この10月から消費税が増税されると共に「次世代住宅ポイント制度」、「住まい給付金の拡充」、「住宅ローン控除の拡充」、「自動車税の引き下げ」といった制度が変わるものがあります。

そしてこの10月からは「幼児教育・保育の無償化」がスタートします。3~5歳の幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化するというものです。0~2歳児については住民税非課税世帯の場合のみ利用料が無料になります。

「共働き世帯の救世主?!ミールキットは節約になる?」でも触れましたが、共働き家庭は増え続けています。この無償化でますます共働き世帯は増えるでしょう。

  • 参考資料:内閣府男女共同参画局 男女共同参画白書(概要版)平成30年版 共働き世帯数の推移より

しかし、共働きは増えても、女性の家事労働時間に変化はあまりありません。つまり、主婦であり母親であり働く女性と少なくとも3つの役割を1人でこなしていることになります。人によっては介護をしているケースもあるでしょう。

  • 出典:厚生労働省 配偶者手当の取り巻く環境について 資料より

役割が多いことは、必然的に自分だけの時間が少なくなります。時間をやりくりする概念に「時短」という言葉がありますが、中には「時短」=「手抜き」と罪悪感を持つ人もいるようです。

そんな中、「時産」つまり、時間を産むという概念が登場しました。物価上昇、消費増税、収入はなかなか増えない、子どもの養育費や自分達の老後など考えると、頑張れるうちに頑張らないと…という声が聞こえてきます。

そんな忙しい生活を送る人にとって、嬉しいのが時間に余裕を持たせてくれる時産アイテムです。今回はおすすめの時産アイテムをご紹介します。

おすすめ時産アイテム

食器洗い機

食器を入れて、スイッチをオンするだけで面倒な食器洗いから解放されるのが食洗機です。最新のものは、手洗いに比べてきれいかつ節水になります。食器を並べてボタンを押すだけなので、夫や子どもでも使えるので、共働き世帯や子育てに日々忙しい家庭にぴったりな時産アイテムと言えるでしょう。

電気鍋

材料をセットしてスイッチオンするだけで、カレーや煮物など無水調理をしてくれる。電気鍋が注目されています。通常カレーや煮物は、材料を炒めて水や調味料を加えて煮込む必要があり、途中焦げないかを確認しながら調理をする手間がありましたが、この無水調理ができる電気鍋ならその手間がありません。

メインのおかずはほったらかし調理にお任せして、おかずを1品増やせたり、火加減を気にすることなくゆっくりと他の家事もできます。火を使わないので、中学生以上のお子さんでも使い方を覚えれば、安全に使いこなせそうですね。

無水調理ができる電気鍋はいくつかあるので、それぞれの特徴と一度に作れる量なども考えてベストな選択をしましょう。

ロボット掃除機

出始めの頃に比べて手頃な価格帯のロボット掃除機が登場しています。ボタン一つで障害物を感知しながら掃除機掛けをしてくれる優れものです。外出前にボタン一つで、帰宅時には掃除機がけが終わっている便利さ。更にから拭きや水拭きまでしてくれるロボット掃除機もあり、朝から晩まで働いていて掃除機がかけられる時間が持てない家庭にぴったりのアイテムです。

洗濯乾燥機

衣類の洗いから乾燥まで一手に引き受けてくれるのが、洗濯乾燥機です。洗剤と柔軟剤を専用の投入口に入れておけば、自動で洗剤と柔軟剤を入れて洗濯をしてくれるものもあります。乾燥力が強いのがヒートポンプ式のドラム型がおすすめです。その理由は、乾燥時の電気代が安く、衣類の傷みや縮みが少ないので、乾燥後の衣類にシワがつきにくいのもメリットと言えるでしょう。

フライパン用クッキングホイル

フライパンの上にクッキングホイルを敷いてから肉や魚を焼くと、フライパンが汚れません。クッキングホイルを捨てるだけ、フライパンを洗う手間が省けます。

ジップ式の袋に味付け肉をまとめて作って、冷凍しておいて朝出勤前に冷蔵室へ入れて解凍をして、帰宅したらクックキングホイルを敷いたフライパンで焼けば、あっという間にひと品が完成します。ジップ式の袋は軽くすすいでから、自治体の分別方法に従って処分しましょう。

お肉を直接入れたジップ式の袋を洗って再利用することは、衛生上おすすめしません。

電子レンジでパスタがゆでられる容器

大鍋にたっぷりのお湯でゆでるパスタは、お湯が沸く時間やゆで時間が長く、特に夏は嫌煙されがちです。しかし、パスタがゆでられる容器を使えば少量の水かつお湯を沸かす時間がほぼかからないので、短時間でゆでることができます。湯を切る穴もあるので、湯切りもラクラク。100円ショップなどに売られています。

電子レンジで調理ができるシートやパック

魚焼きグリルで魚を焼くと、グリルを洗うのが面倒ですよね。そんなときは電子レンジで焼いてみましょう。

専用のパックに入れて所定時間加熱するだけの簡単さです。焦げやすい味噌漬けや西京焼きにも対応しています。また、電子レンジに材料を入れて、加熱調理をすると料理ができる調理バッグもあります。電子レンジ調理は時産には欠かせませんので、これら電子レンジ用の調理バッグを活用してみてはいかがでしょうか。

時産できるアイテムは数多くありますが、道具だけを揃えるのではなく自身の生活の中で取り入れられそうなものから取り入れてみてはいかがでしょうか。

家電製品など一部コストがかかるものもありますが、長い目で見てお得になる場合もありますので、優先順位を考えながら時産する仕組みを作りましょう。家族がいる場合は、家族で分担して1人にかかる負担を分散することも大切でしょう。

丸山晴美(まるやま はるみ)

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外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している