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【この記事のエキスパート】
住まいづくりナビゲーター/一級建築士・インテリアコーディネーター:神村 さゆり
住宅メーカー、ゼネコン設計部、設計事務所等で約300棟の新築設計実績と現場代理人女性としては希少な現場監督経験を生かしリフォーム物件も約70棟手がける。
住宅や暮らし方、環境整備をテーマに、これまで一般企業研修・公的機関・学校等にて講師としてこれまで述べ5000人以上を指導。
整理収納アドバイザー、ルームスタイリスト資格認定講師として800名余の資格者を認定。また資格試験対策として二級建築士やインテリアコーディネーターの受験指導も行っている。手描き図面やイラストでのプレゼンにも定評があり、多くの文具を試してきた。
多趣味が高じて醗酵教室や手抜き家事教室を開催し好評を得ている。
子ども3人。A型・獅子座
DIYや大工仕事で木工を手がける場合、仕上げに必要な工具が「かんな(鉋)」。作業に入る前にかんなで木材の表面を削っておけば、きれいに仕上がります。本記事では、かんなの選び方とおすすめ商品をご紹介。ぜひ参考にしてくださいね。
かんなの選び方
それでは、かんなの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】用途に応じてタイプ
【2】刃のタイプ
【3】かんなの大きさ(刃幅)
【4】材質を
【5】鉋台の固さと重さ
上記の5つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】用途に応じてタイプをチェック
かんなは大工工具ですが、かんなの種類は削り方によっていろいろです。大きく分けると3種類。かんなの使い方は用途に応じて異なるので、3種類のタイプそれぞれについて説明しましょう。
▼定番のかたち「平かんな」
一般的にかんなと言われてイメージするのが「平かんな」です。長方形の凹みのなかに金属の刃が付いており、誰でも知っているポピュラーな形状をしています。
平かんなの特徴は二枚刃で、切れ味が悪くなったら刃を交換できるので長く使えることがメリット。なかには一枚刃のものもあります。
かんなをかける場所によっては、「豆かんな」や「ミニかんな」など小型のものも使います。
▼角を丸くする「面取りかんな」
木工の場合、木材の角が鋭いままだとケガをします。そのために角を丸く削る(面取り)する必要がありますが、そのときに使用するのが面取りかんなです。見た目のシャープさを抑えるために使われることもあります。
一般的には45度の面取りをするかんなが使われます。刃が突き出た部分が凹んでいたり、凸になっていたりなどの種類があり、取りたい角度に応じて選んでください。
▼溝を整える「さくりかんな」
木工作業ではいろいろな細工をしますが、溝を掘るのもそのひとつ。しかし溝は凹んでいるのできれいに仕上げるのはむずかしいです。そのときに使うのがさくりかんなで、ノミで削った溝を整えるための道具です。
「しゃくりかんな」や「溝かんな」とも呼ばれますが、溝の大きさや形によって使うさくりかんなは異なり、さまざまな種類があります。
▼初心者におすすめの「最適かんな」
初心者におすすめのかんなは「最適かんな」です。これは購入したときに刃が最適な状態でセットされているもので、初心者でも刃の向きなどを調整しないですぐに使えます。
使い方は平かんなと同じで、木材に密着させて手前に引くだけです。刃出しはメモリで調整でき、交換もかんたんにできるので初心者に使いやすくなっています。
【2】刃のタイプをチェック
一般的なかんなの刃は二枚刃になっており、かんな刃と押金(裏金)の二枚がついています。一枚刃のかんなには押金がありません。
かんなは使っているうちに、切れなくなってくるので砥石でメンテナンスをしますが、研ぐのが苦手な方は替え刃式のタイプを選んでください。
刃抑えがネジでセットされた最適かんなは、刃をかんたんに調整したい方に向いています。
【3】かんなの大きさ(刃幅)をチェック
刃のサイズはいろいろありますが、大工さんが使うのは刃幅が70mm(寸八)です。家庭で使うのなら刃幅が60mm(寸四)が適しています。本体サイズがコンパクトなので、女性にも使いやすいです。
DIYなどで削る面積が狭いときは、ミニかんなや豆かんなが役立ちます。目的によってかんなの大きさを選ぶことがポイントです。
【4】材質をチェック
かんなは刃と押金(裏金)、かんな台、押さえ棒の3つで成り立っています。選ぶときはかんな台の材質もポイントです。一般的なかんな台は樫材が使われています。木製は湿気などでずれるので、削って調整する必要があります。
初心者向けの最適かんなは、本体がアルミダイカスト(アルミ合金)なので、調整は不要です。材質によってお手入れの有無が異なるので、自分でメンテナンスできるかどうかが選ぶ目安になります。
【5】鉋台の固さと重さをチェック
かんなを選ぶときは、かんな台の固さや重さも重要です。手に持って重いと感じるものはみっちり木が詰まっているのでゆがみが起こりにくくなります。固さが耐久性に影響するので、長く使いたいのなら木が固いものを選びましょう。
また重たいかんなは、かんな台の消耗を防げます。お店で迷ったときは、固くてずっしり重いかんなを選べば間違いありません。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
ここでは選び方について特記していますが、入手しただけでは単なる持ち腐れです。使ってこその工具であり、また使うためにも日々のメンテナンスが大事になってきます。
玄翁(かなづち)であれば、槌(つち)の部分はサビていても問題ないのですが、かんなは刃がサビてしまうと使い物になりません。高温高湿の場所に置きっ放しにすると台がひねってしまいます。また、使う前の刃出しで切れ味が決まります。そんな手がかかるかんなだからこそ大事に使いたくなるのです。