JR東日本は東京2020オリンピック・パラリンピック(東京2020大会)の開催1年前となった24日、東京2020マスコットの特別車体ラッピングを施したE235系1編成を導入。大崎駅6時15分発、山手線外回りの臨時列車から運行開始した。
第32回オリンピック競技大会(2020 / 東京)は2020年7月24日、東京2020パラリンピック競技大会は2020年8月25日から開催される予定。東京2020大会のオフィシャルパートナー(旅客鉄道輸送サービス)であるJR東日本は、開催1年前となったことを受け、大会本番を見据えた朝通勤時間帯における混雑緩和対策の実施と暑さ対策の試行、大会1年前のタイミングをとらえた気運醸成などに取り組むとしている。
特別車体ラッピング列車もこうした取組みの一環で導入されることになり、東京2020オリンピックマスコット「ミライトワ」、東京2020パラリンピックマスコット「ソメイティ」の競技ポーズ72種類すべてを活用し、車体にラッピングするという。山手線E235系を使用した特別車体ラッピング列車では、「ミライトワ」「ソメイティ」の競技ポーズに加え、列車の窓をイメージした装飾も行われた。
この列車は東京2020大会の各種競技を紹介する「TOKYO SPORTS STATION」ADトレインとしても運行される(実施時期は今年9月中旬までの予定)。車内の床面にフロアラッピングを施したほか、各競技の見所や観戦ポイント、大会競技日程、会場情報を盛り込んだ中吊りポスターを展開する。吊り革のアドストラップと貫通扉のガラス部分において、各競技にまつわるトリビアを紹介するシートも掲出している。
車内デジタルサイネージでは、「TOKYO SPORTS STATION」特設YouTubeチャンネルで展開している各競技の60秒動画をはじめ、東京2020大会までのデイカウント表示、テレビCM「『さあ、いっしょに未来へ走りましょう。』編」の放映も行うとのこと。
山手線では東京2020大会に向けた混雑緩和対策として「時差Biz」を推進し、7月22~26日(スムーズビズ期間のチャレンジウィーク中)の早朝時間帯、内回り・外回りで1本ずつ臨時列車を設定している。外回りの臨時列車は大崎駅6時15分発とされ、7月24日朝はE235系の特別車体ラッピング列車で運転された。
大崎駅を発車する様子が報道関係者らに公開され、列車は6時10分頃に同駅4番線ホームへ入線。早朝の大崎駅だけに車内は空いていて、乗客たちは着席した後、車内装飾にも興味を示していた様子。特別車体ラッピング列車は空席を十分に残した状態で大崎駅を発車し、渋谷・新宿方面へ向かった。
なお、東京2020マスコットの特別車体ラッピング列車は山手線のほか、JR東日本の新幹線全路線(東北新幹線E5系、秋田新幹線E6系、北陸新幹線E7系など)と首都圏の主要な在来線でも順次運行される。2020年9月下旬に予定される東京2020パラリンピック終了まで運行を継続し、大会の開催気運を盛り上げていくとJR東日本は説明している。