ニュートン・コンサルティングは7月24日、民間企業のリスクマネジメント担当者などを対象とした「東京2020大会に向けた企業のリスク対策実態調査2019」の分析結果を発表した。調査期間は2019年5月21日~6月3日、有効回答は204人。

  • 【リスク トップ10】における昨年との変化

    【リスク トップ10】における昨年との変化

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、対策を講じる必要があるとされたリスク上位3位は、1位「物流遅延(交通渋滞や交通規制)」(前年3位)、2位「従業員の出社遅延」(同5位)、3位「サイバー攻撃」(同1位)となった。

以下、4位「首都直下地震」(同2位)、5位「風水害」(同4位)、6位「混雑による群衆事故」(同7位)、7位「感染症」(同6位)、8位「交通機関のチケットが取りにくくなる」(同圏外)、9位「ネット回線の速度低下や途絶」(同8位)、10位「テロ」(同圏外)と続き、前年と比べて「より身近で発生可能性が高いリスクへの危機感が高まっている傾向」がみられた。

業種別にみると、運輸業はリスク対策の必要性を高く認識しており、特に「物流の遅延」と「従業員の出社遅延」では5点満点中平均4.5点以上と高い数値を示した。一方、建設業はリスク全般において必要性をそれほど高く感じていないことがわかった。

自社事業への影響について、「すでに検討している」企業は約41%。「今後、検討する予定」を合わせると8割弱は検討が必要だと認識していた。

リスク対策の課題を聞くと、「具体的な影響が算出できない」が断トツに多く約64%、前年比では16ポイント増加した。また「情報が無さすぎる」(約34%)も前年より8ポイント増えた。