反社会的勢力との闇営業問題で19日に吉本興業から契約解消となったお笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之と、謹慎処分を受けているロンドンブーツ1号2号の田村亮が20日、都内で謝罪会見を行い、これまでの経緯を明かした。
宮迫と田村は、6月7日発売の写真週刊誌『FRIDAY』で、カラテカの入江慎也らとともに、反社会的勢力のイベントに事務所を通さない闇営業で参加したことが報じられ、その後、謹慎処分に。さらに宮迫は、7月19日発売の『FRIDAY』で、福岡で発生した金塊強奪事件の犯人との“ギャラ飲み”疑惑が報じられた。
会見で宮迫が経緯を説明。『FRIDAY』の直撃を受けた際に「出演者全員100万円ずつギャラを受け取りましたか?」と聞かれ、5年前のことで記憶がなく、写真を見せられてもはっきりと思い出せず。「全員が100万円もらえるような営業あるわけないよ。そんなんもろうてへんよ、全員なんて。それに、反社会勢力なんか知り合いにおるわけがない」と記者に話し、そんな記事は掲載されるはずがないと思ったという。
入江に反社会的勢力とのつながりを確認すると、「そんなのはない」と言われ、お金に関しては「お車代程度」と聞き、「ギャラはもらっていない」と解釈。入江に、ほかのメンバーにも「もらってない」と言うように指示し、会社にもそういう言うように指示する。だが、その2日後に入江から解雇されたと聞き、「なぜこんなことで解雇になるんだ」と会社を問い詰めたという。
そして、『FRIDAY』掲載後の世間の反応の大きさから事の重大さに気付いたという宮迫。亮から「お金のことを言いましょう」と電話で提案され、そのときに宮迫は100万円、亮は50万円というギャラを受け取ったと、金額も教えてもらう。打ち上げ代をそれで払っただけだろうと確認すると、そのお釣りを受け取っていたと聞き、そこで会社に言わなけれならないと決意する。
掲載の翌日6月8日、宮迫、亮、レイザーラモンHG、ガリットチュウの福島善成、吉本興業の社員2人、吉本興業の弁護士2人の計8人で話し合い、金銭授受を報告。だが、会社は「静観でいきましょう」と判断し、宮迫は「会見を開いて言ったほうがいいのではないか」と何度か提案するも、「静観です」と言われたという。
その後、6月24日に全員が呼ばれ、謹慎処分を言い渡される。その際、亮が記者会見をして自分たちの口で説明したいと言うも、会社の判断は「ダメだ。記者会見はさせるつもりはない」。亮は、会社を辞めてでも、1人でも会見をさせてほしいと頼んだが、許可してもらえず。
その場で、岡本昭彦社長は社員と弁護士をその場から離れさせ、5人だけの状態に。そして、岡本社長から「お前らテープ回してないやろな。亮、ええよ。お前辞めて1人で会見したらええわ。やってもええけど、ほんなら全員連帯責任でクビにするからな。それでもええんやったら記者会見やれ。俺にはお前ら全員クビにする力があるんだ」と言われて全員何も言えなくなったと、圧力を明かした。
その後も宮迫は、謝罪会見を開かせてほしいと懇願するも許されず、自分たちに弁護士をつけて会社と交渉することに。だが、7月18日に吉本から宮迫らの弁護士に、「僕と亮くん2人の引退会見。もしくは2人との契約解除。どちらかを選んでください」という書面が届き、会社に行くも岡本社長には会わせてもらえず、吉本の弁護士から、引退会見か契約解除のどちらかという話は変わらないと告げられる。
さらに、「引退会見をするなら明日(19日)の12時。こちらで考えているQ&Aを練習してもらいます。2時間後に引退会見をするならば戻ってきてください」と言われ、会社を出て宮迫と亮で話し合い。そして、「会社主導の引退会見、当初僕らがお願いしていた生放送もかなわず、そうなるくらいならば会社を辞めて自分たちでという判断になり、今日に至っております」と説明した。
それでも、吉本への思いを聞かれると、宮迫は「30年間育ててくれた吉本に対して、そりゃ感謝しかないですよ」と感謝の思いを明かし、「こんな事したいわけないじゃないですか。すみません」と号泣。亮も、不信感を吐露しながらも「会社を攻撃したいなんて1ミリも思っていなかった」と話した。