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【この記事のエキスパート】
キャンプ/釣りライター:中山 一弘
青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。
ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。
今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。
キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。
魚を釣ったけど、クーラーボックスは車のなか。「まだ釣りがしたいけど魚はどうしよう……」。そんなとき、一定時間魚を生かしておくことができるストリンガーがあれば、悩みは不要。魚を泳がせつつ、すぐに釣りを再開できます。この記事では、ストリンガーの選び方とおすすめの商品をご紹介します。
釣った魚をキープ
大物にも使えるストリンガーとは?
ストリンガーとは、自分が釣った魚を水中で生かすために固定するアイテムです。ストリンガーのロープに、数種類のフックが付属されていて、釣った魚に絡みつくことで魚を死なせることなく新鮮な状態でキープできます。
釣りの最中でもバケツを持ち歩いて釣った魚を保存しなくてよいので、手軽に釣りを楽しめます。魚を生かすツールはいろいろありますが、ストリンガーはコンパクトなものも多く、魚がぶつかっても音がしないのもメリットです。価格帯も手にしやすいものがそろっています。
魚はストレスに敏感なので、水中からの引き上げを繰り返すことで食味の悪化に繋がります。ストリンガーの中は魚もストレスを感じにくい環境が整っているので鮮度が落ちにくい構造になっています。デメリットとしては、小魚には使えないことです。ストリンガーを使うには、フックを固定できる硬さの口が必要となるので、大型の魚に適しています。
フック、ロック方式、長さ
ストリンガーの選び方
ストリンガーを選ぶときのポイントをご紹介します。
釣りたい魚でフックのサイズ、形状を決める
ストリンガーは魚の下あごにフックを通して、釣りが終わって帰るまでのあいだ生かしておくために使う道具です。その際、対象魚のサイズに合ったフックでないと、魚が早く弱るので注意です。
フックのサイズは、下あごの刺す場所にもよりますが、13~15cmぐらいのものであればたいていの魚種に使えます。釣れる魚のサイズを考えてフックサイズを合わせましょう。
大魚には多めのフックを!
フックの数はストリンガーによって異なります。フックの数が多いと、大物で1匹にフックを2個使いたいときや、たくさん釣れた場合にも外れにくいので、より便利に使えます。
ただしひとつのストリンガーに魚を多くつけすぎてしまうと、重くなって引き上げにくくなります。あらかじめフックが多くついている商品のほか、あとづけでフックを増やせるものもあるので、用途に応じて選びましょう。
ロック方式で選ぶ
フックのロック方式は2つのタイプが多く採用されています。それぞれに特徴があるので自分が使用しやすい方法を選ぶようにしましょう。
上級者はバネ式
バネ式は大物の魚でもしっかりキープすることができ、水中で魚が暴れてもロックが外れることが少ないので非常に人気のタイプです。
一方で、ロックする際にバネを回転させる作業が必要となるのでスムーズに作業が出来ないと魚が弱ってしまうので扱いには注意が必要です。
初心者にはインナーロックスナップ式
スナップ式はロック操作が容易で、はじめての人や初心者の方でも簡単に魚を固定することが可能なので人気のタイプです。
固定力はバネ式に劣りますが簡単にロックが可能なので釣った魚が弱まる前に水中で泳がせやすいおすすめのタイプです。
【エキスパートのコメント】
手早く魚をキープするには?
フックを通したあと、きちんとフックを閉じないと魚は逃げてしまいます。ストリンガーを使った魚は弱るので、なるべく逃がさないでキープしたいものです。とはいえ、帰る直前まではなるべく健康でいてもらいたいので、手早くきちんとホールドできる機構が必要です。機構は大きくバネ式とロック式の2つがありますが、操作のしやすさは個人の感覚で違います。暴れる魚をぶら下げても、ホールドしやすいものを選びましょう。
迷ったら長めのロープを
釣りをするシーンによって、適したストリンガーのロープの長さは異なります。短いロープでは長さが足りないことがありますが、長いロープは短めにも調節できます。迷った場合は長めのロープのものを選ぶとよいでしょう。
ロープが長めのストリンガーには、ロープのホルダーなど巻き取りしやすいものがついているものを選ぶと、より使いやすいです。
外れにくい素材を!
ストリンガーのフックを通しておくロープがあまりに細かったり、やわらかすぎると水中で絡むことがあります。特に魚の数が増えるに従い、暴れる方向もバラバラになるので絡みやすくなります。
1匹だけならやわらかいロープでも問題ありませんが、複数の魚をキープするときには、フックが入る部分はなるべく張りがあるもののほうが、そうしたトラブルを減らすことができます。
フロート付きなら魚が逃げにくい
フロートがあるストリンガーなら、ひっかけた魚がもぐってしまうのを防げます。海面近くに魚をキープできるので、ストリンガーにつけた魚が逃げるのを防ぎやすいです。
また、フロートがあればロープを引き揚げるときの目印にもなります。視野性の高い明るい色を使ったフロートや、取り外しできるフロートなど、いろいろな商品があります。
ダイワやシマノなど
主要メーカーをチェック!
ストリンガーの種類は豊富で、性能を調べるほどに迷ってしまうことも。ストリンガーを扱う主要メーカーを紹介していくので、迷ったら気になるメーカーの製品を検討してみましょう。
ダイワ
「ダイワ」は、1958年の以来創業ロッドやルアー、ウエアなど幅広い釣具を製造・販売しているメーカー。なかでも、ダイワで作られたリールは性能が高く、「リールのDaiwa」と呼ばれるほど高い人気を集めています。
そのため、釣りを楽しむ人のなかにはすべてのアイテムをダイワでそろえていることも。初心者から上級者まで、さまざまな人が満足できる製品が購入できるでしょう。
ゴールデンミーン
「ゴールデンミーン」は釣具の卸問屋としてスタートした釣具メーカー。必要な機能を過不足なく搭載した釣具は、もの足りなくなったり持て余したりすることのない、使いやすい製品を販売しているのが魅力です。
また、ゴールデンミーンの製品は機能性は高いけれど購入しやすい価格帯なのもポイント。手軽に購入できてしっかり使えるので、コスパのよさからも人気です。
ベルモント
釣具だけでなくアウトドアアイテムの販売もしている「ベルモント」。狙っている魚の種類や釣りをする場所ごとにこまかく商品が作られているため、目的にあった製品を見つけやすいのが特徴です。
さらに、アウトドア調理器具を合わせれば、キャンプのときなどに釣った魚をその場で食べることもできます。釣りの楽しさをもっと引き上げてくれるメーカーです。
シマノ
精密な作りのリールが人気のメーカー「シマノ」。実は、もともと自転車のパーツを製造しており、この技術を活用することで驚くほど緻密なリールを生み出しています。
シマノが人気を集める背景には、アフターサービスの充実も挙げられます。故障した製品の修理なども受付けているので、愛用のアイテムを長く使い続けられます。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)