博報堂こそだて家族研究所はこのほど、いまどきの子育て世代における「ママの本音に関する意識実態調査」の結果を明らかにした。同調査は5月13日~20日、同居子どもがいる413名を対象にインターネットで実施したもの。
「自分がしたいと思うこと」と「子どもがやりたいと思っている・言っていること」の優先比率を尋ねたところ、70.2%が「子ども優先」と回答した。具体的な比率について聞くと、「自分:子ども=2:8」「自分:子ども3:7」というママが4割程度を占めている。
これまでに「悩んでいたことがある」もしくは「現在悩んでいる」ものはあるか尋ねると、「両親(義理の両親)とのかかわり」(33.4%)が最も多かった。次いで「セックスレス」(20.1%)、「夫のモラハラ」(19.9%)と続く。「産後うつ」「育児うつ」といったメンタル面での不調も目立った。
次に、「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」のそれぞれの欲求は、現在どの程度満たされているか尋ねた。その結果、「生理的欲求(お腹がすいたから食べたい・眠いから寝たい・トイレに行きたいなど)」の満たされている率は76.2%だった。
「安全欲求(危険を感じることなく、安心・安全な生活を送りたいという欲求)」は73.6%、「社会的欲求(家庭以外の社会で自分の居場所が欲しい、社会の役に立ちたいという欲求)」は53.0%、「承認欲求(人から認められたい)」は48.5%だった。
仕事で認められたい、趣味や特技で成果を出したいというような理想的な自分・人生を求める「自己実現欲求」は39.0%となっている。
また、各欲求の満足度は、子どもの年齢によって、大きく左右されることがわかった。子どもが0歳児の場合、「生理的欲求」の満たされ度は全体平均よりも10ポイント位上低い63.8%だった。しかし、「自己承認欲求」が満たされている割合は全体の中で最も高い53.4%となっている。
ママたちの「一番欲しいもの」を尋ねると、最も多い回答は「自由に使えるお金」(33.2%)だった。以下、「自分のための自由な時間」(24.9%)、「安定した仕事や収入」(21.1%)と続く。
1位の「自由に使えるお金」と2位の「自由な時間」を足すと半数を超え、ママたちにとっては「自由」が一つのキーワードとなるようだ。