歌舞伎俳優・市川海老蔵の第5回自主公演『ABKAI 2019~第一章 FINAL~』が、11月5日から25日まで東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで上演されることが27日、明らかになった。ジャニーズJr.のユニット・Snow Manから宮舘涼太と阿部亮平が初参戦することも発表された。
“現代のかぶき者”十一代目市川海老蔵が、“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”を融合させた舞台を目指し、2013年夏、初めて自らが企画・製作を行った『ABKAI』も今回で5回目。この『ABKAI』は、歌舞伎を縁遠く感じている若い世代や、舞台を観る機会が少ない人たちにも、気軽に足を運んで歌舞伎を楽しんでもらいたいと企画され、日本昔話や古事記など、馴染みのあるさまざまな題材を扱ってきた。
今回、十一代目市川海老蔵として最後の『ABKAI』に選んだ演目は、以前より海老蔵が構想を温めていた「源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき)」より、「実盛物語」を主軸に『SANEMORI』と題し、新たな歌舞伎の舞台を創り上げる。
「実盛物語」は、登場人物となる斎藤実盛は歌舞伎において「生締(なまじめ)」とも呼ばれ、分別のある武将の典型的な役柄として描かれている。扇を用いて物語る場面がみどころで、平家に仕えながらも源氏に忠を尽くさんとする実盛の生き様や、ドラマ性があふれる時代物の名作と称される。今回新たに誕生する令和時代の『SANEMORI』に注目だ。
出演者には、若い人たちにも歌舞伎の楽しさや醍醐味を感じてもらうため、高い身体能力と「滝沢歌舞伎」で培った確かなスキルで舞台を中心に活躍、人気急上昇中のジャニーズJr.のユニット・Snow Manから宮舘涼太と阿部亮平が初参戦。さらに、歌舞伎界からは、市川右團次が出演し、芝居に彩りを加える。