毎秒1.8GBというから驚きです。
「5G」と「MEC(*)」の利便性を説明するブースには、高精細なオンラインゲームが用意されました。5G環境のユーザーとLTE環境のユーザーを対戦させてみようという趣旨です。
しかし、対戦前からその結果は明らか。というのもLTE側では画面の処理がままならない状況だからです。結局は、5G側の画面に2人が集まって対戦していました。
*:モバイルエッジコンピューティング
複雑な計算をクラウドで処理することで、利用者のスマホに負担をかけずに済むという設計思想。
A.L.I. Technologiesのブースでは、BULLET RENDER FARMを用いた3DCGレンダリングが紹介されていました。つい、レンダリング作業=処理が重たい、と連想しがちですが、MECを活用してユーザー側の負担を減らします。同社は楽天コミュニケーションズと共同で、スマホでどこでも気軽に高画質なゲームを楽しめる「クラウドゲーミングプラットフォーム」の開発も進めているとのことでした。
中国のスタートアップ Seengeneが展示していたのは、メガネ型の「XMAN 単眼ARメガネ」。かけると、目の前に立つ人物の顔を自動認識してデータベースとの照会が始まり、瞬時に「どんな人物」なのか小型モニターに情報が表示される仕組み。中国では警備に活用されているとのことです。
レノボブースでは、5Gパソコンのモックを参考展示。2020年の初頭に5Gパソコンが発売されるとの話でした。
会場はすべてキャッシュレス!
決済サービス「楽天ペイ」の普及を進めたい楽天グループとあって、会場の飲食店はすべて完全キャッシュレスという徹底ぶり。どこも大変な賑わいをみせており、キャッシュレスが一般消費者に浸透してきたことをうかがわせました。
余談ですが、ちょうど昼時に差しかかったこともあり、筆者も行列のひとつに並んでみることに。肌感覚では「けっこう待つな」と覚悟していましたが、レジのやり取りのスムーズさゆえに行列はみるみる解消し、あっという間にハンバーガーを購入できました。キャッシュレス社会って、やはり便利ですね。